ふらんきーのブログ

「日本大好き外国人」ではございません。

先入観

2014-03-22 20:45:59 | 囲碁

今日は関西棋院の子供教室でした^^

今日で三回目でしたが、少しは慣れてきたかなーって感じです。

少しずつ子供の名前も覚えてきましたが、人数が多いのでなかなか大変です。

早く全員の顔と名前が一致するようにがんばらんと!

しかし子供はほんと可愛い(笑)

自分の子供ってなったらどんだけ可愛いんだろ

まぁまだ先の話ですが(笑)

 

今日の題材です。

(テーマ図)

招商地産杯中韓対抗戦という中国と韓国の対抗戦から一局。

時越9段(黒)対 崔哲瀚9段(白)です。

また海外かよwww

ごめんなさい、この碁はどうしても紹介させてほしかったんです。

時越9段の読みの力が見事に炸裂した碁で、

強すぎる!の一言に尽きます。

 

テーマ図をご覧ください。

序盤から白が仕掛け、すでにかなり険しいことになっています。

ただ恐らく白が少しやりすぎたのではないかと思います。

実戦の手段を軽視していた節がありますね(笑)

黒番ですが、ここからどのようにもっていくのが良いでしょうか?

タネ石をとってしまうことができれば一番良いのですが、かなりの読みを必要とします。

みなさんも考えてみてください^^

(図1)

実戦、黒1とコスミツケました!

いうまでもなく白を直接分断しにいった手ですが、

黒の形にも弱点があるのでリスクが大きい手です。

もっとも、この手を打った時点で時越9段はすでに読みきりでしょうが。

続いて、

(図2)

黒1とコスミツケれば白4までは必然です。

ここでaとアテるか、bと逃げるか最初の分かれ道です。

ここで、

(図3)

aとアテれば、

白2とポン抜かせ黒3まで隅の白を分断することには成功しました。

が、

白4とツケコされると、△の黒2子を助けるのが難しいのです。

ここが先ほど言っていた黒の形の弱点です。

一例を挙げると、

(図4)

黒5のデから黒9とコスミツケるのは、

白12まで出られたときに黒13と戻るしかなく、白16まで黒取られです。

隅を分断して大きそうにも見えますが、

タネ石を取られては、外の黒3子も腐ってしまい、白が厚すぎます。

 

ということで、

(図5)

黒b(1)と逃げる一手です。

続いて、

(図6)

白6までは必然です。

(ちょっと難しい方、ごめんなさい><)

黒は手数を伸ばさなくてはいけないので7とハネる一手。

ここで、

(図7)

白1とオサエると、黒は楽です(笑)

黒2ともうひとつハネて、これで手が一つ伸びているのです。

黒6まで、確認してください。

 

では、図6に戻って白の立場でもう一度考えてみましょう。

実はこの形、詰碁の本などでよくみる手筋があるんです。

(図6再掲)

 

(図8)

白1のオキが手筋です!

黒2のハネに白3の並びが手筋第二弾!

いわゆる、「狸の腹鼓」というやつです。

なんでそう呼ぶんでしょうか(笑)

 

通常、これで黒は手が伸びません。

プロならここまで読むのはさほど大変ではありませんが、

この筋が見えるので、黒がダメだと即断してしまいそうです。

僕も並べていて、図1の黒のコスミツケをみて、

「え、黒ダメじゃないのか?」と思ってしまいました

 

 

が、笑

 

(図9)

この場合は、

黒1のツナギから黒3と切る手があったのです。

こうしてみるとそこまで難しい手ではないのですが、

僕のように先入観で読みをやめてしまうとこういう手がみえません。

先入観で碁を打つなんて少なくとも1000年は早いのに。

教訓になります、はい。

(図10)

白4に続いて黒5のアテを一発打って、

黒7のオサエが好手です。

これで黒の手数が一手伸びるのです。

(図11)

黒13まで黒の攻め合い勝ちをご確認ください。

タネ石である△の白3子をとってはもちろん黒良し。

時越9段のパンチがモロに入った格好ですね(笑)

 

なかなか面白い手どころだと思ったので紹介させていただきました^^

いかがだったでしょうか?

 

実はこの碁、このあと右下でまた面白い手どころがでてくるので、

それも別の機会に紹介したいと思ってます。

 

にしてもこの作業はなかなか大変なものがあるので、

このような解説を動画で撮ってアップしたいなーっと思ってまして、

ただいま模索中でございます。

なんかいい方法ないかなぁ。。。

 


大阪碁キャンプ2014 

2014-03-21 11:53:07 | 告知

告知をさせていただきます。

「大阪碁キャンプ2014」が開催されます!

