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『超時空要塞マクロス』(初代)輝×未沙中心だが
美味しい所はミンメイが持って行く二次創作(SS)ブログ。

エレメイ・レオノフの…

2016-07-31 | ウムイ星編
私、一条未来6歳。
唐突ですが、航空際です。
本物の大空の中、パパやイワンおじちゃん達がアクロバット飛行をしています。
そしてひときわ歓声を放つ大技。
必殺!(?)ダブルハート!
ミンメイお姉ちゃんのデビュー曲が掛かっている。
こうして見ると、パパってカッコイイ!
「こんにちは」
見とれている時に話しかけられた。
「あら、やっぱり来てらしたのね、こんにちは」
雅持お姉ちゃんとエレメイくんだ。
「大きくなったわね、エレメイくん。いくつ?」
「3才!」
「まあ、元気でなによりですね」
「元気すぎて困ってるんですよ。男の子はどうしてもねぇ、父親がああですし。あ、ベビーカーに眠っているのが美輝ちゃんですね」
「未来、ご挨拶なさい」
「こんにちは雅持お姉ちゃん!はじめまして、エレメイくん!」
そこで初めてエレメイと眼が合った。
その瞬間、エレメイが何故か顔を真っ赤にして「は、はじめまして…」と小さな声で返してくれた。
『次はルージュ小隊によるアクロバット飛行です』
雅持お姉ちゃんが空を見上げる。
「…懐かしいなぁ。ルーシー、ちゃんとやっているかしら?」
雅持お姉ちゃんもバルキリー小隊隊長をやっていたくらいだから、操縦も上手だったんだろうなぁ。
「もう一度、復帰するって事は考えられませんか?」
「いえ、残念ですけどもう無理ですねえ。操縦桿を握る力加減も感が鈍ってしまいましたし、それに…」
「それに?」
「もうひとり、お腹の中にいますので」
真っ赤になって雅持お姉ちゃんが言った。
「まあ、まあ!こんな人ごみの中にいたら大変でしょうに!」
「ええ、でもエレメイが来たがっていたし、もう4ヶ月に入って悪阻もなく安定しているから大丈夫なんですよ」
「それでも何かあったら大変だわ。今日は一緒に見てまわりましょう」
「そんな…艦長と一緒だなんて…」
「今は艦長ではなくてよ、雅持さん」
ママはウインクしてみせた。
「あ、ありがとうございます」
雅持お姉ちゃんははにかんだ笑顔が可愛いと思う。
イワンおじちゃんもそこを好きになったんだろうなあ。
「じゃあエレメイくん、迷子にならないように手を繋いで歩こうか」
私はエレメイに手を差し出した。
「おっ…おんなのてだすけはいらないやい!」
と手を払いのけられてしまった。
「エレメイッ!」
パシッ、と軽く雅持お姉ちゃんの平手打ちがエレメイの頭に入った。
「ごめんなさいね、未来ちゃん。こんな感じで男気取りしているんですよ」
アクロバット飛行の部が終わり、パイロット達とバルキリーの前で撮影大会をしている時だった。
「パパー!イワンおじちゃーん!」
私は二人の元に駆け寄った。
「あのね、未来ちゃん、俺はおじちゃんじゃなくてお兄さん。わかった?」
「うん、かっこよかったよ!イワンおじちゃん!」
さすがのイワンも未来には勝てなかった。
「お疲れ様、二人とも」
ママが声をかける。
「ありがとうございます!あ!雅持!危ないから来るなって言っただろ!」
「大丈夫だって言ってるのに。それにエレメイが見たがってたから来ただけよ」
「お。エレメイ来たのか!どうだった?父ちゃんの操縦はっ」
「かっこよかった!父ちゃんすげー!」
そこにルーシー達、ルージュ小隊が雅持の姿を見つけて駆け寄ってきた。
「雅持隊長~~~っ!」
ルーシーがタックルしそうになったのでイワンが寸での所で止めた。
「ルーシー待ったあああ!」
片腕でルーシーの両脇を固める。
「なんで止めるんですかイワン隊長~~~!」
「お前今、飛びつこうとしただろう。雅持は今、大事な時なんだからお前のタックル受け止められねえんだよ!」
「大事な時?」
ルーシーは相変わらずだった。
「あのねルーシー、私はもう隊長じゃないし、それに今、お腹にまた赤ちゃんがいるのよ」
「ええええええええええええ?!」
このことをルーシーは知らされていなかったらしい。
「おめでとうございます!先輩!」
「アイリ、ありがとうね。ルーシーも元気そうでホッとしたわ。エルバはどうかしら?」
「エルバも相変わらずですよ。しかし、バルキリーの操縦はゼントラ人の中ではピカいちですね」
「ありがとう、そう言ってくれると安心するわ」
「え、と。せ、先輩?」
しどろもどろにルーシーが雅持を呼んだ。
「なんですか?ルーシー中尉」
「赤ちゃんて、何人も産めるのですか?」
その場にいた全員の時が一瞬止まった。
ルーシーは未だに男女関係のなんたるかを詳しくは知らない。
「あのな、ルーシー。こればかりは人それぞれだからなんとも言えん。だがあえて言おう。俺が頑張れば雅持はまだまだ産める」
「イワン!」
「レオノフ中佐!」
パパとママがあわてて呼び止めるが時すでに遅し。
そして雅持お姉ちゃんがイワンおじちゃんに拳骨をくらわせた。
「…ママ、怖いだろ」
エレメイが小声で言った。
「うん…でも、仕方がないと思うよ」
「なんで?」
「なんでって…おうちでパパとママに訊いてごらんなさい」
今度は私が赤面する事になった。

そんなこんなで航空際は終わりを告げ、それぞれの家に帰った。
「ママ、とうちゃん」
「なあに?エレメイ」
「なんだ?」
「赤ちゃんてどうしたら出来るの?」
雅持は顔から火が出そうなくらい真っ赤になった。
イワンは目が点になったが、とうとうこの時がきたか、とエレメイを呼び寄せる。
「エレメイ、良く訊いた。実はな、赤ん坊というのはだな…」
「イワン!」
「神様からの大切な贈り物だ」
しごく真剣な表情で言い切った。
「…ふ~ん。じゃ、おれも神様から貰ったの?」
「ああ、そうだ!だから胸張って生きろよ!エレメイ!」
安堵した雅持の腰が抜けた。
それにしても「神様からの贈り物」とは、普段のイワンからは聞けない台詞だ。
雅持はイワンを惚れ直した。
そして次にエレメイが質問したのは…。
「ねえ、未来ちゃんってさ、ボーイフレンドとか、もういるのかな?」
だった。






3 コメント

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拍手レス (かりな)
2016-08-01 05:07:34
>misarinさん
初めまして!読んでいただき光栄でございます。
初代ファンがいると思うと涙がでてしまいます。
え、と2007年からって、ほぼ始めからではないですかっ!
うわー、昔の文章読み返すと恥かしい所もございますが、ありがとうございます!(T▽T)
えっと、まあ再開というかちょびっとお休みしていたのですね。
更新はまだ妄想続く限りしますよ!
どうぞよろしくお願いします(^^)
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嗚呼、遺伝子がぁ? (初代どストライク世代)
2016-08-01 14:50:12
3歳児なのに、やるじゃないか(^-^)
て言うか、この話の出演男子衆!
皆、エロ度高めですね〜。
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Unknown (かりな)
2016-08-02 05:20:16
>初代どストライク世代さん
エロ度が高ければ高い程、私の妄想がかきたてられます。ぐふふ。
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