本谷ちゃんの新作「あの子の考えることは変」を読了。
前半は、巡谷(めぐりや)が、ルームシェアをしている21で眼鏡っ子で処女の日田(にった)が如何に変な子かということを語りながら進んでいく。
気になったのが、日田の変さというのが、作られた不思議ちゃんという感じで、少しあざとく思えた。
恐らく作者の本谷自体が少し変人なので、意識して変な人を書くと、くどくなってしまったり、不自然な変さになってしまったのだと思う。
ただ、日田の出番が少なくなり、巡谷の日常が舞台にシフトしていくと,
心理描写が多くなり、いつもの本谷作品の良さが出てくる。
本谷は、「自分が変だとうすうす感じている人」を書かせると秀逸なんだよなー。
後半には日田もまた登場してくるのだけれど、そのときの日田は、抑え気味に書いていて、その日田と巡谷のやり取りは面白くなってくる。
だからこそ、前半が少しもったいない。
前半の駄目なところとして、台詞がいまいちというのもある。
劇団をやっている本谷だからか、会話は戯曲と同じように書いていて、それが少し台詞以外の部分とミスマッチのように思えた。小説内の台詞と、戯曲の台詞とは異なるものだと思うので、もっと台詞を削っても大丈夫だし、そのほうが良いと思った。
あと、今までと違って、フルモンティや、マコーレカルキン、安野モヨコ等の固有名詞を多用していたけれど、あんまり機能していなかった。
全体的には、過去の作品より、「お!」と思う表現は増えていたし、面白くなっていたけどね。
後半で二人は救われるのだけれど、読んでいて自分まで救われた気持ちになったのは、感情移入していたのだろう。
本谷は、ドラマの脚本の話とか来ないのだろうか。劇団が忙しいとはいえ、まったく話が来てないとしたら、ちょっとドラマ業界の考えることは変だと思う。
前半は、巡谷(めぐりや)が、ルームシェアをしている21で眼鏡っ子で処女の日田(にった)が如何に変な子かということを語りながら進んでいく。
気になったのが、日田の変さというのが、作られた不思議ちゃんという感じで、少しあざとく思えた。
恐らく作者の本谷自体が少し変人なので、意識して変な人を書くと、くどくなってしまったり、不自然な変さになってしまったのだと思う。
ただ、日田の出番が少なくなり、巡谷の日常が舞台にシフトしていくと,
心理描写が多くなり、いつもの本谷作品の良さが出てくる。
本谷は、「自分が変だとうすうす感じている人」を書かせると秀逸なんだよなー。
後半には日田もまた登場してくるのだけれど、そのときの日田は、抑え気味に書いていて、その日田と巡谷のやり取りは面白くなってくる。
だからこそ、前半が少しもったいない。
前半の駄目なところとして、台詞がいまいちというのもある。
劇団をやっている本谷だからか、会話は戯曲と同じように書いていて、それが少し台詞以外の部分とミスマッチのように思えた。小説内の台詞と、戯曲の台詞とは異なるものだと思うので、もっと台詞を削っても大丈夫だし、そのほうが良いと思った。
あと、今までと違って、フルモンティや、マコーレカルキン、安野モヨコ等の固有名詞を多用していたけれど、あんまり機能していなかった。
全体的には、過去の作品より、「お!」と思う表現は増えていたし、面白くなっていたけどね。
後半で二人は救われるのだけれど、読んでいて自分まで救われた気持ちになったのは、感情移入していたのだろう。
本谷は、ドラマの脚本の話とか来ないのだろうか。劇団が忙しいとはいえ、まったく話が来てないとしたら、ちょっとドラマ業界の考えることは変だと思う。
読まな。
明日買いに行くぜ。