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ふたばの農業通信

福島県 相双農林事務所 双葉農業普及所より 双葉地方の農業情報を発信します。

第6回「大地の恵み感謝祭in相双」

2010-10-05 | ニュース
 9月25日、道の駅「南相馬」(南相馬市原町区)において「大地の恵み感謝祭in南相馬」が開催され、台風12号の影響によりあいにくの天候ではありましたが、約1000人の来客がありました。
 「大地の恵み感謝祭」は、相双地域の消費者と生産者が直接ふれあう機会を設け、体験・展示等を通じて、地域の農林水産業に対する理解と知識を深めてもらうため、平成17年度から開催しています。
 当双葉農業普及所も「教えて!地球環境にやさしい農業」、「福島県園芸オリジナル品種」のパネル展示コーナーや「知ってる!野菜や果物の糖度当てクイズ」などの体験コーナーを設置し、会場を盛り上げました。
 「知ってる!野菜や果物の糖度当てクイズ」では、相双地域で生産されている日本なしや大玉トマト、アスパラガス等の糖度を実際に目の前で測定してクイズ形式で行いました。
クイズ参加者の中で正解に近い数値を答えた方には、景品として相双地域の農産物がライシーホワイトの福田さんから贈呈され、大変満足した様子でした。 

農作業死亡事故多発警報が発令されました

2010-10-04 | ニュース
 福島県では、9月2日、9月18日、9月20日と相次いで農作業死亡事故が発生したため、農作業死亡事故多発警報を発令しました。警報発令期間は9月21日から10月10日です。

 警報発令期間中は、主に水稲の収穫時期となります。
気象庁が発表した季節予報によると、この時期の降水量は平年並みからやや多いということです。
 雨で収穫作業が思うように進まないと、気持ちが焦ってしまい、つい安全確認を忘れたり、機械操作を誤ったりすることがあります。あわてず、焦らず、ゆとりを持って作業を行うよう心がけてください。
 また、コンバインにわらや雑草が絡まり、エンジンを止めずに取り除こうとして機械に巻き込まれるという事故が多く発生しています。必ずエンジンを止めて点検を行うようにしてください。

 機械作業には必ず危険が伴います。事故は誰にでも起こりうることを自覚し、安全を最優先に作業を行うよう心がけてください。

水稲除草アヒルのビニールハウスを利用した飼育舎(広野町:新妻良平氏)

2010-09-27 | ニュース

 新妻さんは、水稲の除草のためにアヒル(品種:チェリバレースーパー)を導入し、特別栽培米の生産を行っています。
 水稲の除草を終えたアヒルを良好な環境で飼育することは、良質な食肉生産のためにも重要です。
 そこで、新妻さんは普及所のアドバイスのもとパイプハウスを利用して飼育舎を作成しましたので紹介します。

飼育舎のポイントは、

1.アヒルは水鳥ではありますが、飼育においては池はとくに必要ありません。また、肥育期には体も大きくなるので、広いスペースを持った飼育舎が必要です。

2.鳥類は汗腺がないため、暑くなると多量に飲水し、水様便を排せつし体温を調節します。そのために清涼な水を切らさないよう水飲み場を設置するとともに、鶏舎内の通気を良くしたり、遮光することが重要です。

3.アヒルが水飲み場で遊んだり、水様便により床が湿りがちになりますので、もみ殻やわらなどの敷料を厚く敷くと良いでしょう。         
また、水飲み場やエサ場は寝床と分けて設置することが重要です。

 このようなポイントをクリアーした飼育舎で、アヒルは元気に育っています。

 パイプハウスを利用した飼育舎は本県のオリジナル品種である「会津地鶏」の飼育舎としても利用されている飼育技術で、低コストなところもいいですね。


写真1 パイプハウスを利用した飼育鶏舎

暑さ対策のため屋根に寒冷紗が2重に、側面には防獣ネットが張ってあります。


写真2 飼育舎の内部

寝床(遮光した奥)と水飲み場、エサ場(手前)に分かれています。


写真3 寝床部の敷料

稲わらが敷いてあります。


~サヤインゲンも夏バテ気味~

2010-09-15 | ニュース

 川内村・葛尾村・浪江町津島地区では、あぶくま山間地域の夏季涼しい気候を利用して、品質の良いサヤインゲンが栽培されています。
 ところが、今年の夏は記録的な酷暑!6月下旬から8月にかけて、平年よりも気温が2℃から5℃位高く推移しました。