これは関西棋院の前田亮六段が中心になって企画されたもので、

去年の第一回目と同じく、6月29日から7月19日までの約三週間にわたって行われます。

どのような企画かと言いますと、

基本的に海外の方を対象とした、合宿形式の囲碁キャンプです。

ヨーロッパやアメリカで「碁コングレス」というものが毎年開催されるのですが、

それの「日本版碁コングレス」といったところでしょうか。

場所は大阪商業大学のTTSセンターという施設を借りて、

ここが宿泊場と対局場をかねています。

詳しくはホームページをご覧ください→こちら

 

↓大阪碁キャンプ2013の様子です

↓前田亮六段(写真右)の講座の様子

 

内容は、参加者同士のリーグ戦やゲストとの対抗戦

プロ棋士による講座や指導碁

関西棋院訪問や広島一泊旅行など

ほんとに盛りだくさんです(笑)

基本は海外の方向けのイベントなのですが、

日本在住者向けにも日帰りコースが用意されていて、

日本の方の参加も募集しています!

 

興味のある方、また海外に囲碁をするお友達のいる方!

ぜひぜひ参加して、

お友達にも「こういうのがあるよー」と教えてあげてください

本当に楽しいイベントです!

 

実は第一回目だった去年、

僕はまだただの学生だったのですが、

前田先生に頼まれて、通訳を兼ねてアルバイトとしてお手伝いさせていただきました。

そのときに様々な国の、様々な年代の

海外の囲碁ファンの方たちと交流する中で、

彼らの囲碁に対する情熱に触れ、

「もっと海外に囲碁を広めたい!」

と思ったことが、一度は諦めたプロの夢が再燃するきっかけになったのです。

 

ということで僕にとってこのイベントは本当に思い入れがあって、

今年はプロになったことで、晴れて正規スタッフとして貢献できることがとても嬉しいです。

と、いうような個人的な思いを抜きにしても

しつこいようですが、強くお勧めできるイベントです(笑)

 

「でも、英語なんて話せないし...」

と思うかもしれませんが、

そんなことは杞憂に終わると断言できます。

大袈裟でなく、碁を打つと

言葉が通じなくても

それだけで相手とコミュニケーションがとれます。

それもまた囲碁の良いとこだなーと思います。

どうしても困ったら僕のような通訳できるスタッフがいるので安心してください(笑)

 

ということで「大阪碁キャンプ2014」の告知をさせていただきました。

みなさまどうぞよろしくお願いします^^

 

 

 

 

 

 

 

 


囲碁入門Lv1 ゲームの目的

2014-03-20 16:20:53 | 入門

需要があるかどうかも定かではない中、

はじめたこの入門編ですが、

続いてLv1に入っていきたいと思います。

前回は、碁盤や碁石のこと、石の置き方などを学びました。

 

今回は、

「囲碁は何をすればいいゲームなのか」

言い方を変えれば、

「どうなれば勝ちのゲームなのか」

という疑問にお答えしたいと思います。

ゲームの一番根幹の部分ですからね。

ここがわからなくてはイメージのしようがありません(笑)

まず、

日本語で説明すると、囲碁とは

「陣取りゲーム」 です。

最終的に相手より多くの「陣地」を確保すれば勝ち、

というゲームなのです。

では具体的にどういう状態が陣地なのか、

図でみていこうと思います。

(図1)

図1のような状態で黒の陣地、白の陣地はどこでしょうか。

最初は理屈で陣地を理解するのは難しいので、

「なんとなく囲っているところが陣地っぽいぞ」

という雰囲気を掴んでいただければ結構です。

解答は、

(図2)

図2の〇のところが黒の陣地

そして△のところが白の陣地となります。

右半分は黒が、

左半分は白が囲っているのがおわかりでしょうか。

このように囲っている壁の内側の空間が陣地というわけです。

このひとつひとつの〇が1ポイントの黒の陣地です。

図1に戻ってみてみると、これからの空間は、すべて石を置くことのできる線の交点でした。

 

まずは黒の陣地を数えてみましょう。

〇が32個あるので、、、

黒地は32目(もく)あります。

ちなみに目(もく)とは囲碁における陣地の単位なので覚えておいてください。

 

