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Takの秘密の木

誰にもいえない気持ちは、誰もしらない秘密の木の洞に、こっそり語って蓋をするんだって。@2046

ざわめきときめき(追記)

2010-11-03 | ドラマ・映画・舞台の感想
いいっすね。胸がざわめく感覚。
次回はいつ観ようかと、早くも考えてます。
ドラマ版SPの時もアクションシーンばっか何度も繰り返し見たりしてましたが、映画だとなかなかそうはいかないのがなんとも歯がゆい。

元々からアクション映画やアクション俳優が好きなわけではありません。
スタローンやヴィン・ディーゼルあたりにはまったく惹かれないし。
むきむきしてるだけで動きが鈍そうなアクション俳優や、特撮やスタントでごまかしてる感じのもの、ドンパチ系はむしろあまり好きではないのです。
あと、ワイヤーやカンフーアクションにもそれほど興味がない。
でも、スポーツと才能あるアスリートが大好きなんで、身体能力が高い人には無条件で惹かれる。
後は、それほど身体能力にはすぐれてなくても、リアリティのあるアクション。
だから、ブルース・ウィリスは結構好きだし、バイオレンス映画もものによっては観るし。

スポーツ経験者ならわかると思いますが、すばやくパワーのある精確な動きをするためには、それ相応の筋力と反射神経が絶対的に必要です。
ただ早く振りおろすとか、蹴る、だけの筋力ではなく、その動作による慣性で、人間の身体のバランスは必ず崩れるので、それを制御するための筋力がないと、後が続かないんですよね。制御ができないと、すばやさや精確さしなやかさに欠ける結果になる。
能動的な筋肉と、制御する筋肉、バランス感覚、すべて揃わないと質の高い動きはできないんですよね。
一連の動きをシークエンスとして見て、その一つ一つの精度が高くパワーが充分だと感じると、その人の身体能力が非常に高いと言えるのではないでしょうか。
「返す刀で斬る」という言い回しがあるけど、それをするためには、意思だけではどうにもならない。生身の人間がそれをやるためには、頭だけではダメで、それができる身体を備えてなくてはならないんですよね。

岡田くんのアクションがおもしろいのは、さすがに武道武術師範の資格をもらったというのも頷ける身体能力と動きの質の高さ、当然、それに伴うリアリティ(ノースタントで特撮なし)があるのが実際によく分かるところかな。
プロアスリートの美技を目のあたりにした時の感じに似てる。
だから見ていて心がざわつくし、高揚するし、おもしろい。

私が観た回は、レイトということもあってか、20~30代のカップルが大半でした。
上映後の感想は、まず男性の方が、「おもしろかったー!」と言い、彼女を質問責めに。(笑)
「俺、ドラマの方は最後の方しか見てないんだけどさ、井上ってなんなの?いろいろ見えちゃう人なの?」
とか、
「これは革命篇も観なくちゃなんないでしょ?」
とか。
たぶん、彼女の意向で来た感じの人が多いんでしょうね。
男性二人組とか、女性二人組とかも居ましたけど、特に男性受けがやっぱ非常にいい雰囲気でした。

堤さん、香川さんと、押さえるべきとこは押さえて隙はなく。
1週目週末興行は5億超ということで、上々の出足なんじゃないでしょうか。
今後の展開も楽しみですね。


追記。
お昼の番組にて、タモリンになでくらまわされていた岡田くん。
胸元にまで手を突っ込まれて、ちょっと赤くなってたような・・・・?(笑)
インドアっぽくてマニアックっぽいところが気が合いそうと思われたのかな。
セットではなくしっかりした壁があったら、壁走りしてたかもね。

切ないアクション

2010-11-02 | ドラマ・映画・舞台の感想
SP野望篇、観て参りましたーーーーーーーーーーー
あーーーーーーーー・・・・・・・なんだろう、あーーーーーーーー・・・・・なんか、なんか私、これ好きです。すごく好きな感じの映画。もう一回観たい。
なんていうんだろう。
「映像・音楽・物語すべてクオリティ高い傑作だからぜひ観て欲しい!」とかってーのでは、正直、ぜんぜんないです。
でも、なんだろう、なんか、観終わった後、ずっと心がざわついてんです。
こういう後引く感じの作品って、実はなかなかないんですよね。
この感じは、スターウォーズの一番最初の作品を初めて見た時に似てる。
ぶっちゃけ、一番最初のSWって、私ぐらいの年代の人間から見ると、特殊効果や特撮はものすごく分かりやすくて、時々、そのシンプルさに驚くぐらいです。
異星人だってほとんど着ぐるみだし、火花だってしょぼしょぼだったりする。
でも、SWって、それでもやっぱりすごくおもしろいんですよね。
予算ギリギリ感のしょぼさや、特殊効果がバレバレに分かってしまっても尚、それらを瞬間忘れて、ぐいぐい作品に引き込まれてしまうものがある。
妙な勢いというか、雑多な部分を超越する、熱い芯みたいなものに巻き込まれる感じというか。・・・・・
冷静に俯瞰する姿勢がなくなり、気づくと作品の世界に入り込んでしまってる。
取り込まれてる感じ。
ありきたりな言い回しだけど、荒削りだけどすごく魅力的ってことかな。
この映画には、それに似たものがあった気がしました。
だから分けも分からず、なんだかひたすら胸がざわつく感じ。

アクション、すごくいいです。
岡田くんだけじゃなく、真木さん始め4係の人たちは、ほんとよくやったと思う。(相手役の人も)
これは本当にクオリティ高い。
私は最近ではジェイソン・ステイサムのアクション映画が大好きですが、劣らないと思う。
やっぱ同じ日本人が見なれた景色の中でリアルなアクションをやると、ちょっと受ける印象が違いますね。
なんか、すごくて、すごすぎて、なぜか悲壮感を感じてしまった。
欧米のアクション映画には感じたことのない、悲壮さ。
切ないアクションスター?(笑)
岡田くんが戦えば闘うほど、そのマーシャルアーツがすばらしければすばらしいほど、なんでか悲しい。胸がざわざわする。
なんだろう。
・・・・・・わかんない。
また後ほど。

うーむ。

2010-10-26 | ドラマ・映画・舞台の感想
オンタイムでは「プロフェッショナル」の吉田都さんを見てしまったので、まだビストロを見れてません。
けど・・・・・・SPの話はあまり出なかったみたいだし、あの事務所絡みの内輪話には、正直そんな興味ないんで、見るのは後回しでいいかな。・・・・・

週末、仕事関係の付き合いがあって、公開日に観に行けなさそうな雰囲気だしー。・・・・・
うーんうーん。
思わず金曜日に先行レイトやってるとこないか探しちゃったよ。
SP観賞は、来週末までおあずけかなー・・・・・。
試写会応募しとけばよかった。

早く観たいよーーーー!

