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English House

英語コラム。翻訳、通訳のこぼれ話。学習や受験、TOEFL, TOEIC, SAT, GRE, GMATの準備。

英語上達の秘訣

2007-10-03 12:27:34 | TOEFL, TOEIC, GRE
「どうしたら英語がうまくなるの?」と聞かれたことがあります。

それに対して「英語に王道なし。努力あるのみ」と言うと、その人はムッとして、「以前、塾の先生から学習法を教えてもらったんですが、飛躍的に成績があがりました」と反論して立ち去りました。

英語はテニスや水泳と同じような習い事です。習い事である以上、コツというのはあります。しかし万人に通じるコツと言うものはありませんし、コツがコツとして通用するには、やはり血のにじむような努力が必要になります。

塾のいい所は手っ取り早くコツや解法を教えてくれる点にありますが、それに頼っていると本当の英語力というものは付きません。実際、後年その質問者の噂を耳にしましたが、大学には入ったものの、授業についていけず、中退してしまったそうです。

言語というものは、論理、感情、文脈、知識など、様々な知能が渾然一体となって始めて機能するものです。語学を習熟したいというのなら、様々な分野の経験を積み、考えを深めることが結局は最大のコツなのです。

また努力だけでなく、天性というものも必要です。数学の才能、ピアノの才能というものがあるように、語学にも才能があります。才能といって聞こえが悪ければ、好き嫌いがあります。英語が嫌いな人は、どれほど頑張ってもやはり上達しづらい。イヤイヤしている頑張りは、身に付かないからです。



・・・とは言ってもこれでは哲学問答のようですからw、やはり「秘訣」というものを書いておきましょう。英語の秘訣は「実体験」です。英語のロジックや文章展開は練習すればそれなりに身に付きますが、hotやcoldが持つ言葉のニュアンスというものは日本に居てはなかなか身に付きません。

言葉のニュアンスが分からないと、会話だけでなく、作文や読解でもつまづきます。畢竟英語は単語の組み合わせからなる「芸術」で、その芸術を理解するには基本的な感情や体感が必要になってくるからです。英語がかなりうまい人でも、その文章の真意を読解したり、相手に感銘を与える文章をものすることはできないのは、この体感が欠けているからです。

Nativeと非Nativeの差は、実はこの体感があるかないかに関わっています。

では非Nativeである日本人には、英語を習得することは不可能ではないか、と言われるかもしれません。結論から言えば、Nativeレベルでの習得はほぼ不可能だと思います。しかしそれに近づくだけなら方法はありますし、ほとんどの場合、近づくだけで目的は達成されるものなのです。(商売、留学、通訳など)

その方法とは、既に述べたように「体験すること」です。一番いいのは英語圏で何年か暮らして見ることです。その過程で英語を感覚を通して理解することが、できるようになります。(熱いという感覚)→熱い→hotと日本語を通して理解するのでなく、(熱いという感覚)→hotと直接理解するよう、心がけるのですね。

基礎的な単語のニュアンスが理解できるようになると、それが作り出す文章のニュアンスも分かるようになります。たとえばabhorとdetestの違いが体感的に分かっていれば、He abhors dogs. とHe detests dogs.の違いが分かってきます。その積み重ねを通して、Nativeに通用し、時には凌駕する英語力を身に付けることができるのです。

TOEFLについて

2007-09-22 23:53:09 | TOEFL, TOEIC, GRE
TOEFL (Test of English as a Foreign Language) はアメリカやカナダの大学・大学院留学用のテストです。留学を希望する人は、日本で予め受験し、スコアを学校に提出する必要があります。(アメリカでも受けられます)

試験形式は06年から大きく変わり、それまでの文法セクションがなくなった代わりに、Speakingのセクションが加わりました。そのため古い参考書・問題集は使用しない方が無難です。

新しい試験はiBT(internet Based Testing)と言われ、その名の通りインターネットを通して試験が受けられるというものです。もっとも不正防止のため、家庭で受けるわけでなく、試験場で受けることになります。

試験場ではコンピュータの前に座って、画面に出てくる問題を解くことになるので、コンピュータ操作に慣れることが必要です。特にペーパーでないと集中できない、という人は十分に訓練を積んでおきましょう。

解答はキーボードに打ち込みます。以前は筆記も許されましたが、iBTでは全てキーボードとなったので、これもやはり訓練が必要です。Writingもキーボードを使わなくてはならないので、できればブラインドタッチはマスターしておきたい所です。

Speakingはコンピュータに接続されたマイクに向かって吹き込む形になります。課題文の読み上げ、耳から聞いた質問に対して英語で答えるなど、日常的でなりながら、日本人にとっては難しい問題が続くので、やはり十分な練習が必要となります。

試験はReading, Listening, Writing, Speakingの4セクションに分かれ、それぞれ30点ずつ、合計120点です。大学では80点以上、大学院では100点以上が要求されることが多いのですが、多少低くても、入学後に英語の補習を受けることを理由に入学が許可されることもあります。

出題傾向はTOEFLの目的から、大学生活に関するものがほとんどです。たとえばReadingでは教科書からの抜粋、Listeningでは講義に関する会話、Writingではレポートなどが主な出題内容となります。従って予め一般教養や、アメリカの大学生活についての知識を得ておくと、やりやすくなるでしょう。

SAT

2007-09-21 14:43:20 | TOEFL, TOEIC, GRE
早速、留学希望者さんから、SAT関連の質問がありました。

「SATとは何ですか」
SAT(Scholartic Assesment Test)とはアメリカの大学生資格審査テストのことで、早く言えば日本のセンター試験と同じような位置付けのテストです。多くの4年生大学は、入学時にこのテストを要求し、合否判定に使われます。

内容的には一般科目(読解、作文、数学)、選択科目(歴史、英語など)に分かれ、それぞれ800点満点です。


「難しいですか」
数学は兎も角、読解はかなり難しいです。

大体TOEICの8割増し、TOEFLの5割増しの難易度、という感じでしょうか。難しいのは単に読解するだけでなく、文章の論理的構造を把握し、意味不明瞭な所は想像で補って考える必要があるからです。まあ、日本語でもこの種の読解は難しいのだから、ましてや英語で、となるとさらに難しくなるのは当然といえば当然なんですが。


「留学生でも受ける必要はありますか」
幸運なことに、海外からの留学生はSATを受ける必要はなく、TOEFLでよいと言うのが通例となってます。


「では日本人にとっては必要ないのですね」
いえ、難関校などになるとSATを要求する場合もあるので、注意は必要です。詳細は学校に問い合わせて見てください。

また日本人でもアメリカ在住の方、アメリカの高校を卒業した方は、受験の必要があると判断されることがあります。

さらにGREやGMATの練習として、SATの問題を使うこともあります。GRE、GMATは大学院用のテストで、留学生でも必須ですが、生憎かなり英語力のある人でも歯が立たないほど難しい。そのため、GREよりは簡単なSATから勉強を始めることは、結構良くあります。