岡山の山登り@FF山岳部

今日も笑顔で! 岡山の登山やトレッキングを楽しもう! 登山の後はラーメン食べよう!

三坂山登頂(2007.2.25)

2007年05月07日 | 岡山県の山
[ 目に鮮やかな案内看板 ]



三坂山 登山(2007年2月25日 くもり)
--------------------------------------------------------------------------------

<おかしい朝>
すでに恒例となりつつある、山の道連れ、えろぞー氏に声をかける。
どこへ行くかと話の中で、偶然にも一致したのが三坂山。
もともと好きな山で、友人のたくや氏が先日歩いたルートを確認してみたかったところだ。
さらに、できるならば、三坂山、鋸歯仙、摺鉢山の尾根ルートの踏査もしてみたい。

落石事故の影響で、バスの代換え運転が続くJR津山線で、えろぞー氏は北上してくる。
待ち合わせ場所の津山口駅、下車をしてくる人の中に、えろぞー氏は、、、いない。
あれ、おかしい、と思考をめぐらすと、しまった、佐良山駅と伝えていた。
あわてて、すぐさま電話をかけ、佐良山駅へ飛んでゆき平謝りする。
間違いに怒りもせず、気にしなくてよいと言ってくれる、珍しく優しいえろぞー氏。

途中、コンビニに寄り、今日のコースの地形図をコピーする。
つもりが、コピー機の前で広げた地形図は別の山域。
どこで間違えたのだろうか、今日は何をやってもよろしくないようだ。
こんな時は、大人しくするに限るが、最初から失敗が続くと気持ちが萎えてしまう。
えろぞー氏に地形図を聞いてみるが、こちらも今日に限って持っていないと言う。
往々にして、こういう事は重なる、開き直って普通に登ることにしよう。

国道181号線を西に向かい、旧久世町の目木橋から北に向かう。
樫西から米子道に沿うように山生(さんしょう)地区へ上って行く。
山生の集落が終わり、少し行くと足尾滝が右手に出てくる。
まず立ち寄って、今日の無事と足の健康を祈って手を合わせる。
赤い岩の表面を、さわさわと気持ちよく流れ落ちる、清楚な滝だ。

滝を後にし、舗装路の終点広場に駐車、登山準備をする。
周辺にはミツマタが薄緑の蕾を揺らしている。
ここは紙すきで有名な地域で、ミツマタも多く植えられている。
林道終点付近は、現在も風倒木の復旧作業が続いている。
現在も、というよりは、ようやく、というのが正しいのかもしれない。

<登山開始>
今日はえろぞー氏に前を歩いてもらい、私は後ろにつく。
人の前は歩きづらいと言いながらも、えろぞー氏は軽快に歩く。
反面、私は調子がいまひとつで、なんだかパッとしない。
もともとスロースターターで、一汗かかねばペースが掴めないのもあるのだが。
曇っているが気温は高めで、暑い暑いと、えろぞー氏はブルゾンを脱ぐ。

駐車場所から、しばらくは林道を歩き、林道終点から山道に取り付く。
植林の中を、少し歩くとつづら折りになり、そこを「七曲り」と呼ぶ。
「何で七曲りか」との問いに「七回曲がるからなのだ」といいかげんな返答をする。
それでも「へー」と感心してくれるえろぞー氏、素直な性格だ。
本当の名付け理由は知らないが、だいたいそんなところではないだろうか。

七曲りを越えると、すぐに稜線コル710mの分岐に立つ。
ここから南の展望岩に行くのだが、北に向けば摺鉢山への尾根道が始まる。
インターネット上に、いくつか情報があり、以前から気になっているコースだ。
コルからは踏み跡らしいものは全く見えず、探求心がくすぐられる。
踏査してみたかった尾根ルートというのが、ここである。

この山域は大山道(だいせんみち)という旧街道の名残を持つ。
人間の足が標準の移動手段だった時代、大山詣の主要道として栄えたと言う。
現在の久世から釘貫へ、三坂山の東側を南北に通る道がその大山道の一部である。
大山道と並行するように、左手の尾根沿いルートを、展望岩へ向かう。
すぐに展望が開け、伯耆大山、蒜山方面の展望がすばらしい。

<行方不明>
南東方向に岩場の広がる展望岩で小休止をする。
ここで私が何件か電話をしているうちに、えろぞー氏は先に三坂峠へ向かう。
展望岩の休憩した地点の正面に、これから登る三坂山への稜線が見て取れる。
先に行ったえろぞー氏が歩くはずだが、いつまでたっても見えてこない。
電話を終え、おかしいと思いつつ、私も三坂峠に向かう。

三坂峠へ立ち、道祖神を眺めながら耳を澄ます。
えろぞー氏の発する音は聞こえず、いるであろう場所がつかめない。
ひょっとして三坂山山頂ではなく、十国峠のほうへ向けて下ったのではと、不安がよぎる。
どうするべきか悩み、しばし考えるが、予定の山頂への稜線に取り付く。
急いで歩けば追いつくだろうと思い、力いっぱい頑張ってみる。

かなり登ったが追いつきもせず、気配も感じない。
途中「おーい」と何度か叫んでみたりするが、何も反応なし
立ち止まって足元を見るが、先行者の踏み跡を見出すことができない。
ルートが大きく左に折れるあたりで、ここには登っていないと断定する。
すぐさま携帯電話を取り出し、連絡をしてみるが電波圏外のようだ。

三坂峠まで下るべきか、山頂へ行くべきか猛烈に悩む。
事故などでなければ、遅れても山頂へ来るだろうと判断。
何が想定されるか、いろいろと考えながら山頂へ急ぐ。
途中、何度か電話をしてみるがやはり繋がらない。
二等三角点のある三坂山山頂へ着くが、当然のように誰もいない。