見たもの観るもの(レス追加)

2010-10-23 | ドラマ・映画・舞台の感想

やっぱ子供の頃から似てる気がするんだけど・・・・・。



映画版SPの公開まで後一週間となりましたけれども・・・・。
世間的には、いまいち、盛りあがっとるのか盛り上がっとらんのかよくわかりませんが、街中で広告はよく見かけますね。
HPの画像と同じもののようですが、あれはどうなんでしょう・・・・・。いじり過ぎじゃないかとー・・・・・。絶対、もっとナチュラルな風の方がかっこいいと思うんですけど、なぜああなっちゃうのかな。
私の友人は、「大陸風」だとか。(苦笑)
もしかして、そっちの方の下請けに出すと、ああいう仕上がりになるとか?
元より良く加工するならわかるけど、悪く加工するってーのが納得行きかねますわー。
実写とは思えない、イラストのような仕上がり?(苦笑)

雑誌類は、CUTとピクトアップをちぇきら。
岡田イズム溢るる内容で、非常に楽しめました。堤さんのインタビューはもちろん、四係+公安田中の対談もおもしろかった。
小劇団界の雄、とか。(笑)
田中のライトアップは、岡田くん推薦というのは意外でしたね。
昨夜放送してた「ペケポン」は前半は帰宅が間に合わず、後半から着替えながら横目で見る感じで。
録画しとけばよかったーー。HPのメディア情報で、放送するのは知ってたんだから、その時点で録画予約するべきだったんだよー。
残念。
岡田くん、問題を外してぐるぐる回されてたけど。(笑)罰ゲームに英語羞恥ぷれいとか、意表を突く展開で楽しかった。
次は、「はねる」「みなおか」「○○な話」か。


さてさて。
録り溜めてあるドラマですが・・・・「獣医ドリトル」だけ見れました。
ちょっと、あの脚本家さんに不安があったので、モチベーションが上がらなくて困ったんですけど、まあまあ無難に楽しめたかなー・・・・と。
相変わらず、ところどころ首をかしげるセリフ回しがあるんだけど、ストーリーとしての破綻はない感じで、なんとなーく見る分にはいいかな、と。
ウチも実家で猫飼ってるんで、獣医界の現状を知るにはいい機会だし。
小栗さんと井上さんの息の合い方が妙に物慣れてるなー・・・・・と思ったら、そうか、花男でも共演してるんですよね。
ファンには堪らないものがあるのかな?

たけるんのもまだ見てないけど、結構評判良さげですね。
でも、あの相手役の子が苦手なんだよな~・・・・・・・。
もう一つ、「再生」ボタンを押す勢いが得られない。・・・・・・


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コメレスです。

>左はガエルの子供時代でしょーか?
>か、可愛い☆
>ガエルとオカダくんってちょっと似てません?

以前、ある番組で、岡田くんのオーディションの時の映像を見たんですが、似てたんですよーーこのガエルに!
紅いほっぺしてて、かわいくて。
小柄なところも含め、雰囲気もすごく似てると思います。

>SPの・・・は近年稀にみる酷さですよね。
>堤さんとか「っ誰!?」状態でしたもの。

なんでああなっちゃうんでしょうかねー・・・・・・・。
OK出す方も、OK出す方だと思いますけど。
ヘンに弄らない方がよっぽど良いのに。

>今度のすますまにオカダくん出ますよ。

そのようですね。
今日のSP再放送の間に、CMが入ってました。
でも、HPのメディアリストの中には入ってないんですよねー・・・・・なんでだろう。
岡田くん、ようやっと本人に謝れるようですね。(笑)

業の肯定

2010-10-02 | ドラマ・映画・舞台の感想
いまさら夏バテか最近お疲れ気味で、ヘンに眠かったり、逆になかなか寝付けなかったり。
そうこうしてる間に日々が過ぎて・・・・。

「ダメージ3」最終回。
録画予約の関係で、初回と最終回のおしり部分が欠けてしまいましたが、何とか周りの人から内容を聞いて、ストーリーを補填。
今回、脚本家が女性(たぶん)だったせいか、これまで以上に、最前線で働く女性の心理に重きを置いた内容に、なっていたような気がします。
表向きはトムが中心だったけど、彼は狂言回しに過ぎなくて、エレンとパティの関係性を深くえぐった感じに。・・・・
親子とも師弟とも、パートナーともいえる、エレンとパティの微妙な間柄。
ビジネス面だけ見れば、非常に生産的で合理的で、最高のタッグと言えるけど、果たしてそこまで抜群に機能することが、本当に望ましいことなのかどうかという。・・・・・・
何が一番利得があるのか、あまりにも冷徹に分かり過ぎる二人が組んで歯止めが効かなくなってしまうと、なんだか空怖ろしさすらそこはかとなく漂ってくるような・・・・。
多少、足を引っ張るようなところがあっても、トムのような抜けた所のある人がいることで、保てるバランスもある。
それはたぶん、パティにもエレンにも、分かっていることのようで。
エレン自身「パティとは距離が必要」と言うのは御尤もな話かな、と。
さながら魔王に見染められた、優秀過ぎる生徒のような。
エレンも、自分が選ばれた者であることの嬉しさがありつつも、導かれる道を突き進むことには、常に不安と躊躇と恐怖が付きまとう感じ。
すべてを思うままに出来てしまうことが、怖いこともある。

このドラマがそうなだけかも知れないけど、アメリカも随分と、正義と美徳の一面だけを語ってればいいだけではいられなくなってるんだろうなー・・・・・と。
能天気勧善懲悪は、アメリカの良さの一つでもあったと思うんだけど、そればかりも言ってられないのが、現実なのかな。

先日、「爆笑問題のニッポンの教養」で江戸文化を取り上げていたんですが、その中で立川談志さんがおもしろいことを言ってました。
「落語は『業の肯定』なんだよ。」と。・・・・・
すっごくしっくりくる言葉だなー・・・・・と。
もしかしたら、私は落語好きだから、人間の業をどこかで受け止めてしまう気持ちが、普通にあるのかも知れない・・・・なんて。
ダメダメの人や、情けない人、理想とはかけ離れた恋愛、しょーーもない心情、別に「ダメな方がいい」と殊更に思うわけでもないけど、「人間そんなもんだよね・・・・・。そんなものがあっても、まあいいじゃん。そんなものがおもしろい時もある。」と思ってしまう。
でも、太田さんも言ってたけど、別に悪徳や悪行、怠惰を奨励してるわけでもないし、理想や美徳がないわけじゃない。
先ずは理想や美徳があった上での、諦観のような。
否定して無いものにして目を逸らし、分離したり現実逃避したところで、それが存在するのは動かし難い事実だったりするわけで・・・・・それは、ちゃんと認識する。
一旦は受けた上で、改めて提示するべきこともある、と、いうことかな。
決してすべてOK、ずるずるなあなあでいいというわけでもない。
「江戸っ子は宵越しの金は持たねぇ」なんて、ある意味、強烈な美意識とポリシーだと思うし。
江戸時代の日本って、そういう意味ではすごく成熟してたし豊かだったような気がするんだよなー・・・・と。

