野球小僧

永世反則王

人間だからミスを犯すことはあります。それが、いくらプロであってもミスすることは仕方がいないですが、同じミスでも、「反則」の場合には注目が集まります。先日の将棋対局における「鼻だしマスク」での反則負けは「本来の勝負ごとにおける反則」ですから、やはり注目されてしまいます。

では、そもそもの将棋の反則とは何だろうかと・・・。現在、日本将棋連盟のHPに反則と規定されているものは次のとおりです。

■二歩
同じ筋に歩があるときに、もう一枚歩を打つことはできない。ただし、歩が成った「と」と同じ筋に歩を打つのは二歩ではない

(二歩の瞬間)
■打ち歩詰め
持ち駒の歩を打って相手の玉を詰ませる。ただし、歩を打って王手をかけること自体は反則ではない。また、盤上の歩を動かして詰ませるのは「突き歩詰め」といい、これも反則ではない
■王手放置
王手をかけられたら玉が逃げるなど、必ず王手を防ぐ手を指さなければならない。また、自分から王手になるのも反則。王手がかかっているのに違う手を指すことは、そもそも玉を取られて負け
■動けないところに駒を進める
駒が動けないところに動かすこと。つまり道を間違えること。また、成る事のできない駒が成る、というのも反則
■二手指し
相手の手番なのに自分の駒を動かすこと。後手番なのに先に指してしまうのも二手指しの一種
■行き所のないところに駒を打つ
「歩」「香」「桂」の3枚の駒は後戻りできない。よって盤上の上から一段目(桂の場合は二段目も)に、この3種類の駒を打ってはいけない。打っても次に動ける場所がないから
■連続王手の千日手
「千日手」とは同じ局面が延々と続いて勝負がつかないこと。連続王手の千日手とは、片方の側が常に王手をかけ続けていること

現在の将棋のルールができたのかは諸説あり、わからないようですが、プロの公式戦では「打ち歩詰め」「行き所のない所に駒を打つ」を除くすべての反則が記録されているそうです。

なお、反則を犯した回数が全棋士中1位なのが、引退している淡路仁茂(あわじひとしげ)さんです。計7回の反則負けを記録しています。

1980年:5七の角を1一に成る(対戦:石田和雄さん)
1985年:二歩(対戦:島朗さん)
1986年:二歩(対戦:石田和雄さん)
1986年:二手指し(対戦:大原英二さん)
1990年:二歩(対戦:森雞二さん)
1997年:二歩(対戦:矢倉規広さん)
2005年:二手指し(対戦:岡崎洋さん)

あまりの反則の多さに、2005年に当時NHK衛星第2テレビで放映された「大逆転将棋」の「プロ反則負け特集」で、反則の回数が通算5回以上ということで、米長邦雄永世棋聖から「永世反則王」の称号を与えられました(演出)。

ちなみに、2008年に羽生善治九段(当時;竜王)がインターネット棋戦で時間切れで負けとなりました。これはマウスのクリックミスから生じたものだったそうですが、翌日には「羽生 初の反則負け」と大々的に報道されています。

連盟のHPには「時間切れは反則」とは書かれていませんが、時間内に指すのが(将棋の)ルールですから、それを破ったのはやはり反則負けだと思います。

となりますと、淡路仁茂さんは2007年の竜王戦で大内延介さんと対局して時間切れで負けていますので、反則負け回数が1つ増えることになってしまいます。

なお、淡路仁茂さんの通算成績は695勝697敗(勝率.499)。勝敗の結果はわかりませんが、時間切れの反則負けを含めての8局のうち、1局でも勝っていれば勝率.500ちょうどだったのですが・・・。

本日も、拙文最後までお読みいただきありがとうございます。

皆さまにとって、今日という日が昨日よりも特別ないい日でありますようにお祈りいたしております。

また、明日、ここで、お会いしましょう。それではごめんください。

コメント一覧

まっくろくろすけ
@ra9gaki_do ra9gaki_doさん、こんばんは。

コメントありがとございます。

お引越しの記事は読ませていただきました。

札幌の日々の様子と、暖かい絵手紙を直接拝見できなくなるのは残念ですが、また、ご縁がありましたら、こちらこそよろしくお願いいたします。
Unknown
野球小僧さま、こんばんは(^-^)
いつも温かいリアクション頂き
ありがとうございました。
この度、ABEMA BLOGに
引っ越すことになりました。
大変お世話になりました。
GOO BLOGを引っ越し出来るかと
期待して居たのですが叶わず(;_;)
ABEMA BLOGで一からスタートに
なりました(;_;)
またご縁がありましたら
どうぞ宜しくお願い致します。
まっくろくろすけ
まかろんさん、こんばんは。

