Σ(゜д゜;) Σ(゜д゜;)Σ(゜д゜;) . . . 本文を読む
戸惑いはあったものの、誘われるまま、彼の部屋についてきてしまった。
「今コーヒー淹れるから、座って待ってて」
座ると言っても、デスクチェアの他にはベッドしかない。
壁にはミンメイのポスター。
ミンメイへの罪悪感なのか嫉妬なのか、わからない暗い感情が彼女をデスクチェアへと向かわせた。
そしてミンメイに背を向ける形で座る。
それでも何だか、ミンメイに見られている様な気がして居た堪れない気持ちになる。
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翌日、『街に出てみませんか?』と誘われた。嬉しかった。
だけど、街に出て最初に眼にしたものは、ミンメイが歌う姿のアド・ボード。
「ミンメイ…」
思い出したように彼が彼女の名前をつぶやく。
再び不安に襲われる。
彼女の姿を見て、自分との事は気の迷いだったと言われるのではないか?と。
なんとなく沈黙が続く。
耐え切れなくて、自分から話を振った。
「不思議ね…。ミンメイさんはどこかに行ってしまった筈なの . . . 本文を読む
注:このSSは劇場版マクロス「愛・おぼえてますか?」の設定が元になっています。
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誰もいない、荒廃した地球からマクロスに戻り、艦長へ帰艦報告をした後、それぞれの部屋に戻った。
自分の部屋なのに、何か違う感じがする。
何も変わっちゃいないハズなのに。
いや、変わったのは部屋主である俺なのか . . . 本文を読む
息苦しさで眼が覚めた。
照明はついていないのに、部屋の中がほのかに明るい。
月明かりが窓から入ってきているせいだ。
---俺はまた、ひとりだ…。
諦めが再び孤独の海へ導こうとした瞬間、「輝」と呼び止められた。
「大丈夫?」
顔を横に向けると、そこには心配そうに覗き込む未沙がいた。
驚きのあまりに声も出せずにいる。
「嫌な夢でも見たの?」
まだ夢の中にいるんじゃないかと思い、未沙へと手を伸ばす。
し . . . 本文を読む
瞼は閉じているが完全に眠ってはいない。
輝は浅い眠りの中にいる。
現実と幻が入り混じっている。
『フォッカーさん!ボクに飛行機の操縦を教えて!ボク、父さんを喜ばせたいんだ!』
まだ十代だったが、輝の頭を撫でるロイ=フォッカーの手はたくましく、暖かかった。
『いいぞ!じゃあ、これからはオレの事「先輩」と呼べ!』
あの屈託の無い笑顔は、もう還らない。
『隊長!いい店が出来たんですよ!どうです?これから . . . 本文を読む
『相手が生きてるだけいいじゃない』
かつて親友が口にした言葉を思い出し、未沙は冷静さを取り戻しつつあった。
苦しむのは生きている証拠。
楽しい、嬉しいだけの人生は、無い。
---また、逃げるの?未沙。
ライバーを失った絶望から軍務遂行という形で逃げ、ミンメイから退役という形で逃げようとした。
そして今度は自分が傷つくのが怖くて輝から逃げようとしている。
---でも、輝を失う事の方が怖い…。
比べた . . . 本文を読む
夕方になり、薬も切れて眼が覚めた。
それでもまだ頭はぼうっとした状態である。
軽い睡眠導入剤とは言え、多少なりの筋肉弛緩剤も配合されているから、頭だけではなく体中がだるい。
「眼が覚めた?」
半開きの眼を声の聞こえた方向へ向けるとキャシーがデスクチェアに座っていた。
「アタシがわかる?」
「…キャシー」
キャシーはふう、とひとつ溜息をこぼす。しかしそれは安堵の溜息ではない。
「…お腹空いてない?何 . . . 本文を読む