「ダメージ」にも、そんなおもしろさがあったような気がしました。
パティは、勧善懲悪の全くの善人でも完全無欠な好感度高いヒーローでもない。
いろんな意味で、業がものすごく深い人だし。
でも、現実に居て欲しい人という面もあるのも事実だし、とても興味深い人ではあるな、と。


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コメレスです。

>いつも読んでて、ふむと納得させられております。TVより映画好きですが、映画のブログ名を教えて下さい。

レスが遅くなって申し訳ないです。お問い合わせをありがとうございます。
いろいろ考えたんですが、やはりこのブログでご案内することは、ちょっと難しいと思われまして。
別に大したもんじゃないんです。普通の、ほんとよくある映画感想ブログの内の一つに過ぎないんですが。・・・・・
基本的に、日本のドラマや芸能人に関することはこちらに、洋画の作品への感想はそちらに書くようにしています。
コレと思われるものを見つけたら、どうかそちらでもお声を掛けてくださいませ。

侍わないサムライ

2010-09-26 | ドラマ・映画・舞台の感想
「十三人の刺客」、観てきました。
七人ならぬ、「十三人の侍」って感じの内容だと思いましたが、この十三人は殿にさぶらうことを止めた武士なので、タイトルに「侍」を掲げることはできなかったのかも知れませんね。
英語のタイトルでは、warriorを使っているようです。

作品の詳しい感想は映画ブログの方に書くとして、観賞直後の私と友人の言葉は、
「松方弘樹、かっけーーーーーー!!」
でした。(笑)
まあ、二人ともそもそもおっさん好きではあるんですが、これまで一度も松方さんという方をかっこいいと思ったことが無い、というか、正直、松方さんのお名前が話題に上ったことすら一度もなかったんですが、二人して口を揃えて、
「一番かっこいい!殺陣がめっちゃうまい!ぜんぜん違う。やっぱ一日の長ありだよねー・・・・・・。演技自体はどうだか知らないけど。とにかく殺陣が綺麗!」
と盛り上がる盛り上がる。(笑)
伊原剛志さんとかも、「七人の侍」でいうところの久蔵のような、神がかり的に腕の立つ浪人の役なので、相当鍛錬を積んだことを感じさせる力強くて素晴らしい太刀捌きなんですが、松方さんは、その斬れ味に+技を感じさせるんですよ。
華麗なんです。(笑)
や、マジで生まれて初めて、「松方弘樹カッコいい!」と思ってしまいました。

吾郎さんのニヒリスト暴君役も良かったです。
あの面々の中で、あの事務所の人にはありがちなヘンに一人浮いた風もなく、作品の空気に馴染んでいたと思います。
私が今までに見た吾郎さんの役の中では一番好きかも。(笑)
吾郎さんって、意外と体格がしっかりしてて、骨太で顎や腰が細すぎたりしないので、和装もズラもわりかし似合うし、動きが硬いのも、何不自由なく生きて来た将軍家のぼっちゃんって感じがして、良い方に作用してる感じ。
人物造詣としては、「グラディエーター」のコモドゥスをやっぱ彷彿とさせるなー・・・・と思いましたが、憎まれ役をブレずにきっちりやり切っているのには好感を覚えました。
たぶん、他の役者さん達もやりやすかったんじゃないかな。

まあ・・・・吾郎さんのキャラクターに限らず、全体的に「七人の侍」+「グラディエーター」×劇画調という感じはしましたけど、でも三池監督がやりたいことを全部やりきったような、一種の爽快感はあったのではないでしょうか。
長い決戦シーンは、その中でも最も監督のこだわりの部分であったであろうことは想像はつきますが、でもちょっと・・・・凄惨過ぎる気も無きにしも非ず、かな。
PG12ですが、子供に観せることは、私はあまりおススメいたしませんね。
まあ、客層も、7割男性で、40代以上という感じでしたが。
でも、私が観た回は客席は9割弱埋まってましたよ。


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コメレスです。

>福田さんはおそらく、こういう言い方は不遜かもしれませんが、
>俳優さんの個性といいますか・・・パワーにひっぱられて初めて輝く脚本家さんかもしれません。
>私はガリレオ途中挫折したのですが、福山さんには最後まで本を引っ張る力がなかったような。
>演技の上手い/下手とはまた別次元といいますか。

私は、脚本・演出・演技、どれが欠けても作品って成立しないんだなー・・・・・と、しばしば思っておりまして・・・・。
三点足の椅子みたいなもんで、三本全部がちゃんとバランス良く立たないと、ガタガタで安定しない感じ。
相互作用だから、どれか一つ良ければどうにかなるってもんでもないのかなー・・・・と。
一つの要素を中心にして、強引に他を成立させたとしても、結局、どこかに不自然さが残るような気もするんです。

>あの・・・特にお二人が並んだカットの、なんというんだろうあの感じ。
>容姿の美しさとか、スタイリッシュさとは全く別次元のもの。
>その、パワーの違いを見せ付けられた感じといいますか・・・。

やっぱ専業の俳優さんって、実はものすごく矜持があると思うんです。
その役にどれだけ身を捧げているかって、観客にはなんとなく通じるものなのかも知れないなー・・・・と。
俳優さんは、あくまでも求められた人物であることを体現する、まさに滅私奉公なわけですけど、アーティストさんは、いかに自分であることを表現するかを日々追及するのが仕事なわけで。
だから、アーティストさんにとっては、滅私ってものすごいストレスなんじゃないかと・・・・・。生理的には、だいぶ無理があることなのかも知れないですよね。
別にデニーロ・アプローチが最高最善の手段とは思いませんが、それが求められるんであれば、どこまで自分の個を無くせるかって、結構覚悟と献身と作品に対する愛がなくちゃ、できないことだと思うんですよ。
「容疑者X~」の時、堤さんは髪を抜いちゃったんですよね。
あの役柄の男は、たぶん髪も薄くなってるだろうと思ったからだそうで・・・・。(笑)

>立ってるだけでもフッと目を吸い寄せられる感じ。
>あれはなんでしょうね~。

先日、テレビでですが、野村萬斎さんの舞台「ファウスト」をちらっと観たんですが、やっぱりすっごい存在感でした。
広い舞台上にたった一人で立ってても、なぜかぽつーーーーん感がまったくないんですよね。
演技力は関係ないのかも知れませんが、その役としてそこに居さえすれば、圧倒的な実在感があって、その舞台上においてはその状況が極めて自然なものであるから、欠落感や空虚感がないというか。・・・・・
周囲に纏う空気すら役の人物らしく変えてしまうことを演技力というのならば、プロの役者とはそういうものなのかな、と。

十三人の侍

2010-09-25 | ドラマ・映画・舞台の感想
今日はこれから「十三人の刺客」を観に行ってきます。
天気悪いなー・・・・・。
また後ほど。

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コメレスです。

>ゴリ押しの「ガエル」がでていたと読んだのですが…ガエルはどの役でしょうか?
>あの兄弟のどちらかですか??

