先日の決勝戦、スペインの勝利で全64試合が終わり、南アフリカ大会は幕を閉じた。
私なりに今大会を振り返ってみる。
まず何より嬉しいのが、W杯が開催される度に話題になる「ダークホース国」に、わが国日本が名を連ねたこと。
中でも本田は、今大会で最も注目された選手の1人になった。
日本の選手がW杯で活躍し、ヨーロッパ移籍市場をも賑わすとは、数年前まで夢にも思わなかった。
彼の、チームが自分の色に染まったときのパワーは計り知れない。
それがCSKAであれミランであれ、きっと同じように活躍するはずだ。
また遠藤の戦術理解度、試合を読む力も素晴らしかった。
彼も是非ヨーロッパで活躍して欲しい。
日本がこのように注目されることにより、選手が海外で活躍できる可能性は大きく広がった。
これこそが日本が今大会で勝ち得た最高の財産だと思う。
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以下、各国の総評。
・スペイン
W杯は、ブラジルを除いて結局はディフェンシブなチームが優勝すると言われている。
今大会は特に、攻撃の代名詞であるオランダ、ブラジルでさえも守備的なチーム作りをしてきた。
そんな中優勝したスペインは、CLのインテル優勝で守備的なチーム作りが注目を浴びた今シーズンのヨーロッパサッカーの流れを見事ひっくり返した。
最高の結末だったと思う。
・オランダ
醜くても勝てるサッカーを貫いたオランダは確かに負けなかった。
ただやはり決勝では、個の能力で他に勝らないCBを、守備組織でカバーしきれなかった。
幼少から攻撃サッカーを叩き込まれているオラニエに、やはり守備的なフットボールは似合わない。
プレスの位置を下げても、結局相手にどこまで持たせて良いか微妙に判断に迷い、それがラフプレーに繋がった感じも否めない。
今回の決勝はバルサVSインテル、攻撃VS守備の様相があったが、次のEUROでは、この決勝と同じカードで、双方攻撃的な試合が是非観たいと望んでいる。
・ウルグアイ
チーム自体は攻撃的とは言い切れないが、スペクタクルな前線で見る者を魅了したウルグアイは素晴らしかった。
ガーナ戦のあのプレイが無ければ、より世界から賞賛されるチームだっただろう。
・アルゼンチン
前線は魅力的だが、中盤の組織力が穴だった。
いくらディフェンスを固めても、前線への供給の物足りなさを拭えなかった。
・イングランド
私は監督を変えるべきだと思った。
カペッロ監督は岡田監督と間逆な監督なんだと思う。
試合を見ると、選手の自主性が完全に排除されているように感じる。
イングランド代表はアジアやアフリカの弱所チームではない。
そのようなチームの監督に必要なのは、チェルシーを優勝に導いたアンチェロッティのような、人間力だけだと思う。
もっと想像力のあるプレーを期待したかった。
・ブラジル
細かな戦術的には当然違うが、チームのスタンスはオランダと近かったと思う。
国内からは批判されていたが、バランスのとれたチームだと感じていた。
ただオランダ戦は決勝のオランダ同様、ロビーニョを筆頭に熱くなりすぎ、90分守ることに耐えられなかった。
スペインが相手だったらどうだったか、見てみたいものである。
・ガーナ
しっかりと組織だったプレーでリーグ戦を勝ち抜いた。
ただ決定力がとにかく不足していた。
それされあれば、ウルグアイ戦も大勝でもおかしくなかった。
もちろんベスト8は決して悪くない結果なので、他のアフリカチームもガーナを参考にチーム作りをしていけば、4年後はまた面白くなると思う。
・ドイツ
持ち味のカウンターサッカーに攻撃面でのコレクティビティを加え、力強いチームだった。
とは言ってもこのチームの完成度はまだ低い。
2年後のEUROで爆発する予感。
スペインやオランダのような、前線からキツいプレスをするチームへの対策が今後の課題か。
・ポルトガル
エース頼みの感が否めない大会だった。
