岡山の山登り@FF山岳部

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伯州山登山レポ(07.1.21)

2007年01月23日 | 岡山県の山
[ 滝谷コースの沢渡り ]

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伯州山 登山(2007年1月21日 くもり)
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<雪がありまへんー>
当初、恩原三国山で雪中行軍という話だったが、積雪不足の為、あえなく中止。
恩原三国山と途中のギラガ仙を登れば私の岡山の1200m峰制覇となっただけに残念。
結局、三国山近所の伯州山で山小屋行って帰ってこようということに。
今回のメンバーは岡山の山MLから、発案者kanayama氏、KiKi氏、えろぞー氏、私、12月に那岐山でご一緒したS女史の5名。
前日、自宅からいつも泉山を眺めているkanayama氏と打ち合せでは「雪なんかぜーんぜんありまへんでー」。

えろぞー氏を津山駅で拾い、集合地の上斎原振興センター(旧村役場)駐車場へ。
この時期は振興センター周辺もかなりの雪があるのが普通だが、今年はかけらも無い。
KiKi氏、サカモト氏がkanayama氏の車に同乗され、2台で登山口へ向かう。
伯州山麓の赤和瀬は恩原よりも積雪量の多い地域だが、周囲の山や田畑が白くなっている程度。
最奥の家を通過するが、北から下ってくる滝谷コース(西コース)は除雪しておらず、真っ白。
多少は雪がありそうだと楽しみが増える。

今日は本谷コース(東コース)から山小屋、山頂を目指し、滝谷コースを下る。
最奥の家を300mほど過ぎた右側に駐車スペースがあるが、そこは20cm厚の一面の氷雪。
kanayama氏も私も勢いをつけ強引に突っ込み無理やり駐車する。
周辺を見ながら、思ったよりも雪が多いんじゃないかと話し合う。
KiKi氏とS女史はカンジキを携行、他の三人は携行なし。
私もスノーシュを持ってきているが、悩んだ末、持って行かないことに。
悩むくらいなら持ってゆけば良い、というのをこの後、思い知らされる。

昨年9月に来た時に始まっていた林道の舗装工事は完了しており、見事なアスファルト道。
舗装で少し退屈になった林道を北上、路肩にはしっかりと雪が。
アスファルト舗装の終わりかけと思われるあたりから積雪が急に増えだす。
ここまで上に乗っても沈まないほど硬くしまっていた雪がやわらかくなりはじめる。
雪は全体に固めのザラメになっているが、数歩に一歩くらいズボリと沈み始める。
動物の足跡以外に踏んだような跡は全く無く、今期、最初の登山客なのかもしれない。

<雪がありますがなー>
林道終点が近づいてくる頃には40cmほどのつぼ足になり始め、KiKi氏がカンジキ装着。
パタパタと快適に歩かれる後を、ズボズボとつぼ足でついてゆく。
登山道取り付きからは階段と積雪が良い調子でペースを狂わす。
KiKi氏が頑張って踏んで下さるが、一歩ごとにズボーズボーと苦戦が始まる。
南の山が遠望できる頃には積雪も50cmを超える。
途中、前回気づかなかった杉の巨木がたたずみ、次回は近くまで行ってみたいと思う。

今シーズン歩いた中では一番動物の足跡が多く、ウサギ、キツネなどが縦横無尽に。
豊かな森なんだな、と再認識し、ブナや笹原がより美しく見えてくる。
カンジキ跡を正直に追うが、途中、あやうく滑落するほど踏み抜いてしまう。
カンジキでは通過できるがつぼ足ではどこまでも深く入ってしまう。
路面の真ん中あたりではあるが、下を覗くと完全に斜面に生えた笹の上。
注意を促し、出来るだけ山側を歩くようにする。

踏み跡の無い遊歩道をしっかり堪能し、最後の急登直下に着く。
急坂の下で振り向いて苦笑いするKiKi氏に「頑張って先頭お願いしますよー」と。
kanayama氏からも「突っ込んでいけー」と激が飛ぶ。
目前に見える稜線まで距離は知れているが、雪の急登は厳しい。
今日、最初で最後の格闘が始まる。

しかし本当に頑張らねばならなかったのは、直後の私であった。
先頭のKiKi氏も苦戦しながらの登高だが、つぼ足の私は膝上までずり込んでしまう。
急登の深雪に隠された階段が罠のように待ち受け、思うように高さを稼げない。
膝と脛で踏み込んだ雪壁を押し込むように次の一歩を持ち上げる。
寡黙に格闘するKiKi氏、ギャーギャーもがく私、登り方も様々だ。

噴出す汗、上がる息、ヒーヒー言いながら必死の登りで県境稜線に立つ。
稜線に立てば、山頂や山小屋が目の前に広がり、感嘆の声が上がる。
このコースはここに立った瞬間が一番感動的だ。
曇ってはいるが展望は良好、皆でにぎやかに眺める。
山頂、山小屋、ブナ林、見渡す山々、どの景観をとっても気持ちよい。
特にこの稜線ピークから見た山頂方向はかなり絵になる。