いいえ。メキシコパートでの運転手、あの乳母の甥っこ役の人です。
ゴリ押されてました?(笑)
まあー・・・・「モーターサイクル・ダイアリーズ」は、つまんなかったという人に私はこれまでに会ったことがないので、とりあえずこれだけでも見てみるといいんではないでしょうか?
映画も「出会い」のものだと思うので、会う気がなければ会わないものだし、合わないものかもしれませんし。
観る気があれば観ればいいし、その気が起きなければご縁がないってことでいいんじゃないでしょうか。
万事お気に召すままで。

>映画「closer」観ました~。
>正直な感想は・・・「なんなんだよお前らは!」です^^;
>正直こんな恋愛はしたくねぇ~と思いました。
>でも、ジュード・ロウのだめ男っぷりがなんか萌えました。あとナタリー・ポートマンがとにかくかわいかった。。。最後、イメチェンして街を歩くシーンがかっこよかったです。

うふふ。私は作品に「理想の恋愛」は求めないタイプなので、描かれている感情にリアリティがあれば、結構ツボるんですよ。
それが夢のように美しく、心地良いだけのものでなくても。
だから、私にとっておもしろかったのは、クライヴ・オーウェンとジュリア・ロバーツでした。
特にジュリアは「天真爛漫性格良しの賢い女」役が多かったので、ああいう、ちょっと苦い部分もある決して良い人ではない役を、気張ることなくさらっと演じていたのには、「結構やるじゃん」と思ったんです。
それにジュリア演じる女性の一種の狡さは、私はわからないではないんですよ。・・・・・いろいろ経て、汚れちまった女には。(笑)
それから、クライヴ演じる男の下衆さ加減も、なんだか身に沁みるんです。
あんなセリフを言ったり演じたりするのは、男性としてかなりリスクじゃないかと思うんですよ。俳優としても、嫌なイメージが付いてしまうかもしれないし。
でも、男性のリアルな心情かなー・・・・・とも思うんですよ。
またクライヴのその表現の仕方が、「だよなー・・・・・・」と、「ああ・・・・人の心って、なんってしょーもないんだろう」って。
でも、そのしょうもなさがせくしーだったり、それこそが愛おしく感じたりすることもあるよね、て。
ああいうシチュエーションだからこそ描ける心情や、ああいう表現だからこそ浮き上がらせることができる切なさや物狂おしさが、確かにあるよなー・・・・と思うんです。
ナタリー・ポートマンも、彼女は「誰」だったのか、結局、最後まで分からないじゃないですか?
口はばったい言葉ですが、やっぱ「愛」がなんなのかなんてよく分かんないんすよ。ただ自分が寂しいだけなのかも知れないし、自己満足なのかも知れないし。
でも、「あれは愛じゃなかったのか」といえば、そうとも言えなかったりするし。・・・・
大人の恋愛物を観るんであれば、そういう一抹のリアリティのあるものの方が、私は好きなんです。

>わたしも・・いまいち盛り上がれなくて、前回はなんかイライラしてしまいました 笑
>なんですかね・・マンネリ?とは違う?
>武市さん等がいた時の高揚感がないです。。
>そう、夢中になれません。

正直、最近の福田さんの脚本はそういう感じのが多いかなー・・・・と。
HERO特別編も映画版HEROもCHANGEもガリレオも・・・・なんかもう一つ、カタルシスに欠けるというか。そこそこおもしろいけど、鷲掴みにされるほどじゃないというか・・・・。
あ、でも「容疑者X~」は結構好きだったな。(堤さんのおかげ?)
夢中になる気満々なのに、肩すかし食らうと、がっくり感も半端ないっすね。(苦笑)

いいとこ探しに躍起になって必死に楽しむのも、なんだか疲れて来ました・・・・。
もっと自然に、心底から楽しめる作品に出会いたいなー・・・・・・てことで、ワタクシは今日も映画鑑賞にいそしむのです。(笑)

新婚さんと再婚さん?

2010-09-21 | ドラマ・映画・舞台の感想
ぼちぼちとドラマが最終回を迎えてますが、我ながら自分の義理堅さには驚いております。・・・・
本当に心底おもしろくなく掬いようもないと感じてしまうと、途中で視聴を止めてしまいますが、そこまでじゃなければ、物理的な条件が許す限りはとりあえず最終回まで見てしまう。
終わりよければすべて良し・・・・・だからかな。
幕引きが良ければ、割と全体が底上げされるような気がする。

そんなわけでGMの最終回と龍馬伝の雑感。

医療物が受けると言われてるドラマ界ですが、GMは数字的にはかなり苦戦したようですね。
まー・・・・・一見、派手さやドラマティックなものがないからなのかな?
でも私には、逆にそこが良かったのかも。基本的にけたたましいものが苦手だし、リアルってそんなものかな・・・・と思ってるんで。・・・・・
本物のGMのドキュメンタリーを見た時、人が見過しやすい細部に気づける観察力や、何気ない言葉の裏にある本質を聞き逃さない洞察力、それらを組み立てる構成力、全体から解を類推する理解力、何度も繰り返し深慮ができる探究心とかが、いかに医術にとっても重要かというのが、語られていたような気がしたので・・・・・。
一見、表からは見えにくいものが、実は一番大事だったりする。例え当の本人がそう感じていなかったとしても。
患者さん本人が大病で重傷のように思い込んでいたとしても、本当はそうじゃなかったり、逆に患者さん本人ですら大した症状ではないと思っていることが、重大な病巣をはらんでたりする。
本人が知らない我が身の真実を、他人である医者が外から正確に分からなければならないんですよね。
表層や先入観に惑わされず、いかに本質にたどり着くことができるか・・・・・。
一つの症状から、それに繋がる病名を瞬時に列挙するというだけのことだって、相当の知識量が必要。
ドラマにもそのシーンが毎回必ずあったけど、なんか好きだった。
知識の泉が湧き出す様を見ているようで。
総診の面々が、だんだんと自分の手持ちのカードを増やしていく様もいい。
やっぱ林さんの脚本って、なんかバックボーンに誠実に積み上げてるものがある感じがして、今の日本のドラマ界では1、2を争うクオリティなんじゃないかなー・・・・・と。

主役の方および田部さんは、正直、もう少しがんばって欲しいなー・・・・・と思ったけど、吉沢さんと、椎名さん、八嶋さんがすごく良かった。
あと、大和田さん。(笑)
大和田さんって、「華麗なる一族」の時は、セリフ回しとか今一つ好きになれない舞台向き演技の方だなー・・・と思っていたけど、年末大みそかの某番組で「足グネって」してからは、愛しさを覚える気になる人にすっかりなってしまった。(笑)
シリアスな俳優さんというより、ちょっとしょーもなくてかわいくて楽しいおっさんってイメージ。
今回の役柄はまさにそんな感じだったので、私的にはツボだった。

