1つはCVT。別件でディーラーに入庫した時に異音があることを指摘されたそうです。冷えてる時の動き出し後、時速40キロ程度までで発生してて「症状として末期なのでCVTの載せ替えか車の乗り換えをお勧めします」と言われたそうです(゜o゜;
愛着がある車でまだ乗り続けたいとの思いが強く、他に手立てがないかと色々と調べてCVTフルードの圧送交換で何とかならないか?と当店に行き着いたそうです。
そしてもう一つはそのディーラーからの帰り道で急にエアコンが効かなくなったそうで(^_^;) 某量販店で点検してもらったところ「エアコンガスの量は問題なし、高圧の圧力も問題なし、でも低圧の圧力がNG。コンプレッサーが作動していない」と診断されたそうです(゜o゜;
ニッサン エルグランド TE52 2013年式 172500キロ

まずはCVTの点検からってことで試乗に行ってきました、、、が、CVTから異音??
どの音のことを言ってるんでしょうか(^_^;)
CVTから発生してる様な音は無いですね。
一番大きな音はマフラーの遮熱板のビビリ音っぽいのがありましたが、さすがにこれをCVTからの異音と間違えてることはないと思いますが、、、
念の為にリフトアップして下廻りを確認しましたが、フロントパイプの蛇腹が剥き出しになってて近くの遮熱板は溶接が取れてバンド締めしてありました(^_^;)
お客様にはCVTから異音はしてませんよ!ってお伝えして、とりあえず今回は圧送交換は無しで暫く様子をみることになりましたm(_ _)m

続いてはエアコン。
最初に記載しましたが某量販店の見立ては
「エアコンガスの量は問題なし、高圧の圧力も問題なし、でも低圧の圧力がNG。コンプレッサーが作動していない」
この話を聞いた時に??となったんですが、コンプレッサーが作動してないんだったら高圧と低圧は変動しないんですけどね(^_^;)
そしてどうやってエアコンガスの量を確認したのか(^_^;) コンプレッサーが作動してて圧力が見れる状態であれば、ガスが極端に少ないのと極端に多いぐらいは判断がつきますが、適正量ってのは圧力だけでは判断が難しいですし、コンプレッサーが作動してないって自分で言ってますからねぇ(゜o゜;
そんなわけでカーエアコンサービスステーションを接続してエアコンスイッチオン!
コンプレッサーはクラッチが繋がらず作動していないことを目視で確認。

コンプレッサーが作動してないので低圧、高圧ともに微動だにしません。この数値を見て高圧は大丈夫だけど低圧が高い!って判断をしたんでしょうかね〜(^_^;)
そして吹き出し口温度はエアコンが作動してないので外気温より高い38℃。完全に熱風です(>ω<)

コンプレッサーが作動していない原因を探るためにガスを100グラムだけ充填してみます。
ガス量が不足して作動していないのであればこれで作動するはずですが

圧力は変わらず(^_^;)
目視でもコンプレッサーが回っていないことを確認。
エアコン関係のDTCが出ていないか及びエアコン信号が出ていることを確認するためスキャンツールを接続してみると

エアコンとは関係のないDTCが一杯です(^_^;)
これについては消去しておきました。

エアコン及びファンの信号が出ていることと手前までは問題がないことを確認。

それでもコンプレッサーが作動せず圧縮がされてない状況は不変ってことで、コンプレッサー不良確定です(>ω<)
お客様に報告してリビルトコンプレッサーへ交換することになりましたm(_ _)m
で、エンジンルームを見ていたら気になることが


電動パワステのフルードが減ってました(^_^;)

見えません(゜o゜;

モーターのOリングからよく漏れるみたいですが、とりあえずは漏れの形跡が無かったので専用フルードを充填しておきました。
しかし、電動パワステなのにモーター用のフルードが必要という構造(^_^;)

部品が入荷したので作業に取り掛かります!

まずはエアコンガスの回収。


420グラム回収出来ました(^^)/
と言っても規定量は900グラムなので半分も入ってなかったことになります。しかも先日の点検で100グラム充填しての420グラムなので、最初は約1/3の320グラムしか入ってなかったことになります。
あれ?どこかでエアコンガスの量は問題なしって聞いたような、、、w(°o°)w
コンプレッサーを取り外すためには右前のタイヤハウスからアクセスする必要があるので、タイヤを取り外さなきゃいけないんですが

1本だけホイールナットが固くて回りません(^_^;)
しょうがないので電動インパクトのMAXパワーで無理やり回してボルトを千切ってしまおうとガガガガッとやると、、、ホイールナットがボルトと一緒に空回り(゜o゜;
どうやらクリップボルトがハブから外れて(スプラインが潰れて)しまったみたいです(>ω<)
こうなると破壊するするしかないので



ドリルで穴を開けていき何とか取れました(^_^;)

無事?にタイヤが外れたので周辺部品も取り外すと

コンプレッサーが見えました(^^)

ベルトを外してコンプレッサーを取り外し。


リビルトコンプレッサーを取り付ける前に

エアコンオイルの量を調整して

元に戻しました〜(^^)/

コンプレッサー交換の後はエアコンガスの充填ですが、流れとしてはエアコンガスクリーニングと同様です(^^)
900グラムに設定してスタート!

リークチェックも問題なく終わり充填完了♪

エンジンを掛けてエアコンのスイッチを入れるとコンプレッサーが回りました(^^)

この状態がエアコンガスの量は問題なし、高圧も問題なし、低圧も問題なし、そして吹き出し口温度も問題なし♪


コンプレッサー内の摺動部をコーティングするイメージで添加剤を追加充填♪

吹き出し口温度は1℃下がって13℃。
外気温は38℃なのでマイナス25℃だったりします(≧∇≦)b

念の為に回転数が上がった状態もチェックしておきます!

圧力の動きは問題なし(^^)
吹き出し口温度は8℃♪
めちゃめちゃ効いてますね(^^)/
エアコンの修理が終わったので

クリップボルトを交換します。

クリップボルトを交換します。

キャリパー、キャリパーブラケット、ディスクローターを外して

ボルトを打ち抜きます。

錆が酷いですね(゜o゜;

ボルトを圧入です!

スレッドコンパウンドなどを塗布しておくことで今回の様なことを未然に防ぐことが出来ますよーってことで、塗布してからホイールを取り付けておきました(^^)/
今回はセカンドオピニオンな感じの作業&点検でしたが、このセカンドオピニオンって難しいです(^_^;)
時に全く違う内容、金額になりますからね。
そのセカンドオピニオンで実際に修理して直れば問題ないんですが、世の中には単純に診断ミスの見積もりもあれば乗り換えさせることが目的?の高額な修理見積もりもありますからねぇ(゜o゜;
当店がセカンドオピニオンをする側の時もあれば逆にされる側の時もあります。
もちろん当店が診断ミスをしている時もあるかとは思いますが、乗り換えさせたら修理はしないでしょうから真実は闇の中、、、高額の修理代を根拠に下取りの減額、、、
信頼される為の説明や根拠を示すことを心掛けてますが、中にはバラしてみないと確定出来ない症状があったり。修理する前提であればいいんですが、明らかに見積もりだけってなるとお金の掛かることは出来ませんからね〜(^_^;)
今まで以上に信頼されるように精進しますm(_ _)m
皆様からの整備のご依頼をお待ちしています。