2022．ロシアプーチン大統領！？

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　【モスクワ＝工藤武人、ワシントン＝田島大志】英ＢＢＣなどは２５日、ロシア軍の地上部隊がウクライナの首都キエフに入ったと伝えた。ウクライナ軍との戦闘の激化は必至だ。２４日の露軍による全面侵攻開始から２日目で、ウクライナは首都陥落の危機を迎えた。ロシアのミサイル攻撃は民間施設にも及び、人的被害の拡大が懸念される。

２５日、キエフで、配置につくウクライナの部隊（ロイター通信）
　英ＢＢＣは、露軍の複数の軍用車両がキエフ市内北部に入ったとしている。侵攻開始前から、ウクライナ北隣のベラルーシに軍事演習名目で集結していた部隊とみられる。露国防省は２５日の発表で露軍の 空挺くうてい 部隊がキエフの包囲を西側から進めていることを明らかにした。


　露軍は人口約２９０万人のキエフに断続的にミサイル攻撃も加えている。ロシアのプーチン政権が、親米欧路線のウォロディミル・ゼレンスキー大統領が率いる政権の早期の転覆を狙っていることが鮮明になった。

墜落した航空機の一部を調べるウクライナ兵（２５日、キエフで）＝ＡＰ
　ゼレンスキー氏は２４日、ウクライナ側で民間人を含む１３７人が死亡し、３１６人が負傷したと明らかにした。露国防省は２５日、キエフ郊外の軍用空港を２４日に制圧した作戦では、約２００機のヘリコプターを投入し、ウクライナ軍の特殊部隊の兵士約２００人を殺害したと発表した。

　そうした中、事態打開に向けた動きも急速に進んでいる。タス通信によると、露大統領報道官は２５日、ゼレンスキー氏からプーチン大統領に協議の提案があったことを明らかにした。プーチン氏は「代表団を送る用意がある」と述べた。協議はベラルーシの首都ミンスクで開催する方向で調整しているという。プーチン氏は、ゼレンスキー氏に退陣とウクライナの非武装中立化を迫る考えとみられる。

　軍事力で圧倒するロシア軍は、ウクライナ東部と北部、南部の３方向から侵攻し、重要施設の制圧などを進めている。露国防省は、ウクライナの１１８の軍事施設などを無力化したと発表している。２４日の段階で南部ヘルソンや首都キエフ郊外の軍用空港も制圧した。

　米国防総省の当局者が明らかにした分析では、露軍は２４日早朝の侵攻開始後、最初に軍事施設や防空拠点を標的に、陸海空から巡航ミサイルなど約１００発を発射。約７５機の爆撃機なども投入して爆撃を加えた。その後、地上部隊がウクライナに移動したという。

　露国防省は２５日、キエフ北方にあるチェルノブイリ原発を管理下に置いたと発表した。１９８６年に史上最悪の放射能汚染事故を起こした施設だ。ウクライナ政府軍との戦闘が再燃すれば、汚染事故が再発する恐れもある。

　露軍側の戦死者数について、英メディアは、約４５０人の犠牲が出ていると伝えている。

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