椎名さん演じるポニーは、あの奥さんと再婚できたのかしら?
月光団は土偶ちゃんとお付き合いできたの?
みんながそれぞれ成長し、前進し、気持ちのいいドラマだった。
数字は奮わなかったけど、製作した人たちにとっては、初志貫徹かなと。描くべきことはちゃんと描けて、満足の行くデキだったのではないでしょうか。


龍馬伝。
今、正に佳境に入ったところのはず・・・・・な、ん、だ、けど・・・・・。
なんだろうなー・・・・・・・なーんか、今一盛り上がれない。
薩長同盟、寺田屋事件、龍馬とお龍の新婚旅行でピークを迎えるはずだったのに、どうしたものか・・・・・夢中になれない。夢中になりたかったのになー・・・・・。
やっぱ、田中泯さん、大森南朋さん、たけるん辺りが目当てだったのかしら?私ってば。(苦笑)
もしかしたら、演出の大友さんもそんな気分だったりして。・・・・・

あ、泯さんといえば。
BSで放送してる「太宰治短編小説集」という番組で「走れメロス」をやっていたんですが、素晴らしくおもしろかったー・・・・・・。
泯さんが王様の役で、森山さんがメロス、凝りに凝った映像で造られてて、俳優さんのパフォーマンスも最高。
やっぱダンサーの人って、動きが綺麗なんだよなー・・・・・。

弥次さん喜多さん

2010-09-19 | ドラマ・映画・舞台の感想
うぬぼれ刑事最終回。

やはりイマイチ盛り上がり切れないものが残りつつも、大団円ということで・・・・・。
クドカンさんは、長瀬さんと七之助さんの取り合わせが好きなのか・・・・?(笑)弥次喜多コンビ再び。
歌舞伎界の面々は、結構、クドカンさんとの繋がりが密かなー・・・・と、今回、三津五郎さんも出てるしね。
新作歌舞伎の台本も書いているんですよね。

うぬぼれとうぬぼれパパの別れのシーンが好き。
西田さんなだけに、どこまでアドリブなのか脚本なのかよくわからないけど、日頃パパの存在を邪魔がってるくせに、いざパパが帰ると言いだすとさびしくてしょうがないうぬぼれ(男性30代)。(笑)
大粒の涙をぽろぽろとこぼす長瀬さんに、なんだか貰い泣きしそうになってしまった。・・・・
あまり"相棒"らしくない、荒川さんとの違和感コンビもなんとなーく好きだったし、うぬぼれ5の面々も好きだった。
ほんと、いざお別れとなると寂しいものですね。

でも長瀬さんは、しばらくオーバーアクションのコミカルな役柄は控えた方がいいのかなー・・・・というのも少し。
和製ジム・キャリーみたいなところを狙ってるのかも知れないけど、なんかヘンな癖が付いてきてしまった気がして、逆に笑えなくなってる感じも無きにしも非ずかも。
姿かたちはすごく整ってる俳優さんだと思うので、もう少し違うキャラクターで観てみたいな。
あ、それこそ、青江又八郎なんか外見的にはぴったりなんだけどなー・・・・。


************************

コメレスです。

>彼の描く美は理性や善悪の感覚を超えた部分に響いてくる感じでクセになりますね
>あのセンスは、彼のルーツがアジアにあることと密接に関係してる気がします。
>自然をヒトの感覚にあわせてコントロールする欧米の美的センスとは根本的に違う。

なんかわかります。
一種の、不快感や嫌悪感が、すこーーーし混じってるような気がするんですよね。で、それが惹かれるところなのかも、とも。
それをワビサビと呼べるのならば、アジアの美意識って、そういう汚しの美意識なのかなー・・・・と。
「青いパパイヤ」も、時々インサートされる蟲の映像や、あの女の子に対しても、なにか一種の悪感みたいなものも覚えたんですよね。
ヰタ・セクスアリス的なものというか・・・・・・「なに小娘が雇い主に対して色気づいてるの?うざー・・・・・」みたいな。虫唾のようなもの。
蟲の映像なんかまさにそのものの、虫唾、ですけどね。(苦笑)
でもそれが、不快なだけかと言えばそうでもなくて。
瑞々しさや鮮やかさや生命感を添えている、ポイントの一つなのかも知れなくて。

>原作は全く好きになれないんですけど、トラン監督の色彩感覚と音楽があれにくっついたら・・・。なんて考えてしまって。
>あとリンコさん苦手なんだよね、顔が

そうそう。トラン監督の創る世界に漬かる体験自体は、結構好きなんですよ。
でも、リンコさんは・・・・・・・・ちょっと感情移入しにくい顔立ちなのかなー・・・・。
あ!そうだ。
「バベル」でガエルと共演してるんですよね。

>しかし相変わらず<男性を>魅力的に撮りますよね(笑)

トラン監督にとって、女性は、ひたすら生々しい現実的な生き物、男性はそれこそ現象、なのかなー・・・・なんて。
だから、「美しいのは男性!」って感じ?(笑)ファンタスティックなほど整った綺麗なものを撮りたければ男性を撮ればいい、と。
女性には、造詣的な美はそれほど求めていないような。・・・・・

>あ、最新記事の<鷲>の話、興味深かったです。

ぜひぜひ、映像を見ていただきたい!
顛末を事前に知っていても尚、見れば衝撃を受けること請け合いですから。
動画サイトとかに上がってないか探したんですけどねー・・・・・探し方が下手なのか見つからなくて。
やー・・・・・カラスがまた良い演技するんですよ。(や、演技じゃないけど)
いきがってるだけのチンピラ田舎ヤンキーって感じで。

鷲鷹の心

2010-09-15 | ドラマ・映画・舞台の感想
グレン・クローズ主演の「ダメージ」シーズン3、日本でのオンエアが始まりました。
ストーリーテリングの手法は、1と同じ、結末(未来)をカットインでちら見させつつ、過程(過去)を見せるというやり方なので、誰にどういうことが起こるのかはあらかじめ分かっています。
なぜそうなったのか、誰がそうしたのか、で視聴者を惹きつけるやり方かな。
しかしショック。
トム・シェイズがあんなことになるなんてーーーー。(悲)
ダメージの唯一の良心、トムが。
視聴者の憩いのトムが。
酷い。
相変わらず、みんな酷い。(苦笑)
パティがとんでもないのはもう分かってるからいいけど、それにしても相変わらず凄い。・・・・
あの(元)旦那も相当のもん。だって愛人と犬と、幸せに暮らすんじゃなかったの?ころころ変わりやがって無責任でいい加減な。信用できねー・・・・・。
しっかし何なんだろうなー・・・・・パティという存在の説得力は。
グレンさまのド迫力にはぐうの音も出ましぇん。
2はだいぶグダグダ脚本って感じで、ちょっと作品の質に対する信頼を失ったけど、でも、パティという人物造詣の惹きはやっぱりすごい。
猛禽類のような風貌にますます磨きがかかってきて、怪異といえる老獪さに・・・・・。



