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グライダーの日記

グライダー関連の活動日記
工学院大学航空部の近況報告

夏の空気のあたり

2007-08-11 15:26:02 | GLIDER
またまたですが、零戦パイロットの本からの勝手な引用です。


空中の四季は、気象学的には難しい理論があるかもしれないが、空を飛ぶパイロットの体に感じる上空の四季は、温度の変化はもちろんであるが、その他に機体を通じて伝わってくる空気のあたりがあるのである。

春 ・・・ 春の上空の空気は、地上の感じとたいした変わりがなく、一年中で一番おとなしくて、なんとなく濁ってよどんでいるといった感じで、操縦桿にあたる手応えがやんわりと女性的で長時間に渡る水平直線飛行を続けていると、居眠りが出そうになってしまう。
夏 ・・・ 夏の空気は、さっぱりしたかと思うと、いやに湿度が多いときがあり、空気が活動しているといった感じ。
秋 ・・・ 秋の空気は、澄みきっていて空気が旨い。飛行作業に最も快適な季節はこの頃であるが、いわし雲の横たわる七、八千メートルの高空では、なんとなく空気に波動があり、不安定な感じの中に、厳しい冬の忍び寄りが感じられる。(岩国上空五千メートルの高度で、富士山が見えるときがある。)
冬 ・・・ 冬の空気は、威圧的で密度が高く、ぐいぐいと迫ってくるような力強さと厳しさがあり、また動きが大きく油断がならない。

以上、引用文。

夏の空気は、さっぱりしているとありますが、これは気温上昇による空気密度に関係しているものと思われます。気温が高くなると空気密度が少なくなります。
我々が使用している複座機は、グライダーとしては重量機に属します。したがって、この気温による空気密度の差が特に離陸時に顕著にあらわれます。
気温が30℃以上になると離陸のための滑走距離が長くなってしまうのです。

上空においても、体感および操舵の感覚(舵感・操縦桿のあたり)が違うのです。

この違いに気がつくには、それなりの飛行経験が必要となります。

この体感の違いを感じる感覚を鍛錬により養うことが大事です。

そんな訳で、明日8/12に“夏の空気のあたり”を感じるためにOB主催のフライトに行ってきます。

明日も暑い一日になりそうです。
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