6年半もの間、うちの庭に来てくれたヤマちゃんのこと。
忘れることはないですが、
記録として残しておきたいと思います。
そして、ヤマのことをいつも気にかけてくださった方々へ
何があったのかご報告したいと思います。
* * * * *
ヤマは2017年4月9日を最後にうちに来なくなりました。
2016年の夏に5日間来なかったことがありましたが、
5日過ぎても戻ってきませんでした。
オス猫は旅に出ると聞いたことがあります。
1か月後とか2年後に戻ってきたというお話も。
でもどうにも心配なので
待っている間にできることをと思い、
まずは愛護センターや区役所に迷子届け、
資源循環局に収容されている亡骸がないか恐々尋ねました。
その後、アニマルコミュニケーターさんにお話しを聞きに行ったり
立川の猫返し神社に行ったりもしました。
周辺の3つの動物病院にビラを貼っていただきました。
手がかりがないまま、一日、一日と日が過ぎて行きました。
探すにあたって まだやっていなかったことが一つ。
電柱にビラを貼りに行きました。
そして・・・ビラを貼った翌日、5月2日のお昼頃、
ヤマちゃん、戻ってきてくれました!
帰宅した私のバイク音を聞きつけ、
大声で鳴いていました。
家の車の後ろに伏せの状態でいました。
久々に会えたヤマちゃんは
ひどく痩せてひどく衰弱していました。
戻ってきてくれてうれしい反面、
痩せ細ったヤマちゃんの姿に震えが止まりませんでした。
「本当にヤマちゃん?」と思うほど
風貌が変わっていたのです。
ヤマちゃんはずっと鳴き続けていたので 少し落ち着かせて、
急いで寝床を用意して戻りましたが・・・
いない!
慌てて庭に回ってみると、
いつもヤマちゃんが居た場所で横になっていました。
久々の庭の景色を懐かしんでいるようでした。
ゆっくりと抱き上げたヤマは羽根のように軽く、
抵抗する力も残っていませんでした。
何日も食べてなかったんだ・・・
家の中に入れ、お水と液状のごはんをあげてみましたが
まったく口にせず。
口臭がひどく、ずっと鳴き続けています。
こんなに鳴いていては体力が持たないと思い、
傍にいたいのですが、落ち着かせるために
ひとりで休ませました。
その間に病院の先生に電話で相談し、
病院に連れて行きました。
超音波や血液など一通り検査をしていただきましたが、
検査結果は大変厳しいものでした・・・
重度の貧血、脱水、腸は動いておらず
腹部には無数の紫斑。
内臓から出血していて、
血小板の減少で止血できていないのです。
先生も、こんなおびただしい数の紫斑は見たことがない、と。
先生からは「年単位で生きるのは難しい。あと1週間くらいかもしれない」と言われました。
そうであっても、少しでも長く生きてほしい。
少しでも元気になってもらいたい。
けれど苦しさが長く続くような つらい延命はさせたくない。
先生にはヤマが苦しまない治療をお願いしました。
検査機関での血液検査の結果を待ち、
今後の治療について決めることになりました。
まずは体力回復できるよう点滴を打ってもらい、
その日は一緒に帰宅しました。
約9年間ずっと外で暮らしてきたヤマちゃん。
この日、初めて家の中で休みました。
様子を見に行くと大声で鳴きだすので
なかなか一緒にいることができず。
何を訴えていたのか・・・今も気になります。
不謹慎だけれど、ヤマちゃんが家の中にいること、嬉しい気持ちでした。
「これからずっと家の中で暮らしてもらおう。」
いつヤマちゃんを家に入れようか長く悩んでいましたが、
ようやく本当に家のこに。
「また具合悪くなったら大変だからね。」
ヤマにも家の中で暮らしてもらう理由ができました。
戻ってきてくれた喜びと
体調が思わしくないという悲しさが入り混じった日でしたが、
まずはヤマちゃんが戻ってきてくれたことに感謝し
この日はやすみました。