  2010アメダスデータより 観測地点:川内

 サヤインゲンは、花が咲くころに高温に遭うと、花粉の稔性が低下したり、花粉管の伸長が阻害されることが知られています。このため、完全に受精することができなかった莢は変形してしまいます。 

 通常ならば、一定の太さでまっすぐ伸びるはずの莢が、途中から太くなり、まるで野球のバットのような様子になることから、「バットさや」と呼んでいなす。
 莢の半ばまでは何とか受精しても、残り半分の胚珠まで花粉管が届かなかったのでしょうか。
 今年はこの「バットさや」がとても多く、ちゃんとした品質の莢がとても少なくなってしまいました。

 サヤインゲンの収穫は、10月下旬まで続きます。サヤインゲンにとっては厳しい残暑がまだまだ続くようですが、何とか品質のよい莢ができると良いですね。


企業組合アグリ・ママ(大熊町)が福島県農業賞を受賞!!

2010-09-13 | ニュース
 9月8日、杉妻会館で第51回福島県農業賞表彰式が行われ、当管内からは大熊町の「企業組合アグリ・ママ」が農業賞・ラジオ福島賞を受賞しました(写真はアグリ・ママのメンバーと県知事)。
 「アグリ・ママ」では、地域の大豆・小豆などを使った加工品の製造・販売のほか、地域イベントや食育活動への積極的な取り組みが評価され、受賞となりました。
 県知事からは、「名前がいい」という評価もいただきました。
 「農家のかあちゃん」、今後も頑張ってください!

~閑話休題 お化けキュウリ?

2010-08-03 | ニュース

楢葉町の柴田さん宅で、変なキュウリを見つけました。平たくなった茎に、葉やたくさんの花が直接ついています。
概ね10節位から段々と茎が太く平たくなり始め、30節くらいになった今では、茎の幅は10cm近くなっています。

これは、「帯化」と呼ばれ、何らかの原因で生長点が傷つけられ正常に生育しないために起こる現象とのことです。ユリ科やキク科の植物では、多くはないにしても結構よく見られるとか。しかし、調べた限りではキュウリに見られるのはあまり例が無いようです。
原因は、突然変異や肥料が多いなど様々あるようです。
春先の不順天候のためか、他に何か原因があるのかは不明ですが、植えたときは何ともなく、100本あるうちの1本だけがこんな様子に生長しました。ちなみに、成っているキュウリは特に変わったところもなく、普通のキュウリです。
柴田さんは、「毎年作っているがこんなキュウリは初めて見た。当分このまま育てて、これからどうなるか見てみたい」と話しています。


広野町:新妻良平氏(有機実証ほ農家)がNHK「はま なか あいづ」で紹介

2010-07-12 | ニュース

 7月2日(金)に、NHKの県内地域紹介番組「はま なか あいづ」で、有機実証ほの広野町・新妻良平ご夫妻が紹介されました。
 水田でのアヒルの様子や、新妻宅での柏原キャスターのアヒル米の試食風景などが放映されました。人なつっこいアヒルやごはんの美味しさが取材陣にも好評でした。


新妻夫妻と取材陣

 新妻さんは、これまで安全・安心な米づくりを目指し、水稲の除草のためにアヒル(品種:チェリバレースーパー)を導入し、特別栽培米の生産を行ってきました。
 また、地元の子ども達を集めた田植えなどのイベントを定期的に開催し、地域の消費者等に対しても安全・安心な農業への理解を深める取組みも行っています。
 今年度より県の有機実証ほとして、更なる安全・安心な米づくりへのチャレンジのために、今年から有機的な栽培を行い、JAS有機の認証を目指すことにしています。


