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固定資産税の負担水準とは?(超カンタンに理解できる!)

2022年04月03日 | 固定資産税

固定資産税には負担水準という言葉があり、その意味は難解です。

とある市町村のホームページには、「固定資産税の負担水準とは、その土地の課税標準額が、固定資産税評価額にどの程度近づいているかを示す数値です」と書かれています。

また、別の市町村のホームページを見ると「固定資産税の負担水準とは、その土地の今年度の固定資産税評価額から見た、前年度の課税標準額の割合です」と書かれています。

さっぱり意味がわからない謎の言葉「固定資産税の負担水準」をわかりやすく簡単に解説しましょう。

固定資産税の負担水準とは、前年度の課税標準額を今年度の固定資産税評価額で割り算した数値

固定資産税の負担水準の意味は、固定資産税に関することを定めた法律「地方税法」の附則の第十七条の第八号のイにて定義されています。

イをわかりやすく簡単にご紹介すると以下のとおりです。

固定資産税の負担水準とは、その土地の前年度の固定資産税の課税標準額を、その土地の今年度の固定資産税評価額で除算した数値である

以上が、負担水準の意味です。

つまり、固定資産税の負担水準とは「その土地の前年度の固定資産税の課税標準額÷その土地の今年度の固定資産税評価額の答え」というわけです。

これもまた難解ですが、皆さんがご存知のとおり、土地を所有すると毎年固定資産税が課せられます。

土地の固定資産税を計算する式は、以下のとおりです。

課税標準額×固定資産税の税率=固定資産税

以上が、土地の固定資産税を計算する式です。

式に含まれる課税標準額とは、何かしらの税金が課せられる状況において、税率を掛け算する基となる額であり、課せられる税金によって意味が異なります。

土地の固定資産税を計算する式に含まれる課税標準額は、原則として、その土地の固定資産税評価額です。

その土地の固定資産税評価額とは、市町村によって評価されたその土地の適正な時価であり、3年に一度など、周辺の経済状況などを鑑みつつ見直されます。

ようするに、土地の固定資産税は、毎年以下の式で計算されるというわけです。

課税標準額(その土地の固定資産税評価額)×固定資産税の税率=固定資産税

そして、固定資産税の負担水準は、以下の式で計算し、パーセントで表します。

その土地の前年度の課税標準額÷その土地の今年度の固定資産税評価額×100=負担水準

たとえば、その土地の前年度の課税標準額が300万円、今年度の固定資産税評価額が310万円であれば「300万円÷310万円×100=97」と計算し、負担水準は97%です。

また、その土地の前年度の固定資産税の課税標準額が310万円、今年度の固定資産税評価額が300万円であれば「310万円÷300万円×100=103」と計算し、負担水準は103%です。

負担水準は、前年度の課税標準額より今年度の固定資産税評価額が高ければ、100%未満となります。

反対に、前年度の課税標準額より今年度の固定資産税評価額が低ければ、100%超です。

前年度の課税標準額と今年度の固定資産税評価額が同額であれば、負担水準は100%となります。

固定資産税の負担水準とは、その土地の前年度の固定資産税の課税標準額を、その土地の今年度の固定資産税評価額で除算した数値

ここで気になるのが負担水準を計算する意味ですが、負担水準は、土地の固定資産税が急激に上昇することを防ぐ措置「負担調整措置」を適用する際に活用されます。

負担水準の詳細は、私が運営するサイト「固定資産税をパパッと解説」で公開するコンテンツ「固定資産税の負担水準とは?(図解でわかりやすい!)」にて詳しくご説明中です。

同コンテンツでは、負担水準を用いて適用される措置「負担調整措置」の詳細もわかりやすく簡単に解説しています。

負担水準と負担調整措置にご興味のある方がいらっしゃいましたら、ぜひご覧ください。それではまた次回の更新でお会いしましょう。「わかりやすく解説 | 不動産のあいうえお」でした。

固定資産税の負担水準とは?(図解でわかりやすい!)


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