北朝鮮戦の大勝を抜きにすると、彼らの実力からしたら物足りない結果だったと思う。
スペインやオランダと比べたら、焦点の定まっていないチームだった。
・パラグアイ
スペイン戦、オフサイドの判定で取り消されたゴールがあったが、シュートした選手か確実にオフサイドではなかった。
この試合のスペインは、ラグビー選手のような体つきの選手主体のパラグアイに完全に戸惑っていた。
サッカーのスタイルは決して美しいものではなかったが、魂のこもったプレーは素晴らしかった。
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さて大会前、今大会は南米の大会になると言われていた。
優勝候補はブラジル、アルゼンチン。
しかし蓋を開けてみると、完全にヨーロッパの大会。
緻密な戦術無くして、予選突破は不可能な大会となった。
アメリカ大会などでは、アフリカチームのフィジカルサッカーがクローズアップされた。
今大会アフリカで決勝リーグに突破したのは、ボアテングを中心に最も組織立ったサッカーをしていた、上記のガーナ1国のみだ。
組織無しではタレント揃いのフランスでさえ簡単に崩壊。
規律と組織力が勝利の最低条件という風合が前面に出た大会だった。
また、ボールと高地の影響で、細かいパスワーク、見事なフリーキックなどがあまり見られない大会だった。
これに関しては賛否両論もあるが、そんな中でもしっかりコントロールし、ポゼッションを落とさなかったスペインは、やはり優勝に充分に値するチームだった。
何はともあれ、短い間だったが最高に楽しませてもらった。
ただ、上記のボール等の問題以外にも、ミスジャッジ、ピッチコンディション等様々な課題を見つけることが出来た。
今大会を戦った選手全員に感謝するとともに、4年後さらに進化したフットボールが見られるよう、選手や監督だけでなく、FIFAや各国のリーグ、各大陸の組織等が、未来を見据えた環境作りをしていくことを望んでいる。
私なりに今大会を振り返ってみる。
まず何より嬉しいのが、W杯が開催される度に話題になる「ダークホース国」に、わが国日本が名を連ねたこと。
中でも本田は、今大会で最も注目された選手の1人になった。
日本の選手がW杯で活躍し、ヨーロッパ移籍市場をも賑わすとは、数年前まで夢にも思わなかった。
彼の、チームが自分の色に染まったときのパワーは計り知れない。
それがCSKAであれミランであれ、きっと同じように活躍するはずだ。
また遠藤の戦術理解度、試合を読む力も素晴らしかった。
彼も是非ヨーロッパで活躍して欲しい。
日本がこのように注目されることにより、選手が海外で活躍できる可能性は大きく広がった。
これこそが日本が今大会で勝ち得た最高の財産だと思う。
-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-
以下、各国の総評。
・スペイン
W杯は、ブラジルを除いて結局はディフェンシブなチームが優勝すると言われている。
今大会は特に、攻撃の代名詞であるオランダ、ブラジルでさえも守備的なチーム作りをしてきた。
そんな中優勝したスペインは、CLのインテル優勝で守備的なチーム作りが注目を浴びた今シーズンのヨーロッパサッカーの流れを見事ひっくり返した。
最高の結末だったと思う。
・オランダ
醜くても勝てるサッカーを貫いたオランダは確かに負けなかった。
ただやはり決勝では、個の能力で他に勝らないCBを、守備組織でカバーしきれなかった。
幼少から攻撃サッカーを叩き込まれているオラニエに、やはり守備的なフットボールは似合わない。
プレスの位置を下げても、結局相手にどこまで持たせて良いか微妙に判断に迷い、それがラフプレーに繋がった感じも否めない。
今回の決勝はバルサVSインテル、攻撃VS守備の様相があったが、次のEUROでは、この決勝と同じカードで、双方攻撃的な試合が是非観たいと望んでいる。
