EQペディア/エラリイ・クイーン事典

エラリイ・クイーンの作品(長編・短編)に登場する人物その他の項目を検索する目的で作られたブログです。

リース,カレン

2007年10月18日 | 人物事典(ラ行)
*リース

カレン・リース(カーレン・リース)

“The Door Between”(『ニッポン樫鳥の謎』『日本庭園の秘密』)に登場する女流作家。

『八雲立つ』の作者として知られるカレン・リースは、ワシントン・スクエアにある、日本風の庭園を持つ瀟洒な邸宅に住んでいた。シャイな彼女は長い間けっして外出せず、自分の家と庭園に閉じこもっていたが、ある文学賞を受賞したことをきっかけに、自宅の庭園でパーティーを催し、大勢の人びとの前にその姿を現した。

日本のキモノに華奢な躰をつつみ、黒髪をあでやかに日本風に結い上げたカレンは、齢四十歳。美しく優雅で、王族のような威厳をそなえていた。少し精神的に疲れたような頼りなさを感じさせながらも、そのいきいきとした灰色の目はキラキラと光っていた。

カレンの父は故国を捨て、死ぬまで東京帝国大学で比較文学を教えていた。カレンは、これまでの生涯のほとんどを日本で過ごし、一九二七年になって渡米し、こっそりとワシントン・スクエアの家に閉じこもり、そこからきらびやかな小説を発表をし続けたのだ。

(Eirakuin_Rika)
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ジョーキング,ジープ

2007年10月18日 | 人物事典(サ行、他)
*ジョーキング

ジープ・ジョーキング(Jeep Jorking)

ライツヴィルシリーズのいくつかの作品に登場する青年巡査。デイキン署長の部下。
実家は478号道路付近で養豚場経営。
『ダブル・ダブル』では重要証人の護衛を任されたり、エラリイと一緒に活動するなど、それなりの信頼は得ているがあまり有能ではないらしく、『十日間の不思議』では被疑者の身柄を確保しようとして反対にノックアウトをくらっている。短編「ライツヴィルの盗賊」では、被疑者の身柄を確保しようとして、おのれで勝手にコケている。

(Matorjiska)
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

クェイシー

2007年10月18日 | 人物事典(カ行、他)
*クェイシー

ドルリイ・レーン四部作(『Xの悲劇』~『ドルリイ・レーン最後の事件』)に登場する、せむしの小柄な老人。頭は禿げあがっていて、古革のような褐色の顔に頬髯を生やしている。

四十年ものあいだドルリイ・レーンに仕えた忠実な従僕。気まぐれな主人の心の動きに、忠実な老犬のように従うことに喜びを感じている。専門の分野である扮装係の仕事では天才的な腕の持ち主である。レーンの探偵活動のための変装にも協力する。扮装係の仕事の出来ばえが良いときには、レーンは満足げにクェイシーを「キャリバン」と呼ぶ。

(Eirakuin_Rika)
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ヨーク,ロバート

2007年10月04日 | 人物事典(ヤ行)
*ヨーク

ロバート・ヨーク

『盤面の敵』に登場。故ナサニエル・ヨーク一世の甥。

ナサニエル・ヨーク一世は、息子のナサニエル・ヨーク二世に莫大な財産を継がせたかったが、息子は家出をし、中南米のジャングルで惨殺された。
ナサニエル・ヨーク一世は、しかたなく、四人の甥と姪に遺産を平等に残すことにしたが、その条件として、彼らがヨーク・スクエアと呼ばれる四つの城と庭園からなる館に十年間居住することを義務づけた。また相続人のうちの誰かが遺産相続前に死亡した場合は、その相続分は生き残った相続人に分配されることになっていた。

ロバート・ヨークは従兄妹たちの最年長者で、ヨーク家を代表する立場だった。四人の親戚に共通する部分の財産管理と会計を受け持ち、細かい仕事にも目を配る几帳面な人柄だった。その性格は尊大で頑固で、一族の名誉にこだわるなど、プチ権力者の特徴を備えていた。また、彼は切手の蒐集に熱をあげるオタク的な面も持っていた。


(Eirakuin_Rika)

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする