戯人舎

『夢あるいは現』日記

「星に願いを」制作日誌3

2014-04-10 | 舞台

 今度の「星に願いを」の照明で使う器具を買いに、久しぶりに日本橋の電気屋街へ。まず何でも揃うと言われていた五階百貨店へ行くも、昔の賑わいも、何でこんな物がと言うものまで売っていたのに、今は、工具屋さんばかりが並んだ、表通りとあまり変わらない店構えになって、あの、ちょっと猥雑な雰囲気がすっかり消えてしまっていた。一旦、表通りに出て、しばらく歩いていると、コードが入り口付近に山と積まれた店を発見。中に入って、こんなのがと、求めている器具を訪ねると、あると言う。出してもらいながら、あれこれ話している内に、曾て、同じようなことで、ここに来たことがあるぞ、あれは、いつだったのだろう、そうだ、二十数年前、同じように何かの器具を求めてこの店に来て、買って帰って、真夜中に、多量に結線して、そのどこかの手順を間違えて、ショートさせて、足の裏を火傷して、本番の3日前だと言うのに、風呂場で、足を水に漬けながら、非常に情けない思いをした、その店だったのだ。今度も、まさか、火傷は、と考えていたら、店のおじさんが、結線しておきましょうと言う。お願いして、やってもらう。老人とは思えない、何とも見事な手元に感激しながら、この店に昔、来たこと、周りはすっかり変わってしまったけれど、この店は変わらないこと、いつまでも、元気で頑張ってくださいなど、熱く話すと、この店を始めて50年、正直、もうやめようとも思っていたけれど、そう言ってくれるなら、まだまだ頑張るとのこと。
 全編通した、この前の稽古のことを書くはずだったのだが、まあこれも制作日誌だ。


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