話変わりますが、猛禽類が好きです。

子供ん頃、上野動物園と多摩動物公園は、言ってみれば遠足の定番というか・・・・・。
あと高尾山と深大寺植物園とね。
動物は基本的にみんな好きだけど、猛禽類は、ちょっと怖いのにとても惹かれるという、魅惑の生き物。
檻の前に立ち止まり、じっと佇む、その端正な姿かたちをそっと眺め、その表情から彼らの心を必死で読み取ろうとしてたような憶えが、何となくある。
彼らの姿はいつも想像より大きくて、想像より威厳があった。

で、先日放送された、ワンダーXワンダーという番組のワシタカ特集、もちろんがっつり録画しました。
すげかったー・・・・・・・・・・・・・。
特に衝撃的だったのは「オオタカの水没ハンティング」。
これ、単なるオオタカのハンティングのやり方の一つを紹介するってだけのもんでもないんですよね。
それに、「ハンティング」なんて軽めの言葉を使うのがしっくりくるのかどうかもわかんないような、濃ーーーーーーい曰く因縁があって。・・・・・(笑)
や、笑えるような感じでもないんですが・・・・・・。

山里を下りてきて、都会周辺の水辺に姿を現すオオタカさん。
カラスの大群の中に入り混じり、非常に居心地悪げ。
それに、ちょいちょいカラス達に意地をつつかれ、集団で追いかけ回され、まるでイジメにでもあってるかのような状態。
カラスは数をカサに着て、オオタカさんを追い回し、鋭いくちばしで突いたりして、いびり廻します。オオタカさんはなんとかかんとかヒラヒラと逃げ回る一方。
ちょっと見、なんだか情けないような哀しいような。・・・・・
だけど、オオタカさん、やはりモノが違いました。
いい気になってるカラスたちに、思い知らせる時が来たと思うや、にわかに反撃に転じるのです。
最初はいつものように、情けなくもカラスに集団リンチの状態かと思わせておいて、手近に来た奴を突然きゅっと引っかけると、そのまま真っ逆さま下に叩きつけ、抑えつけます。
しかし、下は地面ではなく、水面だったんですね。
ずっぽり、オオタカさんの下半身が水に漬かるほどなの深さなので、当然、カラスは姿かたちも見えないほど水底に、沈められています。
この時点で、既に周囲のカラスたちは、茫然として遠巻き状態に。
オオタカさんはびくとも動かず、しばし水中に立ち尽くすと、今度はそのまま、やおら岸に向かって泳ぎだします。
文字通り、羽を使って、水を掻くようにして、カラスを水中に沈めたまま、ざっざっざっと岸にいざり寄るのです。
周りのカラス達は、凍りついたようにその様子を見守り、岸辺に立ちつくしたままです。
やがて、岸に上がると、そこにはもう息をしてないズブ濡れのカラスと、それを片足で抑えつけている、オオタカさんの姿があるのです。
周囲のカラス達は、それこそ「シーーーーーーーン・・・・・・・・」というキャプションが付きそうな表情。
オオタカさんは、そのカラスたちに見せつけるかのように、足元のカラスの羽をむしり取り撒き散らすと、その肉を悠々と食いちぎって見せるのでした。
まるで「さあ、次は誰だ・・・・?」と無言で伝えるかのように。・・・・・

こ・・・・・・こりは、「水没ハンティング」なんて楽しげな命名をしていいものなのでしょうか・・・・・・っ。
まるでものほんヤ○ザがトイレの中に、ちんぴらの顔を突っ込んで窒息させる様そのもののようです。(配役・北野武さん)
あまりにもドラマチックに凄惨過ぎて、カラスでなくとも唖然茫然。
怖い!怖すぎますオオタカさん。
でも、カッコ良過ぎました・・・・・・・!


あ、そうだ。
久々に映画誌チェックしに行ったら、「SP」が載ってる雑誌が、もうCinema☆Cinemaしかなかった。・・・・・・相変わらず出だしが遅いワタクシ。
でもCinema☆Cinemaの岡田くんの写真はとても透明感があって美しかった。
インタビューの内容も相変わらず真摯で、前向きに生産的で、元気出る。
いいじゃん、風呂敷はできる限り大きく広げれば。若さの特権でもあると思うんだよね。
つまぶっきーも自ら思い入れの強い企画を、一念岩をも通すで造り上げたみたいだし。
そういう情熱?勢いは常に必要だと思う。トライとエラーを果てしなく繰り返すのがおもしろいのよ、たぶん。で、あらゆる経験を蓄積することで徐々に上に登り、前に進んでく。だから小栗さんも次々がんばって。
作品の仕上がり具合が良さそうで何より。堤さんとの絡みが楽しみ。
ワシもワシなりにがんばるぞー、と。

うぬでか。

2010-09-11 | ドラマ・映画・舞台の感想
うぬデカ。
と約すらしい。(笑)

クドカンさんのドラマはオンエア時は数字取れないけど、DVDになると売れる、ということがよくあるらしいんですが、これはどうでしょうかねー・・・・・・。

私にとって、クドカンさんって、常に判断保留の人って感じで。
作品を見る前に、伝えられる情報を見聞きすると、いつも「・・・・なんだか持ってくる題材があざといんだよな・・・・」とか「狙い過ぎだし、マニアックを売りにしてる感じが鼻につく」とか、どうしても思ってしまう。
木更津キャッツアイの野球とか、タイガー&ドラゴンの落語とか、真夜中の弥次さん喜多さんのげい要素とか。(苦笑)
真夜中の~は、たぶんダスティン・ホフマンの「真夜中のカーボーイ」に対するオマージュ的部分があるってことでそうなってるんだろうけど、そのいかにも狙ってる感じがどうにも居心地悪くて。
なんというか、のど越しが悪い感じがしてしまう。

でも、見もしないで決めつけたり先入観持つのが嫌なんで、とりあえず見てみたりする。
と、おもしろいんだよね。(笑)
いつも思うのは、「意外と想像以上に本気だし、真摯なんだなー・・・・」と。
特にそれを思ったのは「タイガー&ドラゴン」の時。
落語の、それも古典落語の有名な噺を、どう現代が舞台の連続ドラマに持ち込んで、どう料理するつもりなんだろうと思ってたら、あまりにも見事な筆致、闊達ぶりで、凄いというより他なかった。
半端じゃなく落語を聞き込んでるのがよくわかるし、落語に対する愛が溢れてるのを、ひしひし感じちゃったと言うか・・・・。
落語を愛すればこそ、題材として取り上げたんだな、というのが滲み出てるというか。

