最弱無敗の神装機竜 1~3巻読了
アニメ化もされていたし、ちょっと気になったので読んでみた
しかしこういったファンタジー学園モノは今はもう1巻中盤までは展開のフォーマットが確立されているんだろうねぇ
ヒロインのお色気シーン・世界観の説明・主人公のデフォルト実力とかをスムーズに描写する流れが画一化されてる感じ
悪くいえばワンパターンと思われるかもしれないけど、崩すのが冒険になるのか編集側としても安定を求めてる感じなのかな
そのせいか最近は興味があって買った1巻がよほどひどい展開じゃなければ3巻まで読む、という流れが成立している自分。それで気に入れば継続購入。じゃないと正直ヒロインどころか主人公のキャラクターも見えてこない
落第騎士も正直1巻は良くいえば王道、悪くいえば十把一絡げな展開だったしね
ラストにヒロインとの交際を決めたあたりは斬新だったけど
主人公ルクスの「最弱」は【非攻撃】と【政治的資質がない(清濁を呑み込めない)】なところからつけられている感じやね。先天的素質はあるけど、社会的立場と自分の目的のために枷を付けられている
ただ個人的に技能的な面で「雑用王子」時代のアレコレが全く描写に出てこないのが残念だったり。煙突掃除の経験からそれなりに軽業ができるとか、演劇の欠員補充をしたことあるからそれなりに女装演技ができるとかだったらもっと良かったのになぁ……
まぁあと、やっぱどっかルクスのキャラに厚みを感じないんだよなぁ
「善良で良心的である」がそれ以上でも以下でもない感じ
こういうハーレム系の主人公で凡そ必要とされる条件要素の一つに“善性で道徳的である”というのがあると思う(じゃなきゃヒロインのピンチを助けるシチュが難しい)けど、正直そこにキャラの個人的エゴが伴ってないとイマイチ印象に残らないんだよなぁ。常識や道徳とはまた別軸の個人的価値観
ジャンプのラブコメ主人公とかが一番わかりやすい例だけど、とにかくヒロインがトラブルに陥ったときに助ける! じゃあ「何で助けるの?」の疑問に対するアンサーが「ヒロインの為!」だったり「対立者が道徳的にいけないことをしている!」とか一辺倒だと、どうにも白んでしまう
正道を行い、自分を救ってくれたからヒロインが惚れる理由としては十分。けど読み手としては主人公の行動に理解しても、主人公自身への共感が薄い。乱暴な言い方をすれば中身が感じられない気がする
主人公の判断に主体が感じられないないから、そんな風になるのだろうか。適当に「個人的にお前が気に入らないからお前の邪魔をした! 彼女を助けるのはついでだ」とかの方がしっくりくる。そういった価値観をもつキャラへの好悪はまた別としてね
まぁ例に出したジャンプのラブコメ主人公とかは意図的にそういうキャラクターにしてるところもあるだろうけど。ジャンルとして「萌え」や「エロス」を売りにしてる分、主人公は巻き込まれる舞台装置の方が勝手が良いし
To LOVEるリトさんがバスタードのダーシェみたいなことやり始めても、それはそれで困るだろうし
ルクスなら自己犠牲精神の根幹に2巻で言った「過去に母を見殺しにしたこの国の全てを憎んだ。でも本当は嫌いになんてなりたくなかった。だからこの国を変えたい、守りたい」という部分を濃く描写すればまた深みが出るんだろうなぁとか考える
結局のところ、キャラの過去・背景設定はそこに起因する根源的価値観や行動原理の理屈付けであって、そこに伴った言動がないといくら斬新な過去設定があってもキャラに反映されにくいんだなぁと思う
ニセコイは、病弱の子の母上様が何か頭のネジがダース単位で飛んでいたってぐらいしか流し見での印象に残ってない(ガバ記憶)
まぁ個人的な好みに基づく理屈に過ぎないけどね。「ヒロインが可愛いならそれでいいだろ!」と言われれば「ええんやで」と言うしかない。そこについて否定はしない
マーケティング的に正解だから、世の中漫画でもラノベでも続いているものは続いているのです
けどそう考えると最近のお気に入り作品の主人公だと
・落第騎士:剣キチ。「恩に着てくれるなら、次の僕との試合、全力で闘って下さい」とか宣うバトルモンガー
・武リズム:自由と平穏を望み、いい加減に見えて関わった人間のアレコレを軽やかに抱え込む
・ストブラ:基本保守的で島と身内を害する相手に抗する。ただそれとは別に「人を消耗品扱いする人間」に対して強い嫌悪を抱く
古城は自分の価値観と相容れない相手との衝突前に決め台詞があるから、非常にキャラクターとしての軸がわかりやすい
@Calpisjunky DAL……(検索)
デート・アライブか! 昔導入部分を読んで買いを見送ったけど、士道くんもなかなか人気がありますね