田植えイベント風景


アヒルによる除草風景


アイガモ飼養管理試験を実施しています

2010-07-08 | ニュース

― アイガモの第1回体重測定の様子 ―

 双葉地域では水稲の有機栽培や特別栽培農家の多くで、除草のためにアイガモが導入されています。
 除草の役目を終えたアイガモは、通常2、3ヶ月ほど育てられた後、食肉に加工され、それぞれの農家で消費されています。

 昨年度から、アイガモ肉の利用についての取組みを始め、いくつかの加工品も試作しました。昨年度の反省点としては、まず肉が硬く1羽あたりの産出量が少ないという指摘がありました。
 そこで、今年度はJAふたば水稲有機・特別栽培研究会会長の渡辺伸氏と協力し、良質肉生産とアイガモの増体につながる飼養管理試験を行っています。

 6月28日(月)はエサの効果を確認するために、水田へのアイガモ放飼後第1回目の体重測定を実施しました。
 アイガモは孵化後1ヶ月半ほど経過し、孵化まもないアイガモに比べ体も大きく成長し、水田の中を元気に除草していました。


孵化まもないアイガモ(5月14日)


体重測定時のアイガモ

 さあ、アイガモの体重測定です。
 測定に際しては、逃げ回るアイガモが暴れないように秤に載せることが重要です。
 
 鳥の専門家でもある所長のアドバイスと協力をいただき測定を行いました。
 その方法とは、
 まず、10番線で作ったお手製の捕獲棒でアイガモを捕獲します。
 つぎに、左右の翼を背中で交差させるように組み合わせます。
 そして、足を伸ばしながら、そっと秤に載せます。
 これで、80羽ほどのアイガモを1時間掛からずに測定することができました。


鳥類は翼を組み合わせると動けなくなります


みごと!秤におとなしく載っています


アイガモ分会が設立しました

2010-07-07 | ニュース

 6月21日(月)にJAふたば南部営農センター会議室において、アイガモ分会設立にともなう第1回の会議が開催されました。

 アイガモ分会は、水稲の有機栽培や特別栽培の除草のためにアイガモやアヒルなどを導入している農業者を会員とし、JAふたば水稲有機・特別栽培研究会の下部組織として設立されました。

 会議では、会員の他、JAふたば、富岡町、原子力等立地地域振興事務所、双葉農業普及所の出席のもと、JAふたば水稲有機・特別栽培研究会会長の渡辺伸氏のあいさつの後、来賓として当双葉農業普及所の永山所長から分会設立を祝うあいさつが述べられました。


あいさつを述べる所長

 役員としては、会長:三瓶一義氏、副会長:井戸川晴美氏、会計:猪狩俊幸氏、監事:松本広行氏、猪狩弘道氏が選出されました。
 分会の設立により、地域での更なるアイガモ等の導入推進やアイガモ肉の加工品開発への活躍が期待されます。


アイガモ分会員


双葉翔陽高校がブドウの摘穂作業を体験

2010-06-15 | ニュース

 6月3日、双葉翔陽高校の16名が、地元の果樹農家の藤森ファームで、ブドウの摘穂作業を体験しました。
 作業したブドウは、県オリジナル品種の「あづましずく」です。「あづましずく」は、8月中~下旬に成熟する種無しブドウで、1回のジベレリン処理により一粒11~15gの大粒となります。果皮色は黒で、食味は酸が少なく甘味があり、「巨峰」と比較すると肉質が柔らかく、皮離れもし易いのが特徴です。
 生徒達は二人ずつ組になり、両側からハサミを使って余分な果房とひげの除去作業を丁寧に行っていきました。

 

 双葉翔陽高校では、昨年度から、地域連携プロジェクトの一環として、地元産の果物を使った加工食品の開発に取り組み、商品化を目指しています。おいしい加工品の誕生を期待しています。