で、うぬデカも見てみたんですが。
なんか今一つ、いつもの切れ味がないような・・・・。全体的に薄いし。
料理しきれてない、リサーチ不足の見切り発車でやってしまって、全体的に完成度があまり高くならなかったというか。
個性的な人物造詣ってだけで、キャラで強引にストーリーを廻し切ろうとしてるみたいな・・・・。
おもしろくないわけじゃないけど、総体的に見ると今二つぐらいな感じ。
タイドラからの再共演、長瀬さんと西田さんの親子、大好きなんだけどなー・・・・・。
あの二人の間に流れてる空気がすごくいい。本物の親子みたい。
西田さんを好きな役者さんって、多いなー・・・・・と。

ところどころは笑えるは笑えるんですけどね。
今回の、あの女の子のセリフなんて、随分と、ブラック過ぎるユーモアだと思ったし。
「知ってるよ。サダメは本当はバカじゃないんでしょ?
バカのフリして、国民に優越感を与えているんだって。
今、日本が元気ないじゃん?だから国がサダメにバカを演じさせて、盛り上げてるんだって。
ダサい私服も、国が支給した制服なんだって。」
わはははははは。
この手の、政府陰謀説みたいな話を本気で語っちゃう女子高生って・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・結構、居るかも。(笑)
彼は国から選ばれて、すごい特命を背負って、国民のためにバカをプロフェッショナルに演じてるのねー。すごいねーー。国家的プロジェクトなんだねーー。
ありがたいファンですこと。
わははははは。
でもクドカンさん、ちょっとシニカル過ぎかも。

そんなうぬデカも、来週が最終回だそうで。
最後はうぬぼれ5全員が活躍するということなので、どういうオチを付けるのか、楽しみにしたいと思いまふ。

次の話

2010-09-05 | ドラマ・映画・舞台の感想
パラグアイ戦。
観戦後のザッケローニ監督のインタビューの内容とか、ちょっと思うところはあるけど、新生日本代表の最初の一歩としてはなかなかの出足じゃないかと。
ホームの親善試合というアドバンテージを考慮したとしても、出だしは良好。
なにより、若手が良い感じに育って来てるみたいなのがすごく嬉しかった。世代交代は滞りなく行けそう。
サッカー界、という業界自体が、土壌が豊かであることがわかるのが嬉しいな。
やっぱ若い芽がどんどん生まれてきていることが実感できないと、なんか日本におけるサッカーというスポーツ自体が痩せて根絶やしになってきてる感じがしてしまって、そういう状況が一番避けたいもの。
後から後からどんどん萌え出るものがないと。活性化してるのが最高。
香川選手、いいっすね。
南米の選手相手に、バイタルエリアでスコっと抜いて魅せたね。ゴールも極めて冷静だし。
久々に、「おっ、これはいいんじゃね?!」と思わせる選手登場。
どこまで成長できるか楽しみ。
「個々の差は小さくなってきてるのかも知れないけど、チームになると、その差が集まって、とても大きなものになってしまう。だから、やはり個々がいかに成長するかが重要。」
って、誰かが言ってたけど、ほんとそうだよね。
サッカーのチームって、お互いの短所をフォローし合い穴埋めし合う関係性ではなくて、穴は穴として明らかにチームの弱点になってしまうから、いかに全体として解れが無いかを常にストイックに目指さなくちゃならないんだよね。
すごく厳しい世界。
でも、だからこそ魅力的なのかも。


話変わって、次シーズンのドラマ。
あんまり見たいものがないなー・・・・・・と。
小栗さんの「獣医ドリトル」って、あのドリトル先生ではないのね。
私が読んだのは井伏鱒二訳の本だったけどー・・・・・・マンガ原作なのかな?
たけるんのはどうなのかなー・・・・・。うーん。
「黄金豚」は女性版チェイスみたいな感じ?
篠原さん、ちょっと苦手な女優さんになっちゃったんだよなー・・・・。
「医龍」は林さん脚本だけど、いくらなんでも間が詰まり過ぎじゃないかな、と。そろそろ筆が荒れて来そうな気が・・・・・。
あ、「ダメージ」のシーズン3が9月14日から始まるみたいなんで、これは見たいかな、と。

Mercy, Mercy Me.

2010-09-02 | ドラマ・映画・舞台の感想
あつくてのうがとけぎみ・・・・・・・。
お天道さま、もうそろそろ許しちゃくれませんか。最近立ち眩みがします。
日本人には限界かもーー。

好きなCDを持ってきていいよと言われたんで、私が持ってったのは、マーヴィン・ゲイのベストと、ジェイZのブラックアルバム。
多少引かれ気味に「・・・・・・・いい趣味してんねー・・・・・。」と言われた。
マーヴィン・ゲイは、なんかのCMでMercy, Mercy Meのワンフレーズを耳にして、居てもたってもいられなくなり、What's going onも無性に聞きたくなって買ったCD。
超好きな曲、好きな声。
どうもやっぱブラックのリズム感と声が好きみたいなんだよなー・・・・・。
バックでテンポを刻むカッティングギターのラインが造り出す空気感がまた堪らない。
山下達郎さんのRide on timeが好きなのももしかしたら、この手のノリがツボなのかも。

どうでもいいはなしその2。
フジッコさんの「フルーツセラピー」というゼリーが好きです。
特にグレープフルーツが好き。超フルーティーで果肉たっぷりの柔らかいゼリーに、こりこりナタデココ。
ウチの近所では、売ってるお店が一つしかなくて、目に入ると買ってました。
なのに。なのに。
今年から入荷しなくなったのか見当たらないーーー!
他のじゃやだー。フジッコさんのがいいー。
高い、パティシエとかが作ったようなんじゃなくていいの。フルーツセラピーがいい。

と、日々呟いてたら、某所にあるという情報とともに現物支給されました。(笑)
ありがとう。ありがとう。生き返ります。

どうでもいいはなしその3。
うぬぼれ刑事の中で、三田さん演じる小説家の家が、マストポール大貫さんのお宅だった。
あの家はすごいよね。立派。

その4。
GMは、あの事務所のヘンなプロパガンダみたいなものが漂い出すと、薄ら寒くなうような・・・・・。
テレビドラマの脚本家さんって、いろいろたいへんだなー・・・・・と。


日本代表監督は、ザッケローニに決定。
イタリアサッカーの、堅く守って鋭く攻めるというスタイルは、日本人と噛み合わせは悪くないと思うけど、どのぐらい監督が献身的になってくれるのかがキーのような・・・・。
個々を知らないと、組織も作れないから、そこまで日本人選手に思い入れをして、詳細にじっくりと見れる人かどうかが意外と大きいかも。
スペイン流サッカーに憧れてる選手も多いから、そういう気持ちも汲みつつやらなきゃならないから本当にたいへんだと思うけど。・・・・・
さて、どういう風になるのか、想像がつかないだけに楽しみな気もする。

