医師1726人の本音 コロナ「夏までに収束」1割未満、ワクチン「接種」「種類により接種」は6割〈AERA〉
https://news.yahoo.co.jp/articles/79e6ab805d6325579296590a22a4fb5e9244f39d?page=1
AERA dot. 2021/01/21
ワクチン部分のみ抜粋
AERAは医師専用のコミュニティーサイトを運営するメドピアの協力のもと、現役の医師たちにコロナ禍での働き方の変化や収束の見通しについて緊急アンケートを実施。12月24日に開始し、1日のうちに1726人の回答を得た。
新型コロナウイルスのワクチンについては、政府が2月下旬にも接種を開始できるよう準備を進めている。患者と接する可能性の高い医療従事者は優先的に接種が行われる見通しだが、医師たちに自身の接種の意向を聞いたところ、「接種する」が31.4%、「ワクチンの種類によっては接種する」が27.3%、「接種しない」と答えた人は11.8%いた。
回答理由からは、「接種しない」を選んだ人はもちろん、接種に前向きな人たちも、国内で承認前のワクチンについて安全性への不安が払拭されていない状況が見て取れる。
「(接種は)必須かもしれないが、全く新しい構造のワクチンなので長期安全性についてはかなり不安」(都内・40代・男性勤務医)
「短期間で製造認可が下りているため、安全性については、実臨床できちんと情報をあげて、吟味する体制が必要」(神奈川県・60代・男性勤務医)
日本感染症学会ワクチン委員会委員長の西順一郎・鹿児島大学教授も「安全性の情報がはっきりわからないと接種の判断は難しい」と話す。
「ワクチンなくして収束はあり得ないし、医療従事者として率先して打つ責任はあると考えているが、どんなワクチンか正しく周知する必要がある」
■「緊急」優先に不信感
西さんが懸念するのが、菅義偉首相が1月4日の会見で、ワクチンを開発するファイザーに国内治験データの提出時期を2月から1月に前倒しするよう要請したと明らかにしたことだ。
「どんなワクチンもゼロリスクではないからこそ、各自が接種するメリットとデメリットを比較し納得して打つことが肝心。慎重に安全性を確認することが求められるのに、緊急性だけが優先されることは不信感につながってしまう」(西さん)