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RPGツクールについて4

2025-04-24 10:23:26 | ゲーム
イベントやシナリオを展開するにはキャラクター同士の会話文が必要となる。ナレーション的な語り部のテキストで説明するのも手段の一つだが、それだけに頼るわけにはいかない。語り部は節目であったり、どうしても説明口調となってしまう場合の手段である。基本的にはキャラクター同士のコミュニケーションでシナリオが展開するように作る必要がある。ゆえに会話文のテクニックは思いのほか重要である。例えばツクールVXAceの会話文のテキストボックスは4行表記できる。昨今のRPGとしては割と多くテキストを表示できる仕組みだ。しかし会話をテキストボックスいっぱいに盛込んで作ると、テストプレイしたときに違和感を感じる。なんというか文章すぎて全くセリフっぽくないのだ。面倒だが、一つのテキストボックスに一文。説明口調の時でも二文程度で留める。三文目は新たなテキストボックスに表示する。面倒だがこうしないと自然な会話にならないのだ。更に言うと会話文と文法は似て非なるものと思ってほしい。例え大層立派な構文が出来る人であってもそのセオリーで会話をさせてしまうと、なんだか演説のような仕上がりとなる。我々普段の会話を思い返してほしい。通常の会話で文法なんか気にするか?気にしないであろう。会話なんてものは結構めちゃくちゃな構成でなされているものなのだ。要するに文を作るのではなく、お喋りをさせるのだ。もちろん会話なのだからキャラクターAが一方的に喋らすのも良くない。Aの会話にキャラクターBが所々でリアクションを差し込むことも忘れてはいけない。
例えば悪い例で言うと↓
A「次の村に行くには、近道と迂回道がある」
A「近道は手ごわい敵がいるが、迂回道にはいない」
A「しかし迂回道を行くと倍の時間が必要だ」
A「とは言えども仲間がピンチなんだ」
A「俺たちに悠長な時間はないだろ?だから近道を行くんだ」
B「わかった、そうしよう」


※改善例↓
A「次の村に行くには、近道と迂回道がある」
B「ほう…どっちがどうなんだ?」
A「近道は手ごわい敵がいるが、迂回道にはいない」
B「だったら迂回道で決定だな」
A「しかし迂回道を行くと倍の時間が必要だ」
B「急がば回れという言葉もあるが…悩ましいな」
A「とは言えども仲間がピンチなんだ」
A「俺たちに悠長な時間はないだろ?だから近道を行くんだ」
B「わかった、そうしよう」

というようにAは同じセリフを喋っているが、Bが合いの手を入れるだけで随分 会話らしくなる。非常に面倒ではあるが、こういった作り方を心がけた方が良い。またポイントなのは上記Bの「ほう…どっちがどうなんだ?」というセリフであったりする。公の文章としては少々稚拙なセリフである。本来であれば「そうか…それぞれの利点や欠点を教えてくれ」というセリフの方がその場に適しているように思えるが、あくまで「会話」なのである。ここまで固くする必要はない。このように少々砕けた語彙を敢えて使った方が良い。もちろん、さじ加減は必要だ。ゲーム内でも かしこまったシーンでは使わない方がベターであるし、乱発しすぎるとゲーム自体が幼稚になってしまう。塩梅はテストプレイをしながら調節してほしい。このように場面を演出させるためにも会話文の作り方は色々と変えていかなければならない。まさにテクニカルさを求められるのである。

会話文ではキャラクターの口調などでシーンを表現することが重要であると上述しているが、表現方法を誤ってはいけない。日常的な会話を心がけるといっても境界線がある。例えば今や共通認識語となっているネットスラングを使用するという愚行は典型的にアウトな表現だ。「www」とか「エモい、リア充、沼る、それな」…この辺はゲームのテキストで出てくるとプレイヤーは一気に興ざめする。絶対に使用して欲しくない表現である。「(笑)」でさえも際どいところである。また実際のゲームでもたまに見かけるのだが関西弁を喋るキャラクターは一体何をしたいのかが個人的に理解できない。基本的な考えとしては標準語ではない、地方の人間(=方現)が喋るキャラクターとして登場させたいときに、このような口調を設定するのだろうが、正直作り下手としか言わざるを得ない。安易に手を出さない方が無難であろう。ブレスオブファイア3という作品に「かんさいイルカ」という敵キャラが出てくるが、このキャラクターはガチガチの関西弁であった。しかしこの例は非常によくで出来ており、コミカルなシーンに強烈な敵キャラをプレイヤーに植え付けるという手法が見事であった。テキスト的にもクスッとくるものがある。こういった巧みな使い方が出来るのであれば是非ともチャレンジしてみても良いだろう。特にこのブレスオブファイアという作品の3と4はシリアスなシーンとコミカルなシーンのグラデーションがかなり絶妙であり、会話文の勉強になる。興味があればプレイしみて欲しい。

このように会話文というのはシナリオをや世界観、登場キャラクターの特徴などをプレイヤーに訴える非常に大切な作業なのだ。また同時にゲーム制作としても否が応でも時間をかけなければならない作業でもある。事実、自分が作ったゲームでも会話文に半分以上の時間を費やしたのではないかと思う程である。それ故に手抜きせずしっかりと作りこんで欲しい。補足として何か思い出したら改めて投稿したいと思う。
今日はここまで。




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