AMADEUSといろいろ

2010-08-14 | ドラマ・映画・舞台の感想
「アマデウス ディレクターズ・カット」を見ました。
この映画、家の両親が大のお気に入りで、実家にはビデオテープからあり、何度見た(見させられた?)か分からないほど見てます。
でもディレクターズ・カット版は初めてだったので、とりあえず録画しておいたんですが、たぶん5年ぶりぐらいで十何回目かの鑑賞を・・・・・。

いやー・・・・・・・・やっぱすごくおもしろいっすね。よくできてる。
「ベートーベン」や「オペラ座の怪人」といった、アマデウスを追随し、なんだったら超えようと挑戦するような映画もたくさん造られて来ましたけど、未だ超えるものはなしという印象。
ディレクターズカットというだけあって、確かにこれまで観たことないシーンがかなり加えられていました。
作品全体の流れや編集的観点からすると、なくてもOKかなとも思いましたけど、映像の完成度は抜群にすばらしいので、新しいシーンをたくさん見れたことは単純に嬉しかった。
私個人としては、特に好きなのは劇中劇のシーン。
オペラの舞台美術・衣装・音楽・振付・パフォーマンスが、また最高にすばらしいんですよね。
特に「後宮からの誘い」と「ドン・ジョヴァンニ」が好きで、ドン・ジョヴァンニの騎士長役のヴォーカル・キャストが誰なのか調べようとしたぐらいで。
でも、その当時はまだアルファベットのエンド・クレジットがよく読めなくて、結局分からず終いだったけど。(苦笑)

サリエリとアマデウスの関係性に関しては、これまでにもたぶん世界中のありとあらゆる人が語りつくして来たと思うので、今さら私ごときが語ることもないですが、5年という歳月を置いて改めてみると、また今までとは違った感情も湧いてきますね。
今回は、サリエリもアマデウスも、なんか人間として可愛く感じた。
「ラクリモサ」のスコアを口述筆記するサリエリの、少年のように屈託なく嬉しそうな顔とか。
アマデウスの、天才ゆえの濁りのない傲慢さとか尊大さとか。
私はあんまり僻みとか嫉みとか持たない性分らしくて、才能がある人はひたすら素晴らしい(その才能に関して)としか思わないし、その人自身がその才能に相応しい人間性かどうかなんて考えもしないし私の知ったこっちゃない。(笑)
「だってしょうがないじゃん。才能を持って生まれてきちゃったんだもん。」としか感じない。だから、アマデウスのある種の奔放さも、「まあ、しょうがないよね。だって明らかに抜群なんだもん。」としか思わない。
逆に、それだけ抜群なのに、思ったほど大衆から称賛されないことに苛立っているのがちょっと可哀想に見えてしまったり・・・・。
サリエリもねー・・・・・信心ゆえかも知れないけど、「僻んだところで仕方ない」と早く達観すればよかったんだろうけど、自分の献身が報われないことを許容できなかったのかしらねー・・・・。
でも、彼にとって「神の声」であるモーツァルトの音楽に、直接関われていると実感できた時の顔は、本当にひたすらに幸せそうで、なんか切ないなー・・・・・と。
モーツァルトの才能を自分自身のためだけに使わせ、独占することへの自己満足には寒気もするけどね。
でも、人間、そんなもんかなー・・・・・・と。完璧な人なんかいないから。

現実としては、アマデウスの死因や人間性には諸説ありますが、この映画はこの映画としてストーリーも完成度が非常に高く、傑作と言っても過言はないんじゃないでしょうか。
一度は観ておいて損はない映画かも。


さて、思わぬ長時間番組の連発に流されてしまって、連ドラが遠くへ押しやられてしまいましたが、とりあえずは継続して見ています。
それぞれ一言感想を。
龍馬伝:近藤の泰造が一番好き。大浦慶はどこに?
鉄の骨:最終回は竜頭蛇尾。ハゲタカは超えなかった。
うぬぼれ刑事:だんだんシビアな部分が増えて来てるような・・・・?
GM:こっちも意外とエピソードがシビア。
ハゲタカ映画版:編集が悪過ぎて、ブツ切りの支離滅裂に。

映画版「華麗なる一族」後半

2010-08-08 | ドラマ・映画・舞台の感想
鉄平の最期は、白のハイネックのフィッシャーマンズセーターと決まってるのかしら・・・・。
原作にもそういう描写ってあったっけ・・・・?
結構、あっさりと逝かれました。
ドラマ版もそうだったけど、映画版の最期のシーンも、私の脳内イメージとは違う風景だったなー・・・・・・。(当たり前です)
原作自体がそうだから仕方がないのかも知れませんが、やっぱり鉄平の人物造詣は、もう一つ掴み難い感じがありますね。
だから仲代さんがどう鉄平を表現するのか興味があったけど、期待ほどは納得させては貰えなかったかも・・・・・。ちょっと線が細くて弱弱しいというか。
山崎さんご自身も鉄平については描き切れていないという思いがあるような事を、以前仰っていましたが。
意外と難役なのかも、この鉄平って。・・・・・
東大とMIT卒の秀才で、情熱的で陽性なんだけど、どこかにふと寂しげな空気が漂う。真反対とも言える性質を内在させて、そのギャップが魅力的な人物。
父親の大介もそうなんだよねー・・・・・・。
一見、品行方正な、清潔感のある端正な風貌の銀行家なのに、実は中身は老獪でドロドロという。
建前見てくれが良ければいいほど、中が腐っていく感じを絶妙に表現するには、かなりの資質が必要なのかも。
映画版の佐分利さんは、バンカーらしさや威風に関しては申し分ないんだけど、ちょっとセリフ回しが固くて一本調子な気がしてしまった。
ドラマ版の北大路さんは、逆に悪代官みたいで冷静さが薄く、バンカーらしくない気がしてしまったし。
相子は映画版の京マチ子さんが好きだな。女性特有の粘度の強い艶麗とした雰囲気が。知性と情念のバランスが丁度いい感じ。
早苗役の山本陽子さんと、二子役の酒井和歌子さんが綺麗だったー・・・・・。超美人。今の俳優さんよりみんな大人っぽい。

終わり方も、映画版とドラマ版はほぼ同じ感じなんだよねー・・・・・。
私は、ここは是非原作通りにして欲しかったんだけどな。
大介の晩年の寂しさを予兆する原作の終わり方は、そのタイトルに込められたシニカルさを改めて感じさせる素晴らしいシーンだと思うんだけど。・・・・・
父親自ら一家の柱となるべき長男を死に追いやり、そうまでして手に入れた大銀行の頭取の座を今にも追われようとしている二人っきりの老夫婦の図。栄華の限りを尽くしていた「華麗なる一族」の末路を鮮やかに表現してて。
この最後のシーンがあってこその、タイトル「華麗なる一族」じゃないかと。