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ネタは降る星の如く

とりとめもなく、2匹の愛猫(黒・勘九郎と黒白・七之助)やレシピなど日々の暮らしのあれこれを呟くブログ

比較文化論も関係してるんだなぁ

2005-05-16 11:11:05 | 時事
立花隆の「メディア ソシオ-ポリティクス」
憲法第9条を死守して「崇高な理想」を貫け第16回 「憲法9条を死守して『崇高な理想』を貫け」

 たとえば、改憲論争の中に、日本の憲法のようにできてから半世紀以上もぜんぜん改憲されたことがないというのは、それ自体が異常であって、ドイツ憲法(基本法)などは40回以上も改憲されているという例を引きあいに出して、もっと憲法は気軽にどんどん変えがほうがいいなどという人がいるが、そんなことをいうのは、ドイツ憲法を具体的に知らない人である。

 岩波文庫で「世界憲法集」という本が出ているから、それを読んでみるとすぐわかることだが、ドイツ憲法は、一つひとつの条文が詳しすぎるのである。ドイツは大陸法の典型的な国であり、何でも厳密に決めてしまおうとして、後々の運用まかせ、解釈まかせにするファジーな部分を残そうとしないから、日本人が読むと、「エッ、憲法でそんなに細かいところまで決めてしまうのか」と驚きの連続である。あんまり細かいことまで決めているから、これなら、すぐに身動きがとれなくなって、創出以来、40回以上の改正が必要だったという話がすぐに納得される。


 これ読んで、比較文化論の「ハイコンテクスト文化」「ローコンテクスト文化」を思い出した。
ハイコンテクスト文化とローコンテクスト文化
ハイコンテクストとローコンテクストの違い

ハイコンテクスト文化
聞き手の能力を期待するあまり下記のような傾向があります。

・直接的表現より単純表現や凝った描写を好む
・曖昧な表現を好む
・多く話さない
・論理的飛躍が許される
・質疑応答の直接性を重要視しない

ローコンテクスト文化
話し手の責任が重いため下記のような傾向があります。

・直接的で解りやすい表現を好む
・言語に対し高い価値と積極的な姿勢を示す
・単純でシンプルな理論を好む
・明示的な表現を好む
・寡黙であることを評価しない
・論理的飛躍を好まない
・質疑応答では直接的に答える


 ハイコンテクスト文化の筆頭が日本と韓国、ローコンテクスト文化の筆頭がドイツ系スイスとドイツである。

 憲法で何をどこまで決めておくべきかも、その国の文化や価値観に根ざしたものである必要があるのだな。