この前テレビで
外国のファミリーが遺伝によるスキルス性胃癌を恐れ、健康な胃を取ってしまう番組をしていて
「あっ、これか…」
と思いました
というのも母をスキルス性胃癌で亡くしたばかりの傷心の真っ只中、保険会社の人に
「スキルス癌は70%の確率で血縁に遺伝するから、癌になる前に胃を取った方がいいですよお母さんの血を受け継いでる人全員」
って言われ、ビビッた顔してる私に追い打ちかけるように
「ある外国のファミリーは、お婆さんがスキルス性胃癌で亡くなり、遺伝性の癌なのでファミリー皆が胃を取らはったよ よく考えて、食べるものに制限あるけど、食を取るか命とるかですよ」
……母を亡くして泣いてばかりいた私…
その日も目を真っ赤にしてたのに、そんな恐ろしい話しを聞かされて
でも、私の為に言ってくれたんだと思うんですが・・ ずーっとその話をされていて怖くて
見た番組は再放送だったので、これ見て言ってくれたんだなって思いました。
それで何故か悲しい話をどんどん思い出し始め、私はあの時何かに試されでもしてたのかも・・・
それは、
母が抗がん剤が効いて良くなってきたにもかかわらず、危篤の電話が入り、私はすぐにタクシーを飛ばしました
その時タクシーの中で、姉に弟に電話をかけまくり、悲痛な声を出していたんでしょう
電話を切って、早く着かないかと外ばかり見ていたら、
「お母さん危篤なん?」
と運転手さんが…
「そうなんですすみません大きな声で電話して」
「病気は?何の病気?」
「え…癌です…」
「お幾つや?」
「…74ですけど…」
その後の運転手の言葉に私は泣きそうに、いえ、叫びそうになりました
「あ~74かぁ~もうあかんやろ」
「は」
「いや私の母もな、70過ぎて癌になったんやけど助からんかったんや年齢的にもう無理やろ~」
と、信じられない事を言う運転手の年齢は60過ぎのおじさん。
この人は…私よりも、うんとうんと大人なのに今この状態のお客に何んて事言うんだろう
黙っている私に肺炎になればもうダメだとか着くまでずっと話している・・
私は我慢できず降りる時に、
「母は大丈夫です薬も効いてましたし、運の強い人なので・・私は絶対死なないと思ってますから」
運転手は最後に首をかしげ
「無理や思うけどな~」って
私は泣きながら病室に入って行きました
母が亡くなった時もです・・
「奥さんが先に亡くなったら旦那さん連れに来るって言うよ、だいたい皆そうやわ」
って今度は父が亡くなる話を誰かがする・・
この話は結構たくさんの人にされましたしかも皆おじさんおばさん・・・
悪気あってしてないんでしょうけど、しばらく私は人に父の現状聞かれても何も言わなく・・言えなくなりました
今から思えば、60歳くらいの方々は人生経験豊富で経験した事を私に話したに過ぎなかったかったんでしょうね