学校を辞めます 

51歳、ある教員の選択

前を向いている(じゃがいもじゅく日記)

2013年05月28日 20時45分17秒 | じゃがいもじゅく
5月28日(火)N君(中1)、Y君(中3)
N君、「ネ」が書けました。
何度も、何度も練習したのです。
国語の「かさこじぞう」
読むのが嫌いです。
「どこまで!!」と強い調子で言うので
しかりました。
「大きくなるっていうのは、とても大変なことなんだよ」と
僕のせいいっぱいのエールです。
N君、急に静かになりました。
しかられるのが嫌なのです。
Y君、いつも帰りにすねて怒ります。
今日もそうでしたが、毎回毎回少しずつ「すねかた」が違うのです。
それから何よりも
お金の学習で、100円の位がわかってきていることが大切です。

火曜日は1日2人で、けっこう大変ですが
まだまだできます。と感じつつ
次回はまたためいきをつきながら
やっていると思います。

このためいきとは、子どものエネルギーに
驚き、ついていけなくなるという僕の反応です。
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「み」が言えた(じゃがいもじゅく日記)

2013年05月24日 19時17分59秒 | じゃがいもじゅく
5月24日(金)F君(中2)
いつも元気なF君。
今日は発音の練習で、「み」を
口にティッシュをあてて言ってみたら
発音できたのです。
唇を閉じて開ける技術がいる「ま」行。
どうしても、口が半開きになってしまい、なかなか言えなかったのですが
ティッシュが口を閉じる効果を生み
とうとう言えました。
人間やればできることの証明を見た思いです。
感動しました。
このアイデア、意識してやったものでは
ありません。
たまたまF君が口をふくためにティッシュを口にあてたところ
できたのです。
学習って、育てるって
計画通りにはいかないのですよ。
大人はこのことを肝にめいじるべきだと思いました。
まずは、僕から思います。
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福島・3年目を生きるということ(制作日誌)

2013年05月20日 12時12分56秒 | 福島原発関連
現在制作中の作品のタイトルが決まりました。
「何も変わらない中で 2013年・春・福島」
20分の短編です。
南相馬・浪江・郡山・猪苗代とたどったロードムービーです。
再編後の浪江で、津波の惨状と高線量に出会い
郡山で、除染後の廃棄物をかかえた暮らしを聞き
猪苗代で「自主」避難からここにたどりつき、しかし不安な日々は変わらないという。
何も解決していない、何も変わっていないことを目の当たりにして
もう1回、あの、3・11の原点にもどって
「間違い」は国と東電とそれを許したことだったことを再認識したこと。
意識の外にあるつらい現実を忘れたいのが人間の性ですが、
残念ながらそれはできない。
つらいけど、できない。
だから、現実の中から希望を探す作業を始めましょうというメッセージをこの作品にこめました。
つらい中にこそ、希望があるのかもしれません。
完成は、6月の予定です。
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何も変わっていない 福島3回目の春

2013年05月15日 20時34分16秒 | 福島原発関連
4月30日から5月3日まで福島に行ってきたことについて
前回の続きですが。
「何も変わっていないこと」に気づきました。いや、気づかされました。
今回、避難区分が変わった浪江町に行く機会があり
原発から5kmまで近づくことができました。
浜付近は線量が0.1~0・2μ㏜。内陸より低いです。
しかし少し内陸に入ると、ぐんぐん上がります。
浪江中学の前で、50μ㏜を越えました。僕のあびた最大の量です。
センサー音が、今でも頭から離れません。
そして、昨年おじゃました小高中学校(鹿島小学校に間借り・プレハブ校舎)へ。
「子どもたちの勉強できる環境ではない」という教員の声が
響きました。
特別教室がやっとできたのに、ガスがひけてなく
ガスバーナーが使えない等々。
美術室には、机と椅子しかありませんでした。
図書室はなく、廊下の本棚にならぶ数少ない本。

