見出し画像

本と音楽とねこと

ジロジロ見ないで

高橋聖人・茅島奈緒深,2003,ジロジロ見ないで──“普通の顔”を喪った9人の物語,扶桑社.(5.29.2021)

 顔に負った腫瘍、アザ、火傷、あるいは「無毛」は、究極のスティグマと言えるだろうが、当事者たちがそれとどう立ち向かっていったのか、たいへん興味深かった。
 本書の出版前に自殺した、「脱毛症」当事者の阿部更織さんの話は、けっこう胸に刺さった。

この本に登場する9人は、顔に手術や治療で治すことのできない、アザや病気、ヤケドを負っている。彼らは、ただ見た目が“普通と違う”というだけで、人から好奇な視線を向けられてしまう。彼らを取りまく環境は、とても厳しいものだ。学校での生活、就職、恋愛など。私たちが、当たり前のように経験するさまざまな出来事でも、彼らはイジメに遭ったり差別を受けている。そんな辛い現実に苦しみ、考えながら、必死に向き合ってきた彼ら。彼らが進んできた道には、力強く前を向かせてくれた、光のような存在があった。

ランキングに参加中。クリックして応援お願いします!

名前:
コメント:

※文字化け等の原因になりますので顔文字の投稿はお控えください。

コメント利用規約に同意の上コメント投稿を行ってください。

 

※ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

  • Xでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

最新の画像もっと見る

最近の「本」カテゴリーもっと見る

最近の記事
バックナンバー
人気記事