コメントありがとうございます。

「ヘボ将棋王より飛車を可愛がり」

将棋で一番大事なのは「玉将(王将)」です。一方、一番強いと言われるのが「飛車」です。だからと言って、強い飛車を大事にしている間に、玉将が取られては負けてしまうのです。

将棋において、「最も大切な駒を再確認しなければならない」ということで、「目先の価値にとらわれて、本当に大切なものを失ってしまう」という意味になります。

「長い詰みより短い必至」

将棋で「詰み」とは、もう玉将が逃げられない状況のことです。「必至」とは、どう逃げてもいずれ詰んでしまう状況を言います。

将棋の格言にたとえますと、昨今の世間の反則って、まさしくこのことだと思えます。

♪吹けば飛ぶよな 将棋の駒に

私の人生は↑こんな感じです。かる~く、生きています。
まっくろくろすけ
eco坊主さん、こんばんは。

コメントありがとうございます。

中学生のときに、部活動とは別に授業でクラブ活動があって、そこで囲碁・将棋クラブに入っていました。そこでは「待った」のオンパレードだったような記憶があります。

今は、「日本将棋連盟公認 将棋ウォーズ」というオンラインゲームでときどき対局しています。こちらはさすがに反則は見逃されないですね。

♪肩で風きる 王将よりも
 俺は持ちたい 歩のこころ
 勝った負けたと 騒いじゃいるが
 歩のない将棋は 負け将棋

人生コツコツと生きて行きませんとね。
macaronteaparty
おお、今日は将棋の話。
これまた門外漢なので(いったい私は何が門内なのか分かりませんが)、
まっくろさんの幅広い知識と興味に、驚くばかりです。

当然、将棋の反則など知りません。
(順番を守る、とか駒の動きを守る、とかは分かってましたが)

読んでみると、
■王手放置
■行き所のないところに駒を打つ

が面白く感じました。
どう面白いのだろうと考えてみると、・・つまりは”アート”、
不条理性にあるように思います。

もちろん棋士さんたちは真剣なのですし、
真剣な一手にこそ”アート”をみるべきなのですけど。

ただ、どこにも行けなくなった駒を想うと、胸が痛みます。
そこに行くことはできるけど、帰ることができない。
そんなところに追いやられた駒の恐怖や絶望はいかばかりか。

王手放置は・・神(指し手)の悪意を感じます。
あるいは精神的な自殺か。

■連続王手の千日手
これも、なにか、ぞっとするものを感じました。
何をやったらそんなことになるのか分かりませんが・・。
反則にふくまれているからには、実際に起こったことなのでしょうか。

抜け出せない泥沼にはまった状態、と考えると、
麻薬にはまった人間を連想します。


どれも(千日手は分かりませんが)自業自得の手ですね。
やはり人は前向きに、自らの人生を投げることなく、堅実に
日々をつみあげる様が、一番美しいと思いました。


一見、存在が反則なまっくろさん、
今日も堅実に信州の豆腐やお蕎麦を賞味しつつ、
堅実な週末?をお楽しみください😄www(まかろん)
eco坊主
おはようございます。

将棋は指していました。
中学校の頃は友人と放課後名人戦をしてましたし、某社以前の職場では有志数人とリーグ戦をしてました。その時は夫々がタイトルを勝手に名乗っていました(笑)

さてさて反則技は全部知っています。
まぁアマ将棋ですから「待った」で帳消しも多々ありましたからね~
二歩なんか数手進んでから気づくなんてこともしばしば(笑)

こんなアマのなんちゃって将棋での反則は許されますが今ネットで次々と拡散されている反則は本当に困ったもんです。そしてそれに伴うネット私刑も!!!

人生においては二歩ではなく
”その一歩が道となり その一歩が道となる”でいきましょう。

今日もありがとうございました。
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