次に白の陣地は、

△が29個あるので、、、

白地は29目ですね。

 

黒地が32目対白地が29目、

32-29=3

で黒地が白地より3目多いので、

黒の3目勝ちという結果になるわけです。

 

それでは最後に練習問題です。

ちょっと難しいかもしれませんが、

黒の陣地、白の陣地はどこか考えてください。

(練習問題)

囲っている壁の内側の空間が陣地でしたね。

 

 

(解答図)

解答図のように、

〇が黒の陣地(黒地)

△が白の陣地(白地)

となります。

では数えてみましょう。

黒の陣地(〇)は、23目

白の陣地(△)は、20目

なので、

黒の3目勝ちということです。

 

 

それではLv1のポイントをまとめてみましょう

  1. 囲碁は「陣取りゲーム」
  2. 囲っている壁の内側のあいている空間=陣地
  3. 陣地は1目、2目と数える

 

というわけで、Lv1では囲碁というゲームの目的についてお話しました。

どうしても説明不足な部分があると思うので、この時点ではまだぼんやりで大丈夫です。

これから色々話していく中で謎が解けていくと思います。

 

このように、

相手より多くの陣地を確保しようとする

という目的を達成しようと打っていく中で、

当然相手の思惑と衝突し、戦いがおこるのですが、

ここが囲碁の醍醐味であると言えます。

次回は囲碁におけるとても大きな要素である、

「相手の石を取る」ということについてお話しようかなと思います。

 

 

 

 

 


囲碁入門Lv 0

2014-03-19 11:47:08 | 入門

今回の記事はですね

囲碁のルールを知らない人に向けて

入門編ということで、一体どんなゲームなのか、

なんとなく知ってもらえたらな。

という思いから書いてます。

 

Lv0ということで、

本当に基本の基本からやっていきましょう(笑)

「当たり前やん」ってなることがほとんどかもしれませんが(笑)

(図1)

↑図1が碁を打つときに使う「碁盤」というやつです。

特徴としては縦横、19×19の線があります。

将棋やチェスで使う盤に比べて大きいですね。

この19×19の碁盤は「19路盤」と呼ばれ、

プロも用いる公式のサイズですが、

入門編では、

(図2)

話をわかりやすくするため、

図2のような9×9の縮小版(9路盤)をつかって説明していきます^^

初心者はこの9路盤で練習するのが一般的です。

(図3)

碁盤の他に登場するのが「碁石」というやつで、

図3のように黒色の「黒石」と白色の「白石」の2種類があります。

囲碁というのは一対一で勝負するゲームで、

先に打つ人が黒

その後に打つ人が白を持つのが一般的です。

(図4)

先ほどの図3の時点で気づいたかもしれませんが、

図4をみてもらってもわかるように、

「碁石」は碁盤のマスの中ではなく

線の交点の上に置きます。

(図5)

入門編Lv0最後のポイントになります。

黒と白は交互に一手ずつ打ちます。

これは原則として最後まで変わりません。

 

以上、今回のポイントを整理しましょう。

  1. 「碁盤」と「碁石」を使う。
  2. 先手が黒、後手が白。
  3. 碁石は線の交点に置く。
  4. 黒、白交互に一手ずつ打つ。

 

ということで入門編Lv0でした。

これは本当に概要にもならないような概要で、

これだけではまだまだ碁は打てません。

 

この入門編はシリーズでこれからどんどん更新していくので、

囲碁のルールを覚えてみようかなーと考えている方、

是非、継続して読んでみてください^^

わからないことがあったら質問等、大歓迎です。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


別れの季節はやってくる

2014-03-18 22:47:43 | 日記

ご卒業おめでとうございます。

入学以来、三度目の別れの季節です。

僕らの代にとって最後の先輩が卒業しました。

あ、知らない人のために、

僕、一応囲碁部です(笑)

 

正門前にて

部室にて

ほんと、

涙をこらえるのが必死でした(花粉症)

この代は、先輩だけど年下が多くて

どう接するか一番悩ましてくれました。

タメ口の人と敬語の人が半々ぐらいで、

なかなか気持ち悪い感じです(笑)

しかし、

接する時間が一番長かったこともあって

卒業してしまうのはやはり寂しいものです。

これからのご活躍、心より期待しています、

と言ったら大袈裟な感じになってしまいますが、

またどこかで会いましょう

ぐらいでお茶を濁しておきます。

 

とりあえずお疲れした!

明日は追いコン、、、

戦慄の舞台である。