
碁っての普通のゲームだと思うんだけど
なかなかポイントが分かりにくいものらしい。
もちろん、初めてプレーするものだから
出鱈目に打ってくるのだが。
:
囲碁を理解するのに幾つかの壁がある。
1.面積を確保するゲームだということ。
2.打って良い所と打ってはならない所の区別。
3.石の生き死に。
4.コウ。
大体この4つくらいかな?
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この子の見所があるのは、碁が好きだということ。
まず、それは絶対に欠かせない点だろう。
囲いあった領域の広さを競うゲームだということは序々に理解しつつある。
2番目の打って良いところとルール上打ってはならない所もかなり理解してきた。
石の生死については、まだまだ理解出来ていない。
コウについてはまだ教えてない。
:
兎に角
面白いゲームなんだ!ということを感じさせるのに力点を置いてる段階である。
普段は9路盤という小さな碁盤を使って教えてる。
何年か前から日本のトップ棋士が開発した4路の碁という
碁盤はクリスマス・プレゼントにしたのだが
家庭内で相手をしてくれる人が居ないんだと少年はこぼす。
:
これが問題でありますなぁ(嘆息)。
親はお爺ちゃんに碁を習えと言うらしい。
でも、親父は自ら囲碁を理解する気もなく他人任せだ。
そして
塾だのサッカーだのと色々とやらなければならないようで
誠に子供にとっては忙しい日々の生活ぶりらしい。
それでも碁を打ちたいと言って毎週やってくるのだ。
オイラもこの子に囲碁を教えるのが楽しみになってしまい
彼がやってくる時は家にいないといけなくなった。
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プロの棋士として育つには遅すぎる。
プロの卵たちは小学校の高学年くらいの年になれば
並のアマチュアの高段者では歯が立たないほどに成長しており
囲碁を始める年齢も3歳くらいには石を握ってるのが実態だからだ。
それに家庭の理解が欠かせない。
しかし、この子の両親は勉強もスポーツもと欲張るから
とてもプロの世界には入れないだろう。
でも・・・
何もそんな大それた専門棋士になって欲しいわけではない。
1000年以上にも及ぶこの国の文化を少しでも
楽しんでもらえるようになればそれで良い。
囲碁は何も毎日打たなくても
年齢を重ねて人生経験が豊かになるにつれて
大局観や勝負所といったものも
身に着く不思議なゲームなのである。
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