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本と音楽とねこと

さようならCP

 健常者のみで成立する(と思われている)日常世界に、原一男は、脳性麻痺者という身体を放り込む。たちまち、ざわざわと自明視されてきた日常性の感覚が崩壊してくさまがわかる。
 障がい者をカメラで撮る暴力性を原監督はじゅうぶんに意識している。だからこそ、世界は健常者のみで成立している(障がい者は施設に隔離されていて日常世界にはいないはず)と勝手に思い込んでいる人々のグロテスクな差別意識を見事に露呈させることに成功している。
 字幕ありで見ることをおすすめする。

 『ゆきゆきて神軍』『全身小説家』などで知られる原一男監督が手掛けた第1作となる傑作ドキュメンタリー。CP(脳性麻痺)者による急進的な団体「全国青い芝の会」の人々の生活と思想、肉体の格闘を捉える。

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