囲碁漂流の記

週末にリアル対局を愉しむアマ有段者が、さまざまな話題を提供します。初二段・上級向け即効上達法あり、懐古趣味の諸事雑観あり

天災は忘れられたる

2021年05月20日 | ●○●○雑観の森

 

わたしたちにとっての究極の選択 の巻】

 

 

この言葉は、普通

「天災は忘れた頃にやってくる」

といわれているが

寺田寅彦はそういう風には

いってはいない。

 


寅彦の出身地・高知の旧居跡に

建てられた碑文には

「天災は忘れられたる頃来る」

とある。

 


大きな自然災害や関連災害があるたび

その対策が叫ばれるのであるが

一時しのぎの糊塗に終わるのが

常であり

抜本的な対策が講じられるのは

稀である。

 


惨禍が風化し

忘れた頃にやってきては

またそれが繰り返されるのが

何か肝心なことを忘れた政治による

人災なのである。

 


原発しかり、疫病しかり。

そして今日の混迷。

健康と経世財民の間にあるものは何か?

人の世のほんとうの危機とは何か?

究極の選択に、あなたの答えは?

 

 

 


寺田寅彦(明治11~昭和10年) 物理学者、随筆家、俳人。夏目漱石の最古参の弟子でもあり、科学や音楽などでは漱石が教えを請うていたとされる。

 

経世済民(けいせいさいみん) 中国の古典にある言葉で「よをおさめ、たみをすくう」の意。略して「経済」とも言うが、英語「Economy」の訳語としての「経済」とは異なり、より広く政治・統治・行政全般を指していた。

 



最新の画像もっと見る

2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (kaminaribiko2)
2021-05-21 05:49:10
寺田寅彦のことを書いてくださり、ありがとうございます。
返信する
Unknown (fumi-bow1956)
2021-05-21 09:37:48
@kaminaribiko2 ほんものは強いですね
返信する

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。