フットボールレビュー

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南アフリカ大会~歴史が導き出す明日の勝者~

2010-07-11 05:26:00 | W杯
私は今大会、オランダを優勝候補の最右翼にプッシュしていた。
もちろんオランダチームの成熟度が、優勝候補の最たる理由だが、W杯を勝ち抜く長い戦いの中では他の様々な要素が重要になってくる。
私が目をつけたのが、南アフリカとオランダの歴史的背景。
南アフリカを最初の植民地にしたのが、このオランダ。
オランダ系の移民も多く、オランダにとってこの国は少なくともアウェイではないはず。
それが少しだけオランダに有利に働くとは思っていた。
ほんの少しぐらいは・・・。

ただ、スペインが決勝の相手と決まった時、その歴史的背景は決勝の結果を導くような、重要なものとなった。

16世紀後半、スペイン支配化からの独立を果たす際、最も肝になったと言えるオランダ東インド会社。
その貿易拠点はケープタウンで、上記にもあるが南アフリカにオランダ移民が非常に多いのはそのためだ。
オランダは喜望峰を中継点として海外貿易をどんどん伸ばしていく。
やがてスペインの衰退とともに、オランダがスペインから独立。
オランダはその後、貿易の主権を握り繁栄の時代が・・・。

この偶然の一言では到底片付けられない運命的な一致。
南アフリカという地で歴史が繰り返されるなら、勝者は既に決まっている。

EURO2008で最高期を迎えたスペイン代表。
主権を奪うのがどこなのかは、歴史の教科書を引っ張り出してきたら、そこに答えが書いてある、と私は考える。