僕は、今回は何か作品を作るつもりでは行きませんでした。
しかし、作らなければと感じました。

というわけで、「何も変わっていない 2013年・春・福島」というタイトルで
短編を作ることにしました。
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学校でやるべきこと(その2)

2013年05月13日 14時34分18秒 | じゃがいもじゅく
昨日のブログの続きです。
大田区のK君(6年生)の話を聞くと
学校での漢字の学び方は、ほとんど宿題なのだそうです。
新出漢字を1行ずつ練習してくる。
それを学校で小テストや単元ごとのテストでチェックするということだと思います。
この漢字学習は、学習とは言えません。
「自習」を学習と勘違いしているのです。
この傾向は私が現役のころからありました。
いわゆる「自ら考え、自ら判断する力」をつけるというスローガンで
「ゆとりの教育」のサブスローガンでした。
当時僕は、とかく学習進度がおくれがちだったのですが
(僕は、その意味で「落ちこぼれ」教師でした)
教頭に、「漢字なんか宿題にすれば、合理的にできる」と言われたことがあります。
僕は、とんでもないと思いました。
漢字は、時間を取って教えるべきなんです。
音読み、訓読み、書き順、部首、使い方(熟語の例)
僕は、1時間に4個~5個ずつ漢字を学ぶ時間を1週間に1回必ずとっていました。
そして1週間に1回小テストを行い50点以下の子は残して勉強させました。
その「残り勉強」が「じゃがいもじゅく」でした(じゅくの名前の由来)。
今、ゆとり教育が反省され、学力向上が叫ばれ
授業時間が増えた(小1でも5時間授業、土曜授業の復活)のに
なぜ、漢字の授業がこうもおそまつなままなのでしょうか?
品川区では、「自学」という妙な言葉で、「自習学習」を呼んでいます。
すすんで学習する「形」ばかりを追い求めているようで、すごく変です。
一方では英語の必修科、道徳の教科化。
いったい何を考えているのでしょうか。文科省、教育委員会は。
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学校でやるべきことが、なぜできないか

2013年05月11日 22時27分14秒 | じゃがいもじゅく
5月11日(土)K君(小6)
今日はじめてやってきました。
会うのは2回目ですが、今日も少し緊張していました。
漢字の練習をやりました。
読み仮名は全部できました。
「呼吸」という漢字。特に「吸」という字は難しいです。
K君、一生懸命にやりました。
算数は、分数のかけざん。
まだやっていないところもありましたが、
K君これもがんばりました。
K君、やる気あるのです。ゆっくり、じっくりやればできるのです。
学校で、できなかったとき、じっくり教えてくれればいいと思いました。
お母さんに聞いてみると、
「補習授業」でカバーしているというのです。
しかしそこに学級担任は関わっていないというのです。
なぜなのだろう?
おかしいです。
やるべきポイントがまちがっている。
僕が退職した6年前より、学校はおかしくなっています。
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5か月ぶりの福島

2013年05月08日 22時43分57秒 | 福島原発関連
4月30日から5月3日まで福島取材に行きました。
行動日程は、
4月30日 子ども福島事務所訪問 カンパ手渡し
5月1日  3a訪問
      県教組郡山支部訪問
      郡山メーデー取材
5月2日  県教組訪問
      南相馬、浪江町取材
5月3日  猪苗代にKさんを訪ねて
といった感じで、結構ハードでした。
郡山でマッサージにかかりました。これがきくのきかないのって(いたたた!)
ただ、言えるのは、
行く前は、少し憂鬱だったのが
完全に払しょくされたことです。
「変わっていない」ことを観るのがすごくいやだった。
しかし、「変わっていません」でした。事態は、何も変わっていませんでした。
そこに身を置くと、おちこんでなんかいられなくなるんですね。
詳しいことはどこかでまとめたいと思いますし、
レイバーネットで少しずつ映像をアップしてます。
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