
私立大学を経営する学校法人の業績に関し、東京商工リサーチの最新の調査で順天堂大学などを運営する学校法人順天堂が売上高2,114億8,300万円で全国トップとなったことが明らかになった。順天堂は江戸時代末期の蘭方医学塾に起源を持ち、現在は医療系を中心に八つの学部を擁し、附属病院の医療収入が売上の大半を占めている。2023年度(2024年3月期)には医療収入が全体の約八割に上り、医療機関としての役割も大きい。
しかし、私立大学を経営する543法人のうち、2024年決算で約半数にあたる253法人が赤字となった。前年の40.8%から5.7ポイント増加しており、赤字法人の割合は年々上昇傾向にある。特に小規模法人や定員割れが続く法人では赤字が深刻化し、赤字が三期以上続く法人が半数を超えている。この要因として、少子化に伴う18歳人口の減少や都市部と地方の人口格差、大学数の増加が指摘されている。
地域別で見ると、赤字法人率が最も高いのは四国の77.8%であり、次いで北陸が66.7%、東北が60.0%と、地方で高くなっている。関東は40.6%と最も低く、大都市圏の大学は比較的経営が安定しやすいが、地方の大学は学生数が伸び悩む傾向が顕著となっている。この地域格差が損益に大きく反映されている。
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