ネタは降る星の如く

とりとめもなく、2匹の愛猫(黒・勘九郎と黒白・七之助)やレシピなど日々の暮らしのあれこれを呟くブログ

経営人材の育成

2007-05-29 20:44:19 | しごと
 日経ビジネスオンラインに自分の仕事に直結する特集コーナーが設けられ、刺激的な記事が次々とアップされている。

人材沈没に悩む日本企業を救う
経営リーダーの育て方


 ひとつひとつの記事を熟読して感想をアップしたいのだが、あいにく、ここのところ出張続きだったりして、落ち着いて記事を読むことができない。よって、感想をブログに上げることも出来ていない。

 愚痴を言っても始まらないので、ひとつふたつ、記事を読んで雑感を書いてみることにしよう。

 自分は日本に資本がある日本企業でなく、グローバル企業の日本法人に勤めているので、リーダーの育成に対するニーズとその意味は日本企業とは少し違う。その最たる違いは、グローバル企業のCEOを日本で働いている社員から育てる責任はないことだろう。ただ、市場の特殊性(たとえば、自分のいる医薬の産業では、薬の処方と精算には国民健康保険に代表される健康保険制度が関わっていて行政や医師会の影響力が強いこと、BtoBの他産業では販売代理店という位置づけになるであろう卸・特約店の全国ネットワークが強くてメーカーによる直接販売が事実上不可能であることなど)もあり、日本でのビジネス経験がない方が事業部トップや社長になると市場の仕組みを理解することに時間がかかったり、その特殊性に対応した決断ができるまでに時間がかかったり(最悪、資質や価値観の問題もあって理解してもらえなかったり……)、日本語が喋れないと(そして、日本のビジネス文化がわからないと)有力な取引先や影響力のあるドクターとのコミュニケーションに支障をきたしたりする。

 だから、日本の市場の特殊性に対応できるリーダーを育成するニーズは日本企業とは違った意味で存在する。また、グローバル企業からの要請として、アジア出身のエグゼクティブがもっと出てきて欲しいというニーズもある。

 14年前にこの会社に入った直後、とりあえず目標として、日本からアジア太平洋を初めとする別の地域の事業部でトップを務められる人材(そして、やがて日本に帰ってきて、日本法人の社長になれる人材)を育成しようということを考えた。それから、初めての日本人の社長が誕生する場面には出会えたが、残念ながら、他企業での経験を積んで中途で入社された方なので、自分たちが何らかのサポートをして育った社員ではない。だから、まだ、自分が立てた目標は達成できていないわけだ……ただ、その初の日本人社長のおかげで、この4年間、日本人社員を計画的に育てていこうという方針に助けられて、ほとんどゼロだった状態から、いくつかの仕組みと研修プログラムを展開できるようになった。そういう意味では、ちょっとだけ、進展した。

 米国系企業だと、本社から、この研修プログラムをこういう対象者に対して実施しろという指令が降りてきて、現地法人はその適切さに疑問を感じつつも問答無用の実施に追われることになるらしい(勝手なイメージなので、米国企業に勤めている方から反論があれば、聞いてみたい)。自分の勤めているヨーロッパ系企業は、もともと人事関係については(雇用など日本の特殊事情もあったろう)あれこれと指示を受けることが少ない。それもあって、見習うべきグローバルの仕組みや研修プログラムを自分たちで選んで日本で展開しつつも、ローカル特殊のニーズに応えるサービスの提供ができている(もっとも、来年から再来年にかけては、グローバル規模で人事部門の組織やサービス内容が再編されるかも知れないので、自分たちがやってきたことが、今後もこの状態が続くかどうかわからない)。

 閑話休題。

“ソニーユニバーシティー”で経営トップとビジョンを共有
グループの幹部候補を育てる


 いくつかの記事の中で、一番自分の関心事に近く、また自分の仕事上のニーズも近かったのが、ソニーのやっていることだった。

 ところが、現地法人が次第に大きくなり、組織もしっかりとしてくると、現地の優秀な人材がどんどん入社してくるようになった。その一方で、技術やノウハウはすぐに陳腐化してしまう。次々と登場する新しい技術やノウハウを日本から海外へ広めるには、日本人の赴任者を短期間で入れ替えなければならない。日本人社員が「骨を埋める」覚悟で赴任する必要はなくなった。

 こうして海外法人の現地化が進んだ結果、人事を巡る新たな課題が浮上してきた。海外の現地法人で働く優秀な人材の活用である。


 当社の日本法人におけるローカル人材は、そんなに簡単に他社に移ったりはしないのだが、日本人または日本の顧客・市場・文化をよく理解する人材を育成するローカルのニーズがあるという意味では、ソニーの現地法人ニーズと近いかも知れない。

