太陽の季節/石原慎太郎

2006-12-06 23:33:34 | 小説だお(^ω^ )
都知事の小説を読みました。石原慎太郎が一ツ橋大学在学中に執筆して文学界新人賞、芥川賞を受賞した作品です。

行為する肉体の真剣な純粋さを本能で肯定し、退屈で窮屈な既成の価値や倫理にのびのびと反逆する―――若き戦後世代の生と死を真正面から描いた作品(裏に記載されている紹介から引用)です。
結構な物議を醸した作品らしいんですが、感想としてはさほどの衝撃も受けず、芥川賞としてのレベルを鑑みてもまぁまぁかなぁって感じでした。
敗戦を起因としたモラルの低下としてのモデルと考えれば興味深い作品であり、この作品に衝撃を受けなかったということは、やはり現代人のモラルは下降の一途をたどっていると言わざるを得ないわけですな。



あと、三島の作品に雰囲気が似ていました。
意外にも三島は芥川賞を貰っていないわけですが、それと、これが芥川賞っぽくないことにも繋がるのかもわからんね。

最近の芥川賞は、基本的に社会からドロップアウトしたような人を描いた作品が受賞している傾向が感じられる。インストールはひきこもりの女子高生だし、介護入門はシャブ中だし、八月の沖に捨てるは未読だけれど、確かフリーターとかだった気がす。

吉行淳之介の驟雨は赤線通いの話だし。


脱線。


この本には、短編が後4つ入っているので、これから読みまーす。

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