英語学習は続く・・

英語ドラマや映画を繰り返しみて
そして原書をたくさん読んで☆
声を上げて読む〜☆

怪人二十面相 27

2022-11-10 18:27:47 | 怪人二十面相

「今、きみは、壮二の友だちだっていったそうですね。どうして壮二の名を知っていました。」

”I heard you said you were a friend of Souji. Why did you know his name?"

「それくらいのことがわからないでは、探偵の仕事はできません。実業雑誌にあなたのご家族のことが出ていたのを、切りぬき帳でしらべてきたのです。電話で、人の一命にかかわるというお話があったので、早苗さんか、壮二君か、どちらかがゆくえ不明にでもなったのではないかと想像してきました。どうやら、その想像があたったようですね。それから、この事件には、例の二十面相の賊が、関係しているのではありませんか。」

"Without knowing things like that you can't work as a detective. I looked up a scrapbook and found an article about your family. I heard it was a matter of life or death on the phone so I imagined Sanae or Souji was missing. It seems like I guessed right. Is this case related to Twenty Faces?"

 小林少年は、じつにこきみよく口をききます。
 なるほど、この子どもは、ほんとうに名探偵かもしれないぞと、壮太郎氏はすっかり感心してしまいました。

 Kobayashi talked very smoothly.
 I see, this boy may be a great detective as a matter of fact. Soutarou was really amazed.

 そこで、近藤老人を応接室に呼んで、ふたりで事件のてんまつを、この少年にくわしく語り聞かせることにしたのです。

 He decided to call Kondou and they were telling him about what happened in detail.

 少年は、急所急所で、短い質問をはさみながら、熱心に聞いていましたが、話がすむと、その観音像を見たいと申し出ました。そして、壮太郎氏の案内で、美術室を見て、もとの応接室に帰ったのですが、しばらくのあいだ、ものもいわないで、目をつむって、何か考えごとにふけっているようすでした。

 The boy listened them earnestly asking some questions from time to time. When they finished he asked to see it. After he saw the art room and came back to the guest room he fell silent and closed his eyes. He looked like he was absorbed in thought.

 やがて、少年は、パッチリ目をひらくと、ひとひざ乗りだすようにして、意気ごんで言いました。

Then he opened his eyes wide, leaned forward and said enthusiastically.

「ぼくはひとつうまい手段を考えついたのです。相手が魔法使いなら、こっちも魔法使いになるのです。ひじょうに危険な手段です。でも、危険をおかさないで、手がらをたてることはできませんからね。ぼくはまえに、もっとあぶないことさえやった経験があります。」

"I got a bright idea. If the openent was a magician we got to become magicians. This is a dangerous plan. But without a danger you can't earn anything. I have done even more dangerous things before."

「ホウ、それはたのもしい。だがいったいどういう手段ですね。」
「それはね。」

"Oh, that's promising. But what kind of scheme?"
"It is.."

 小林少年は、いきなり壮太郎氏に近づいて、耳もとに何かささやきました。
「え、きみがですか。」
 壮太郎氏は、あまりのとっぴな申し出に、目をまるくしないではいられませんでした。

Kobayashi suddenly came close to Soutarou and whispered something.
"What, you?"
 Soutarou was stunned by this extraordinary proposal with his eyes bulged.

「そうです。ちょっと考えると、むずかしそうですが、ぼくたちには、この方法は試験ずみなんです。先年、フランスの怪盗アルセーヌ=ルパンのやつを、先生がこの手で、ひどいめにあわせてやったことがあるんです。」

"Yes, it looks difficult but we have done it before. My master have given Arsene Lupin in France a hard time with this scheme."

 



最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。