<景色がええでー>
見事なログの山小屋に到着し、ザックを預けまず山頂へ。
滝谷コースから二、三人の新しい踏み跡が山頂を往復している。
足跡は既に氷結しているので、昨日か一昨日か。
踏まれて歩きやすくなった道のおかげであっという間に山頂到着。
笹原もかなり押さえられ、三角点も全く分からない。

風も無くおだやかな山頂でkanayama氏が「大山が見えとるがな」
西の方向に目を向けると純白の大山山頂が雲にまぎれるように頭を出す。
ほぼ真東から見る大山は凛々しく尖った姿、そして手前には蒜山が。
20万図を取り出し、山名固定を楽しむ。
雪が身長を持ち上げてくれ無雪期よりもずい分見晴らしが良い。
倉吉の街並みや一直線の海岸線もきれいに見える。

体温が下がりきる前に山小屋へ下りる。
予想していたよりも登頂に時間がかかり、昼休憩に丁度良い時間。
山小屋ノートなどを読みながら、それぞれに昼食をとる。
初対面のえろぞー氏とS女史、えらく意気投合し途中からはチャン付けで呼び合う。
S女史はネット環境をお持ちでないが、きっとこれからもお付き合いは続くだろう。

皆、靴を脱ぐのが面倒でその場で立ったり座ったりの昼食。
山小屋ノートには岡山の山MLのたくや氏やmoriki氏の書き込みも。
ちなみに私の書き込みを見ながら「真面目に書いてるね」とは失礼な。
山頂往復していた足跡は昨日の女性二人組みだったらしい。
えろぞー氏、S女史は女性だけの登山にずいぶん刺激を受けていた様子。

<面白かったがなー>
十分のんびりして、滝谷コースを下山する。
立派な遊歩道や沢渡りなど、終始賑やかに歩く。
とりあえず、雪面を見たら踏み込まないと気がすまないえろぞー氏。
いつまでもいつまでもザックリザックリ新足跡を残して歩いている。
あっという間に赤和瀬最奥の家の分岐に到着。

  えろぞー氏「え、え、え、もう終わり?」
  kanayama氏「もう一回、逆周りしてくりゃよろしいがな」
  一同「わはははははは」

次の楽しい山行を期待し合い、今日の山行は終了となる。

雪面に無理やり突っ込んでいた車2台、とりあえず、kanayama氏は無事脱出。
kanayama氏が「そっち、出られるか」と言われるが「えっへん、四駆だから大丈夫」と。
去ってゆくkanayama号の後で、悲しいかな、私の車は見事にスタックし脱出不能。
四駆のスタッドレスでもホイル径が小さいのではまりやすいのだ。
轍の雪を少し取り除き、無事に脱出できたが危うかった。

5人のうち3人は初めての伯州山、それぞれの感想。

  S女史「こんないい山があるなんて知らなかった!」
  KiKi氏「調べても出てこない山だったけど、展望良くて良かった!」
  えろぞー氏「雪もあったし、次回は山小屋で宴会だ!」

三段落ちではありません。

それぞれに気に入ってくれた様子でうれしい。
思わぬ積雪で、なんとなく得をした気持ちになる。
知名度は低いがとても良い山、また案内できたらと思う。
コースとしては少し軽いので、やはり宴会とか織り交ぜてみましょうか。
登ればきっと気に入る山、あなたもどうぞ。

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<今回のコースタイム>
駐車位置8:50-林道終点9:35-10:30稜線10:37-10:41山小屋10:43-10:48山頂11:06- 11:09山小屋11:44-遊歩道看板12:12-道路12:26-12:31駐車位置

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4 コメント

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うーん・・・・・ (えろぞー)
2007-01-23 12:33:13
あのー、ワタクシだけがアホの子のように書かれていると思うのは、気のせいでしょうか?

伯州山、素敵なお山でした♪
誘って下さってありがとうございました。
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気のせい (木の精)
2007-01-23 13:01:19
気のせいです。
そんなふうに思えるのは最近疲れが溜まっている証拠でしょう。

シモベの一人として十分に崇拝を致しておりまして、自然にこのような形になっておりまする。
伯州山の素敵さで脳みそが少しシチュー状態になっているのではないでしょうか。しかし、それこそまさに、本意を得たりというところです。

今週末は富栄山で埋められてください。
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伯州山 (のほ本当さん)
2007-01-23 21:34:51
うぅぅぅぅぅ。
あのー、山小屋宴会のおりにはぜひ混ぜてくださいませ。
あ、でも私はしもべじゃないからね、多分、きっと。
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のほ本当さん殿 (ファニイ)
2007-01-23 22:29:55
そうなんですか? しもべ一号と思っていました。

山小屋宴会に限らず、何でもかんでもお待ちしております。
ぜひ、参加いただいてラッセルの先頭をお願いしたいと思います。
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