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本と音楽とねこと

心を病んだらいけないの?

斎藤環・與那覇潤,2020,心を病んだらいけないの?──うつ病社会の処方箋,新潮社.(7.22.2022)

 論点が多岐にわたって、というのは両対談者に好意的な言い方であって、支離滅裂とまでは言わないが、まとまりのない話が延々と続く。
 部分的には共感できるところが多々あったが、もう少しテーマを絞って対談してもらいたかった。
 「同意なき共感」によって紡がれる「対話」が、妄想・幻覚、解離等の症状を和らげるだけでなく、人間どうしが異質な存在のままで共存できる可能性を開くものであるという点には、全面的に賛同する。

「生きづらさ」を解きほぐす9つのヒント!「友達」はいないといけないのか。「家族」はそんなに大事なのか。「お金」で買えないものはあるのか。「夢」をあきらめたら負け組なのか。「話し上手」でないとダメなのか。「仕事」を辞めたら人生終わりなのか。「ひきこもり」を専門とする精神科医と、重度の「うつ」をくぐり抜けた歴史学者が、心が楽になる人間関係とコミュニケーションのあり方を考える。

目次
第1章 友達っていないといけないの?―ヤンキー論争その後
第2章 家族ってそんなに大事なの?―毒親ブームの副作用
第3章 お金で買えないものってあるの?―SNSと承認ビジネス
第4章 夢をあきらめたら負け組なの?―自己啓発本にだまされない
第5章 話でスベるのはイタいことなの?―発達障害バブルの功罪
第6章 人間はAIに追い抜かれるの?―ダメな未来像と教育の失敗
第7章 不快にさせたらセクハラなの?―息苦しくない公正さを
第8章 辞めたら人生終わりなの?―働きすぎの治し方
終章 結局、他人は他人なの?―オープンダイアローグとコミュニズム

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