・ウルグアイ
チーム自体は攻撃的とは言い切れないが、スペクタクルな前線で見る者を魅了したウルグアイは素晴らしかった。
ガーナ戦のあのプレイが無ければ、より世界から賞賛されるチームだっただろう。
・アルゼンチン
前線は魅力的だが、中盤の組織力が穴だった。
いくらディフェンスを固めても、前線への供給の物足りなさを拭えなかった。
・イングランド
私は監督を変えるべきだと思った。
カペッロ監督は岡田監督と間逆な監督なんだと思う。
試合を見ると、選手の自主性が完全に排除されているように感じる。
イングランド代表はアジアやアフリカの弱所チームではない。
そのようなチームの監督に必要なのは、チェルシーを優勝に導いたアンチェロッティのような、人間力だけだと思う。
もっと想像力のあるプレーを期待したかった。
・ブラジル
細かな戦術的には当然違うが、チームのスタンスはオランダと近かったと思う。
国内からは批判されていたが、バランスのとれたチームだと感じていた。
ただオランダ戦は決勝のオランダ同様、ロビーニョを筆頭に熱くなりすぎ、90分守ることに耐えられなかった。
スペインが相手だったらどうだったか、見てみたいものである。
・ガーナ
しっかりと組織だったプレーでリーグ戦を勝ち抜いた。
ただ決定力がとにかく不足していた。
それされあれば、ウルグアイ戦も大勝でもおかしくなかった。
もちろんベスト8は決して悪くない結果なので、他のアフリカチームもガーナを参考にチーム作りをしていけば、4年後はまた面白くなると思う。
・ドイツ
持ち味のカウンターサッカーに攻撃面でのコレクティビティを加え、力強いチームだった。
とは言ってもこのチームの完成度はまだ低い。
2年後のEUROで爆発する予感。
スペインやオランダのような、前線からキツいプレスをするチームへの対策が今後の課題か。
・ポルトガル
エース頼みの感が否めない大会だった。
北朝鮮戦の大勝を抜きにすると、彼らの実力からしたら物足りない結果だったと思う。
スペインやオランダと比べたら、焦点の定まっていないチームだった。
・パラグアイ
スペイン戦、オフサイドの判定で取り消されたゴールがあったが、シュートした選手か確実にオフサイドではなかった。
この試合のスペインは、ラグビー選手のような体つきの選手主体のパラグアイに完全に戸惑っていた。
サッカーのスタイルは決して美しいものではなかったが、魂のこもったプレーは素晴らしかった。
-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-
さて大会前、今大会は南米の大会になると言われていた。
優勝候補はブラジル、アルゼンチン。
しかし蓋を開けてみると、完全にヨーロッパの大会。
緻密な戦術無くして、予選突破は不可能な大会となった。
アメリカ大会などでは、アフリカチームのフィジカルサッカーがクローズアップされた。
今大会アフリカで決勝リーグに突破したのは、ボアテングを中心に最も組織立ったサッカーをしていた、上記のガーナ1国のみだ。
組織無しではタレント揃いのフランスでさえ簡単に崩壊。
規律と組織力が勝利の最低条件という風合が前面に出た大会だった。
また、ボールと高地の影響で、細かいパスワーク、見事なフリーキックなどがあまり見られない大会だった。
これに関しては賛否両論もあるが、そんな中でもしっかりコントロールし、ポゼッションを落とさなかったスペインは、やはり優勝に充分に値するチームだった。
何はともあれ、短い間だったが最高に楽しませてもらった。
ただ、上記のボール等の問題以外にも、ミスジャッジ、ピッチコンディション等様々な課題を見つけることが出来た。
今大会を戦った選手全員に感謝するとともに、4年後さらに進化したフットボールが見られるよう、選手や監督だけでなく、FIFAや各国のリーグ、各大陸の組織等が、未来を見据えた環境作りをしていくことを望んでいる。