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ふくさんの徒然釣

珍妙な夫婦が繰り広げる釣ワールドです♪~

釣ったら食う これが当家の釣のモットーです♪~

三月三日は何の日

2008年03月04日 09時00分00秒 | ショートショート

パピヨンの花ちゃんは お父さんが大好きです。

 

お父さんがお仕事から帰ってくると しっぽをふりふり 腰をクネクネ してお出迎えです。

 

お父さんが しゃがんでくれると お父さんの股の中に 入って股にスリスリ 腰はクネクネして

 

花「お父さんの帰りなさい」

 

と 元気よく お出迎えします。

 

 

お父さんがパソコンでゲームをして遊んでいると パソコンとお父さんの間に入って

 

花「おとうさん 花はここに居るよ ねえねえ遊んで なでなでして」

 

とお父さんの邪魔をします。

 

お父さんが根負けして なでなでしてあげると もー本当にうれしそうにニコニコ顔になります そしてお腹を出して 信頼と服従と共に お腹なでて と催促します。

 

 

こんな花ちゃんも 四歳になりました 三月三日は桃の節句で 花の誕生日なのです。

 


萩の玉

2008年01月16日 10時57分20秒 | ショートショート

彼は ウマヅラ族を 討伐して カワハギ軍車旗将軍の位にあった。

 

後 海中での敵は サメ族ぐらいのものであるが 滅多にお目にかからないので 気にしてもいたし方の無い敵である。

 

 

問題は 海中ではなく 海中の上から 攻めてくる 人族 と言う種族である。

卑怯にも 滅多にお目にかからない ご馳走で 罠にはめてくるので 大勢の同胞が餌食になっているのであった。

また 人族の中にも 頭の働くものが居ると見え ご馳走を こうブルブル シャカシャカ と動かして 同胞を 迷わせるので 調練の場では この妙な動きで刺激してくる攻撃をかわして糧秣だけを奪い 即離脱する調練に重きを置いていた。

 

カワハギ族は進歩した種族であり ある程度成長してしまえば 自前で体に溜め込んだ栄養だけで 数日は生き延びられるので 調練は主に肝の臓の小さい若い者を主体に行っている。


車旗将軍は 黎明の夜の開けきらない時より 前線に出て 軍中を見回り 一斉攻撃の間合いを 計るのが常であった。

この日も 見回りが終わり 日の出と共に 一斉攻撃のふれを出す間合いをはかっていた。

この日の陣は 三陣に別れ 右翼、左翼、主翼を配し 得意の速攻で 一撃離脱を目指していたのである。

やや隙が出る 上手には友軍として ウマヅラ族を配置し 万全の構えをなしていた。


一斉攻撃の合図と共に 糧料の確保に 全軍動き出した 壮観である。

一撃離脱 これは調練で 各体に覚えさせていた戦法であり 敵の罠から続々と 糧料が失せて行く 被害は最小限であった。


と 眼前で 若い兵士が 必至にもがいている 指揮官は 一兵士を見るのではなく軍全体を見なければならない そんなことは分かっているが 体が勝手に反応してしまった 自分ならば 敵の罠を食い破り 若い兵士を助けることも 出来る そう信じていた。


今回の罠は かなり頑丈に出来ているらしく 彼の力をもってしても 破壊することは 無理であった。


海上まで 出て呼吸が出来なくなり 無念の涙したが 思い残すことは無い 若い将軍が 自分の後を 無事ついでくれることだろうから。

 


ほろほろと
 流れ落ちるる
  剥ぎの涙(ハギのタマ)


未来予想図(白文字に注意)

2007年11月22日 08時47分51秒 | ショートショート

  静かな風が心地よく吹いている。
今は 機械が刻む西暦と言う名の暦では 2035年らしいが そんなことは どうでも良い
時の流れなど無意味だからだ。

 昔 人類と誇称していたウイルスが 地球上に見えなくなって 久しいのである。

使い手が居なくなった今でも インターネットは存在していた。

そして 時折 ブログと呼ばれた物が 今でも 更新されている。

誰が 更新しているのか などと 野暮な事は言いっこ無しにしたい。

実際 誰も もう 地球には居ないのだから。

 

 

 

 

ふくさんの徒然釣
2035年4月26日
うーちゃんとアジ釣

アジがいっぱい釣れました♪~
お刺身と叩きと酢ジメと あ~ん 食べきれないようぅぅ~(笑)


老人と海

2007年11月20日 08時32分45秒 | ショートショート

今日も沖に出ていた ひなびた漁港から 二馬力エンジンで トコトコと 出ていたのである♪~

 

 老人の名は ふくさん 弱い100歳を とっくに超えているだろうと思えるその容貌は 眼光鋭く 竿を持つ手は もはや神域に達しているようである♪~

 

 が 陸に上がれば 箸を持つのも 手が震えてしまうほど しまりがない爺であった♪~

 

 今日の 獲物は 時期的にも美味しくなる カワハギ と言うフグ目の魚なのであるが 地球温暖化の影響で 西暦2007年時点より 海面は20m以上は上がっていて 東京と言う名の田舎町では 昔の半分以上は 水中に没している時代でなのである♪~

 

 魚の数は かなり減少していたが 人口も 関東区などでは 衰退していて 釣に出るのは 老人ばかりになってしまっていた♪~

 

 昔と比べて カワハギと言う魚も少なくはなっているようだが サイズは 昔と比べて 格段の差がある 昔々 尺(30cm)超えたら 超大物と呼ばれていたかの魚も いまや 1m以下のものは無く 最大では5mを 越えるものもあるという話である♪~

 

 さて この日のポイントは ふくさん お気に入りで 秘密のポイントである 赤坂沖である 昔は かなり色っぽい場所であったというが まっ 200年も昔の話であろうか 今や 水深は 場所によっては 30mを 超える好ポイントなのである♪~

 

 だが このポイントは ビルと言う名のコンクリートの塊の根があるので 根がかりもかなりあるのである♪~

 

 餌は 馬鹿貝 とその昔呼ばれていた貝であるが 今や 大きさは1mを ゆうに越し 重さは 小さくても1tは あるという代物を 使うのであるが 南千住海浜公園で いつ行っても採れる代物となっていた♪~

 

 流石に この馬鹿貝 一匹がけは 出来ないので 川向こうの ご隠居と いつも分けて 使っているのであった♪~

 

「肝が旨い 良いのが釣れれば うー婆さんも 喜ぶじゃろうて」

 

老人は 一人 ぶつくさ つぶやきながら 仕掛を下ろし始めた かなり離れた場所で 煙が上がっている

 

「ひゃ ひゃ ひゃ また川向こうの隠居が 大きいのかけたなぁ~

 ひゃ ひゃ ひゃ 船ひっぱられておるで 今度も 一週間ぐらいは 帰ってこんな ひゃひゃひゃ」

 

と言った瞬間 震度10ぐらいの激震が 老人の船を襲い 恐ろしいほどの速さで 小船が引っ張られていく

 

「うひょぅぅぅ~ こりゃ 大物が かかっちまっただ・・・・息のあるうちに あげられるかや~」

 

 

三週間後 老人は かろうじて 港に戻ってきたが 見る影も無く 鉛筆のように 痩せこけて 疲労しきっていた♪~

 

「婆さんや この大物だったら 二月は 食って行けるなぁぁ~」

 

 

食い気だけは 旺盛な 爺なのである♪~