 そこで手始めに、ソニーのグループ内にどのような人材がいるのかを調べ、将来の幹部候補をリストアップした。それぞれの国や地域で頑張ってもらう社員と、グローバルに活躍することを期待する社員とを選別。全世界で150の重要なポストを決めて、3~5年後にそれらのポストに就任する可能性のある社員のリストを作ったのである。

 実はこうした人材のリストアップは10年ほど前から行っていた。しかし、実際の人事には必ずしも活用されてこなかった。こうした過去があるにもかかわらず、改めてリストを整備した背景には、先ほど言及したように、差異化の要素がハードからソフトやサービスに移ったという事業環境の変化がある。

 加えて、海外の現地法人で採用できる優秀な人材の数自体が増えた。さらに、ここ数年の最優先課題とされてきたエレクトロニクス事業の立て直しが進み、人事の改革にも力を注げるようになった。10年前に比べれば、人材の情報を集める仕組みもより精緻になっている。3年後には、ノン・ジャパニーズを含めた人材のグローバルな適材適所がかなり実現できているだろう。


 これが、ちょうど、自分が経営委員会に対して準備中の作業に当たる。日本の各組織にどんな人材がいるかを洗い出し、後継者計画に照らした時に現有の人材で埋められるかどうかのギャップを明らかにし、リーダー候補には育成計画を、後継者育成計画で社内の人材で埋められないギャップには外部からの採用を、準備する。6~7年前から定期的に実行しているプロセスだが、人事本部長が本気になっていることもあって、単に書類を埋めるだけではなく本気で取り組まなければならない課題だという理解は共有されてきた。

 そして、そこで名前を挙げられたリーダー候補には、仕事を通じての育成計画と、研修プログラムを通じての育成計画が個別に立てられる。研修プログラムにはおのずと限界があるが、ソニーほどではないけど、当社も、事業経営に必要な知識や視点(たとえばマーケティングや財務)に重点を置いたプログラム、現実の経営戦略を見直して現在の経営陣がカバーしていない課題に対して提案を行うプログラムなど、いくつかを展開している。

 ただ、競合他社との統合が進行中で、組織が大きく変わったこともあり、事業部トップや日本法人のトップに求められるリーダーシップやコンピテンシー(能力・行動)は変わってきている。仕組みとしてまだ手つかずのところを今後どうしていくかを考えるのが、自分の仕事だ。






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『のだめカンタービレ』DVDが我が家に到着♪

2007-05-25 20:06:53 | 趣味
 早速、特典映像から鑑賞中。

 マンガが原作でドラマ化とアニメ化されている作品で、ドラマの方が自分には面白かったという稀有な現象。普通だったらアニメの方が作品世界を再現できると思うのだが……アニメはどうも、静止画が多かったせいか、声優さんたちのノリが今いちだったのか、原作になるべく忠実なタッチのキャラクターを再現しつつも、自分には面白く思えず、いつしか継続視聴を止めていた。

 逆にドラマの方は、CGを使ったりして原作の世界をデフォルメしているところはあるものの、俳優陣の熱演、クラシックを多用したBGMの効果的な使用(さすが服部さん、オリジナルのBGMもよかった)など、制作陣が原作を愛しつつも素晴らしい演出を加えた作品に仕上げてくれたと思う。

 象徴的なのが、原作には出てくるものの余り重要な曲ではないベートーベンの交響曲第7番をテーマ音楽に据えたことだ。クラシック初心者の自分はこのドラマで知ったが、ドラマの登場人物たちの若さや友情や恋などの盛り上がりを表現するのにいい曲だった。オープニングの「ベト7」とエンディングの「ラプソディ・イン・ブルー」は自分の携帯電話の待ち受けに使っている(そして、メール受信の時に「ベト7」が鳴ると、職場の同僚達が活気づく……笑)。

 キャスティングは、「のだめ」を演じた上野樹里ちゃん、千秋真一を演じた玉木宏さん(マスクだけでなく、声の良さが抜群に素敵だった)を初め、どの人もどんぴしゃり。大河内を演じた遠藤君も、うざいくらいの熱さが良かった(笑)。原作ではドイツ人という設定のマエストロ・シュトレーゼマンを演じた竹中直人は、そのアクの強さがもともと自分の好みではなかったし、どう見ても外国人には見えなかったのだが(苦笑)、それでも巨匠ならではの変人っぷりの裏に千秋に対して厳しくも懐の大きい師匠の風格があり、この世界ではハマリ役だったと最後には思えた。

 今日は、テレビ放映時に見逃していた第1回を見られるのが、楽しみで楽しみでたまらない。きっと、そのまま、以降の回を続けて見てしまうだろうなぁ……^_^;。
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久々「あま湯」でリフレッシュ

