漢方クリームにステロイド剤・・美容クリームは？

お医者さんが患者さんに処方していた漢方クリームに、

ステロイドが入っていたというニュース。

皮膚の症状が悪化したり変色したりという問題が発生しているようです。

・・口コミで、多くの女性がこのクリームを求め、使用していたとか・・。

 

このニュースで、Miz は思い出したことがあります。

もう十年ほど前の、美容クリームの話です。

親戚の女性、Sさんが、

「私、すごくいいクリームを使っているの。

　顔に湿疹が出来た時に見つけたクリームなんだけど、

　湿疹も消えたし、

　シミも薄くなったし、シワも伸びたのよ」

～～オオッh、そんな夢のような美容クリームがあるんだ！！

 

でも、ちょっと待って・・。

よくよくSさんの顔を見ると、

顔の皮膚が、ややテカっているように見える。・・赤茶っぽく。

顔の皮膚が薄くて浮いている感じがする。・・

・・ラップのような、ペラペラ感がある皮膚、って言うのかな・

 

Sさんのうれしい表情に、水を差したくはなかったけれど、

「そのクリーム、ちょっと心配な気がする」と言いました。

「何が・・？」

「もしかしてそのクリームに、ステロイド剤が入っているんじゃないかって・・」

「ええっ、、、そんな！、、、

　天然素材で作られたクリームだから安心だって書かれていたわよ」

「あなたの肌がね、ちょっと赤っぽく光って、皮膚が薄いように見えるの。

　ステロイド剤の入った軟膏をつけている皮膚に、似ている気がして・・」

「そう～～っ。・・でも、湿疹が治ったし・・」

「皮膚が薄くなると、その後、ちょっとした刺激にも敏感になって、肌にトラブルが起きやすくなることもあるから・・」

「じやぁ、使わないほうがいい？」

「止めたほうが無難だと思う」

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その翌年に、Sさんにお会いしましたが、その時は、

Sさんの顔は、ふつうの肌に戻っていました。

～～その美容クリームは、使用を止めたそうです。

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皮膚は三層構造をしています。-----表皮、真皮、皮下組織-の三層で出来ています。

赤ちゃんや子どもの皮膚は、ふっくらしていますよね。

・・表皮も真皮も皮下組織も、しっとりとして厚みがあるように見えます。

しかし年を経るに従い、皮膚は萎んで薄くなっていきます。～～淋しいな。

そして、ステロイド剤の軟膏を塗っている皮膚を見ると、なぜか、弾力性やふっくら感が失われて、三層構造が薄くなっている感じを受けます。

・・皮膚に厚みがなく、テラテラした感じになっているような・・・。

肌のトラブルによく効くステロイド剤の長期使用は、注意深く行ってほしいものです。

 

ステロイド剤の使用に懐疑的な人でも、

美容クリームや他の製品のキャッチフレーズに、

「漢方製剤・自然成分、天然素材から作られた」という言葉があると、安心して飛びついてしまう消費者心理があって、、、。

テレビや雑誌のコマーシャルには、

「自然食品だから、安心して飲めます。食べられます」

「天然素材で作られているから、安心して使えます」

「漢方成分だから、体にやさしい」

などの文言が氾濫していますが、これは、私たちの「天然ものはいい、合成品は悪い」という偏った思い込みをうまく利用した文言ではないでしょうか。

・・猛毒のトリカブトだって、天然ものだし、ね。

・・漢方は体質体調によって処方が異なり、万人向けではないのに、ね。

漢方クリームも、効きが良すぎれば要注意だし、

効果がありすぎる美容クリームも要注意だとすると、

いったい、何を信用したらいいか、困っちゃいますねえ。。。。。

少なくとも、キャッチフレーズに操られないようにしたいものです。