オーケストラ！

先月のフランス映画祭でも上映された「オーケストラ！」です。





　　　　　　　≪こんなお話≫




ロシア・ボリショイ交響楽団で劇場清掃員として働く、さえない中年男アンドレ。そんな彼だが、かつては栄えあるボリショイオーケストラで主席をつとめた天才指揮者だった。共産主義時代、“ユダヤ主義者と人民の敵”と称されたユダヤ系の演奏家たち全員の排斥を拒絶し、名声の絶頂期に解雇されたのだ。

そんなある日、清掃中にアンドレは１枚のFAXを目にする。

それは、演奏を取りやめたL.A交響楽団の代わりに、パリのシャトレ座に出演してくれないかという依頼だった。FAXを見た瞬間、アンドレはとんでもないことを思いつく。それは彼と同じく、いまや落ちぶれてしまった、かつてのオーケストラ仲間を集め、偽の楽団を結成し、ボリショイの代表としてこの演奏会に出るというものだった！
救急車の運転手、蚤の市の業者、ポルノ映画の効果音担当…モスクワの片隅でかろうじて生計をたてていたかつての仲間たちを説得にまわるアンドレだが…





笑いあり、涙あり、の感動作です。




オーケストラのユダヤ人排斥は1980年の出来事、モスクワオリンピックの年。
30年後にシャトレ座で公演することになる。


元団員たちが逞しく生きてきた様子が笑を誘う。
現在のロシアも……不思議……


かくして彼らはフランスへ…


アンドレがソリストに指名したのはアンヌ＝マリー・ジャケ(メラニー・ロラン)





実はアンドレは彼女に会うためにこの計画を考えたのだった。



彼女は何者？
アンドレは何故チャイコフスキーにこだわるのか？

それは最後の演奏中に明かされる。







公演が成功したときには感動してしまいました。





左、主演のアンドレ(アレクセイ・グシュコブ)
右、監督のラデュ・ミヘイレアニュです。