退院から2週間。今だから言えるのかもしれませんが、なかなかの体験をしたものです。
命に関わる病気ではないと思っていたので、そちらの恐怖だったりプレッシャーだったりはありませんでした。
一番重かったのは、ベッドに縛り付けられて身動きできない苦痛でした。
手術が終わった日は、そのままナースステーションの隣の観察室で泊まることは聞きていました。
手術の当日は麻酔も残っていてほとんど何もわからないのですが、翌日の朝。
ベッドで寝ていることが苦痛で、とにかく早く先生がきてくれて、この部屋から解放して元の病室に戻してくれないだろうかと、そのことばかりを苛立つような気持ちで思っていました。
同じく手術をして隣のベッドにいるおじさんが、何度もナースに時間を聞きます。無理にでも眠って時間が過ぎるのを待とうとしているのに、聞こえてきた時間はまだ午前10時。
昼になってようやく顔を見せた先生、今日は忙しいので夕方状態を見て判断すると言ってそのままいってしまうし。
こんなに身体は元気で意識もしっかりしたいるのになんでいつまでも縛り付けられているのだろうと、2日目にはそんな思いでいらだっていたのでした。
あとで冷静に考えたり聞いたりすれば、その時の状態といえば尿道に管が入っているのは当然として、酸素マスクはつけられて外すと直ぐモニターが警報鳴らしてバレるし、胸には心電図、背中にはまだ全身麻酔のための針が残っていたみたいだし、手術で結局石を取り出すために結構切ったみたいでその痛みもあるしという状況。
今冷静になってみると、あれこそがせん妄状態というやつかなと思います。
結局その夜も念の為と言われそとまま観察室。嫌で仕方なかったのですが、実はベッドで上体を起こすこともできない状態。
さらには事前にその可能性は言われていたのですが、取り出した膀胱の石が大きく、膀胱が傷ついているので瘡蓋で尿道が詰まるという話。
なにしろ点滴で常に水分が補給されているのに、そこで出る方が詰まれば、まあなんとも言えない苦痛に油汗を流してのナースコールが、30分に一度。
早朝には先生も来てくれて、土曜日というのに直ぐに手術のメンバーを集めてくれての二回目の手術というながれで、この日もナースステーションの隣の観察室でホントに良かったという結末になった次第でした。