もう先週の話になってしまいますが,父の7回忌で4年ぶりくらいで実家に帰りました。
3回忌で帰ったあと,盛岡だったり人吉だったりで,わざわざ帰る気にもならずでの4年ぶり。
奥さんは1日早く出て家の方に泊まり,私は法事の前日に家には帰らず一人で実家に宿泊でした。
久しぶりに母親と二人の夕食。その時の話の中で,「おまえの通っていた小学校,建て替わってきれいになってるよ。」というのがあり,
そういえば出張などでもそうですが,朝は5時前には起きてしまうので自分の家でない限り,時間を持て余してどうしようかというところ,
では明日の朝散歩に行ってくる,ということになったのでした。
私の家からは,もう少し近い小学校があって,どんな理由だったのか「越境入学」なんて言葉をふと思い出しましたが,確かそんな感じ。
小学校は集団登校でしたが,その集合場所まで2ブロックほどは一人で歩いていきました。
一本の路地が丸々みんなおんなじ形の建売住宅になっていてまったく違っているかと思えば,このソース工場のあったところ,建物は違っているけど,名前は同じだったり,
この鉄工所も名前は同じ。ああ,でも今はせがれが継いでやっているんだろうなあ。
さんざん遊んだ公園。あれ,こんなに小さかったっけ。盆踊りでは櫓が組まれて,露店だってたくさん出ていたのに,それにしては小さい。
この,頭の上を走る高速だって,そういえば完成したのは中学校の頃で,小学校に通っていたころはなかったんだ。
そうやって歩きながら,小学校に通っていたのっていつよ?と考えてみると50年前はまだ2年生か3年生。
さすがにここにあった銭湯も,大阪弁のおばあちゃんがやっていたたこ焼き屋も,そりゃあなくなっているよなあ,と思いつつ考えはその頃の思い出をたどるのではなく,
ということは,今俺は50年後の世界を歩いているんだ。という不思議な感覚に包まれて,持っていたアイフォンでポケモンを探すどころか写真を撮ることさえも忘れての散歩でした。
たどり着いた小学校はピカピカの新築で,屋上にはでかでかと「創立140年記念」。創立90年の世界からここに来たわけだと,へんに納得してその後さらに町内をぐるりと回って帰ってきました。