距離と周波数

日本には、それはもう、たくさんの企業があります。企業の得意技、会社を興すきっかけ、それを考えた創始者の方々など、一つの企業だけでも、いろいろな角度から特色、エピソードなどを持っています。

「ベンチャー」なる言葉が世にでてきて30年、「ウチはベンチャー企業です」という挨拶も違和感のない時代です。世の中で注目すべき特徴があって、前例もない、実現できれば、他の追随を許さない・・商品、サービスを事業の柱にする、ことを企業活動のコアにして、ひたすら、「ガンバル」のがベンチャー企業の特徴の一つであると思っています。

創業当初、熱く厚い情熱と輝かしい希望を持っていたはずの企業が3年、5年後には、ベンチャーらしくなく、当初の情熱を持っているヒトを探しても、経営陣以外には誰も見当たらない・・そんな状況が珍しくありません。

年々重ねていく企業活動の中で、商品企画、販路の変更、株主からの要望などによって、社員は増えて、組織もタテ糸とヨコ糸がごっちゃになってしまい、ついには、経営陣からすべての社員が見えなくなってしまう。こんなことが原因の一つなのかもしれないと思います。
遠く離れた社員に、どんなふうに、その企業が持っているはずの周波数を伝え、残していくか、気がつく前に、気をつけておくことはたくさんありそうです。