<不明者発見>
息を整えながら、再度電話を掛けてみる、と繋がった。
今、三坂峠だと言い、山頂へ向かって登るところだと言う。
無事だという声を聞き、とりあえず胸を撫でおろす。
山頂からは、登ってくるえろぞー氏が眺められ「おーい」と声をかける。
すごい勢いで登っているのが遠目にもよく分かり、少し面白い。

山頂へ近づいてくるのが分かり、手前の親指ピークまで迎えに出る。
歩きながら状況を聞くと、三坂峠から釘貫へ向けて歩いたと言う。
全く想像していなかったコース選択に理由を聞くと、ぼんやりしていたと。
やたら悔しがり、ぶつぶつ言いながら、えろぞー氏が山頂に到着。
なにはともあれ、無事に到着できて良かったと話をする。

じっくり話を聞いてみると、ちょっと間違えたレベルではなかった。
話から想像するに、それはほとんど下山だろう場所まで歩いている。
気付かなかったのも、気付いたのも、そこまでくると立派かもしれない。
気を取り直し、蒜山、大山もしっかり眺められる山頂からの景色を楽しむ。
しばらく山座固定などしてから、ゆっくりと十国峠に向けて下る。

<ランチタイム>
植林の急坂を一気に下り、十国峠で軽く休憩。
十国峠は植林帯に囲まれ、薄暗い感じが強い。
ここからは、森の中の平坦な旧街道を南へ向け歩く。
東側に雑木が増え、芽吹き前の明るい森を楽しみながら、のんびり歩く。
この後、下る予定の分岐看板を確認、そのまま見て過ごし、先の広場に上がる。

何の為なのか、丁寧に平坦に整備されている広場で、雑草も少ない。
この広場の片隅の草原に陣取り、少し早い昼食にする。
今回は、山中でしっかりと食事休憩を取ってみるのも企画のひとつ。
メニューは、アルファ米と缶詰の煮魚と豚肉、そして味噌汁。
食事にありつけるまでに20分ほどかかる内容だが、それも山の楽しみだろう。

おだやかな天候だが、風が無い代わりに日差しも無く、少し肌寒い。
逆に考えれば、2月にしては暖かい方と思うべきなのかもしれない。
今日のコース、どこにも全く雪は無く、暖冬具合が深刻に感じられる。
時折、寒い風は吹くが、じっとしていても我慢出来ないような状態ではない。
冬の屋外で暖かいものを食べることは、身にしみる快感だ。

<下山コース>
広場で十分に休息後、通り過ぎた分岐へ戻り、下草がしっかり刈り払われた道を下る。
分岐からしばらくはササが多いが、十分に刈り払われており、ルートは良く見える。
最初は雑木林、すぐに若い植林地帯、中盤からは倒木処理後の皆伐地帯。
迷うような部分は無いが、土壌が剥き出した場所が多く、雨後などは苦戦しそうに感じる。
ずっと小尾根に張り付くように歩く為、三坂山から摺鉢山への稜線が確認出来、気持ちが良い。

つづら折れを一気に下り、崩れかけた法面から沢を飛び渡り、林道に飛び出す。
飛び出した林道から駐車位置までは、すぐに見えるような場所である。
登りがけには気にしなかったが、ここにある看板が分岐を表すものだった。
ただ、登山道の取り付きは沢によって分断されており、分かりにくい。
今後、このルートは植林された木々の成長に伴い大きく姿が変わるだろう。

今回下山したコースを利用すれば、山生地区からの立派な周回コースが出来る。
バラエティに富んでおり、登山者を飽きさせないコースのように感じた。
個人的には、山生から逆時計回りに今回のコースが登りやすいように思う。
逆に歩けば、もう少し負荷の高いコース設定になるだろう。
山頂などからの展望も良好で、米子自動車道、久世ICからも登山口が近い。

追記しておくが、今回えろぞー氏が迷ったのは三坂峠(道祖神の立つ峠)。
今回の氏の行動は、記念され「えろぞーポイント」と事後に名付けられることになる。
これは「いかなる場面も気を抜いてはいけない」という教訓を含んでの命名である。
えろぞー氏にとっても、私にとっても、非常に意味のある経験をした山行であった。


--------------------------------------------------------------------------------
<今回のコースタイム>
山生林道終点8:49-登山道取り付き8:59-9:17稜線分岐9:18-9:22展望岩9:31-9:59三坂山山頂(10:29えろぞー氏到着) 10:59-十石峠11:04-11:19展望広場12:14-12:34山生林道終点

最新の画像もっと見る

3 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
いつも優しいワ・タ・シ♪ (えろぞー)
2007-05-08 12:51:10
upせんでもいいのにとうとうしてしまったですね。涙。
これで皆の衆が思い出したら。。涙。
初アルファ米も缶詰たちも美味しかったし、あ、でもずっと隣でニヤニヤされてたし。。。涙
だけど思い返すと楽しい良き思い出です。

あ!先日ポイント名付け親に会ったのに『パパ』と呼ぶの忘れてたです。
返信する
思い出しました (のほ)
2007-05-08 21:15:57
もはや伝説ですな。末永く語り継がれますように。
返信する
Unknown (ファニイ)
2007-05-08 23:22:08
えろぞー殿
おかしくてぇ目を閉じればぁぁあの場所のぉあなたがぁいるぅ
サクランのぉあなたをぉ忘れないぃ
ずぅっとぉ
ずぅっとぉ
ずうぅっっとぉ
(喝采)

のほ殿
登る度にそのポイントの名前を叫びつづけるのです。
(合掌)



返信する

コメントを投稿