囲碁漂流の記

週末にリアル対局を愉しむアマ有段者が、さまざまな話題を提供します。初二段・上級向け即効上達法あり、懐古趣味の諸事雑観あり

碁の俗語<や行>

2021年03月04日 | 雑観の森/芸術・スポーツ

 

昭和40年発行「囲碁百科辞典」を紐解けば。 の巻】

 


■八百長(やおちょう) 話し合いで勝負を譲ること。コミ碁が導入される以前は、八百長で持碁(ジゴ=盤面同数)に打つことが多かった。遺恨相撲のような争碁でも第1局はわざとジゴにして、第2局から命懸けで打つのが、古例となっていたくらいである。相手が知らないうちに一方だけが負けるのは「片八百長」という。


■薬缶の蛸(やかんのたこ) 手も足もでない。落語から拾った言葉。


■ヤスリ攻め 石を接触させながら攻め立てる。


■安物のトンカツ 厚い碁を打っても、地が足りなくなってしまったことを言う。コロモばかりで、身がない。


藪医者の薬 相手にキカない手。響かないアマイ手。


山行きの弁当 下の方でキカされ、上でもまたキカされる。悔しい状態。山登りで弁当を持っていけば、山の下で食べ、登ってからも食べる。第1期本因坊の関山利一九段のシャレ。

 

 

行きがけの駄賃 相手の着手に応じて、手順よくトクをしてしまう。ドサクサマギレ、火事場泥棒、などとほぼ同じ意味。

 

 

■横を向く 相手が弱すぎたり、あまりに悪い碁を打っていつまでも投げないでいると、ついバカバカしくなり、横を向きながら打つ。横向きレースとも言う。

 

 

 

   やかん  古典落語の演目の一つ。<先生>の異名を持つ「岩田の隠居」と、おっちょこちょいの「八五郎」のダジャレ問答。

 

        ◇

 

なるほど うまいことを言う。

とばかりに、一時流行しても、賞味期限の短い言葉もある。

このなかでは「横を向く」が、琴線に触れた。

ホントに気が付いたら横を向いて、

場合によっては横の碁盤を見ていたりして、

こうなると相手に失礼である。反省。

だからといって話しかけるワケにもいかず。

自分では、なかなか気が付かぬクセがあるもの。

人の振り見て我が振り直せ、か。

 

 

 



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