五期会の尾崎磨基が「大阪府知事表彰」を受賞した。遅ればせながらお祝いを述べたい。2008年に、清水邦夫の「とりあえず、ボレロ」「タンゴ・冬の終わりに」の連続上演を果たした後に、演劇関係者から距離を置いていたので、この手の話題からも敢えて、遠ざかっていたのだが、尾崎磨基の受賞は、やはり外せない。
おめでとう。演劇がなかなか成立しない状況が続いている中で、劇団代表として、長きにわたって、劇団を支え、そして、演劇に携わって来たことに心から敬意を表します。
僕自身、五期会では、研究所の芝居に始まり、劇団の本公演でも、数多くの演出をさせてもらった。僕の芝居は、何故か、客席からの登場で芝居が始まることが多いのだけれど、五期会での演出作品でも、このやり方に磨きをかけ「なぜか青春時代」の時は、かなりな人数の客演も交えて、客席を含めた舞台空間を目まぐるしく走り回ったことを懐かしく思い出す。その何年か後に、自身のプロデュース公演で再演したのも、自分が歳を重ねても、芝居屋として、あの時の、あの熱量に拮抗しようと思ったからだ。
今は、演劇に限らず、色々なジャンルで、熱量の低下がはなはだしい時だけに、受賞をきっかけにして、五期会をはじめ、あの華々しい「戦いの日々に」再び立ち戻る日を切に願う。
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