2007-05-19 19:41:15 | 日常
 肩が張って首まで硬くなってるし、腰や座骨辺りに冷えがたまってしんどいわで、「あま湯」でマッサージを受けなければ……という訳で、カーブスで軽く運動した後に「あま湯」に直行。

 温泉に入って、岩盤浴して汗をかいた後にマッサージ80分。今日は若いお兄ちゃんが担当……うわー、照れくさい^_^;。でも、さすがにマッサージのレベルが高い「あま湯」に採用されただけあって、若い割に上手。痛くない程度に揉んでもらったが、丁寧にツボを押してもらったおかげで、全身がだいぶ軽くなった。

 時々出張先のホテルでマッサージをしてもらうこともあるけど、きかなかったり、揉み返しがきつくてかえって体調が悪くなったり、自分にはダメみたい。「あま湯」で温泉に浸かって、その後に揉んでもらうのが一番リラックスできるようだ。
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パワフルな人たちにエネルギーを分けてもらう感じ

2007-05-18 23:20:28 | しごと
 副業でやっている講師業の集まりに出席。震災の年に講師業を始めたので、もう干支を一回り以上……最古参のひとりになってしまっただよ^_^;。

 ここ5年ほどは、本業との折り合いがあって、1月から6月までに隔週土曜日の3ヶ月クラスを2つ受け持って、7月から12月は休業するというサイクルで引き受けさせていただいている。今年は、本業で競合他社との会社統合があり、1月からひとクラスを受け持って、4月以降はお休みをいただいている。

 かようにわがままなスケジュールなのだが、休業期間中にも関わらず、旧知の講師仲間やスクールのスタッフから暖かく迎えられ、エネルギーをいただいた気持ち。講師陣は本業を持っている人が多いけど、様々な業種で活躍しているビジネスピープルだし、スクールのスタッフも、もともと様々な業界で活躍していて、このスクールに通い始めて転職してしまったという人がかなり多い。だから、ひとつの業界や職種にとらわれず、自分のバイタリティでもって生きている仕事人が多い。そのせいか、こうした会合があると、自分自身の体温が上がるし、スピーチを聴きながらエネルギーを分けてもらう感じになる。

 本業とのバランスがあるのでフルには関われないけど、同僚との講師たち、スクールのスタッフたち、そして受講生たちのエネルギーに触発されることが多いので、この縁は自分からはなかなか切れない。

 また、来年にはクラスに復帰したいなぁ。
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拡大経営委員会で、初プレゼン

2007-05-14 22:09:29 | しごと
 7月から競合他社と統合が予定されているので1月から経営委員会が統合相手の執行役員を加えて、ほとんど倍の陣容になった^_^;。

 4月にチームビルディングのイベントをお手伝いしたこともあって、統合先の執行委員とは顔見知りなんだけど、経営委員会でのプレゼン(もちろん英語)は初めて。経営委員会でのプレゼンは年に2、3回やってきたけど、人数が倍近くに増えている……(汗)。

 というわけで、ちょっと緊張したものの、基本的には誰にとってもマイナスとならない提案だし、ややこしいところは根回ししておいた財務担当役員に助け船をいただいたしで、問題なく通過。

 人事部門の他部署は統合前が忙しいが、人材育成・組織開発を本業とする自分のところは統合してからの方が忙しい。やっと繁忙期になりつつある……通常の繁忙期に加えて、今年は統合のために話をする事業部がほぼ倍に増えて、結構忙しくなりそうだ。
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焼きパプリカのサラダ

2007-05-06 18:13:08 | ものぐさグルメ
 ゴールデンウィーク中に新たな記事をアップしそこねていたので、最終日に「ものぐさグルメ」ネタを一発。管理人のレパートリー中、ものぐさ度はかなり高い。

 レシピは、以下2項目だけ。

1. 肉厚のパプリカを、そのままで焼き網で焼く。火加減など余り気にせず、豪快に、皮が真っ黒に焦げるまで焼く。
2. 焼けたパプリカを、ボールに張った水に入れながら皮をむく(焼けた果肉にうっかり指を突っ込むと火傷するかも知れないので注意)。へた・種・筋を取って適当に切り、ドレッシングやポン酢などで味付ける。

 火加減に自信のない料理初心者でも、皮を真っ黒に焦がすまで焼けといわれれば、自信をもってできるのではなかろうか。実際、パプリカ全体にまんべんなく火を通し、皮をできるだけ黒焼きにした方が、皮をむきやすい。ふつうの魚焼き網では、大降りのパプリカ3つまでは十分に扱える。

 そして、水に取って皮をむいた後は、切って味付けするだけ。管理人は青じそドレッシングやポン酢が好み。今日は、カルシウム強化に釜揚げシラスと削り節を散らして、ポン酢でいただいた。グリーンサラダや茹でた青菜と組み合わせると、もっと色合いがいいだろう。

 ご馳走様でした。 
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