仮タイトル

『超時空要塞マクロス』(初代)輝×未沙中心だが
美味しい所はミンメイが持って行く二次創作(SS)ブログ。

CORAZON~焼け野が原

2007-10-20 | マクロス劇場版SS
戸惑いはあったものの、誘われるまま、彼の部屋についてきてしまった。 「今コーヒー淹れるから、座って待ってて」 座ると言っても、デスクチェアの他にはベッドしかない。 壁にはミンメイのポスター。 ミンメイへの罪悪感なのか嫉妬なのか、わからない暗い感情が彼女をデスクチェアへと向かわせた。 そしてミンメイに背を向ける形で座る。 それでも何だか、ミンメイに見られている様な気がして居た堪れない気持ちになる。 . . . 本文を読む

CORAZON~Trust me

2007-10-19 | マクロス劇場版SS
翌日、『街に出てみませんか?』と誘われた。嬉しかった。 だけど、街に出て最初に眼にしたものは、ミンメイが歌う姿のアド・ボード。 「ミンメイ…」 思い出したように彼が彼女の名前をつぶやく。 再び不安に襲われる。 彼女の姿を見て、自分との事は気の迷いだったと言われるのではないか?と。 なんとなく沈黙が続く。 耐え切れなくて、自分から話を振った。 「不思議ね…。ミンメイさんはどこかに行ってしまった筈なの . . . 本文を読む

CORAZON

2007-10-18 | マクロス劇場版SS
注:このSSは劇場版マクロス「愛・おぼえてますか?」の設定が元になっています。 ---------------------------------------------------- 誰もいない、荒廃した地球からマクロスに戻り、艦長へ帰艦報告をした後、それぞれの部屋に戻った。 自分の部屋なのに、何か違う感じがする。 何も変わっちゃいないハズなのに。 いや、変わったのは部屋主である俺なのか . . . 本文を読む

Orgueil(23)

2007-10-17 | Orgueil
息苦しさで眼が覚めた。 照明はついていないのに、部屋の中がほのかに明るい。 月明かりが窓から入ってきているせいだ。 ---俺はまた、ひとりだ…。 諦めが再び孤独の海へ導こうとした瞬間、「輝」と呼び止められた。 「大丈夫?」 顔を横に向けると、そこには心配そうに覗き込む未沙がいた。 驚きのあまりに声も出せずにいる。 「嫌な夢でも見たの?」 まだ夢の中にいるんじゃないかと思い、未沙へと手を伸ばす。 し . . . 本文を読む

Orgueil(22)

2007-10-15 | Orgueil
瞼は閉じているが完全に眠ってはいない。 輝は浅い眠りの中にいる。 現実と幻が入り混じっている。 『フォッカーさん!ボクに飛行機の操縦を教えて!ボク、父さんを喜ばせたいんだ!』 まだ十代だったが、輝の頭を撫でるロイ=フォッカーの手はたくましく、暖かかった。 『いいぞ!じゃあ、これからはオレの事「先輩」と呼べ!』 あの屈託の無い笑顔は、もう還らない。 『隊長!いい店が出来たんですよ!どうです?これから . . . 本文を読む

Orgueil(21)

2007-10-14 | Orgueil
『相手が生きてるだけいいじゃない』 かつて親友が口にした言葉を思い出し、未沙は冷静さを取り戻しつつあった。 苦しむのは生きている証拠。 楽しい、嬉しいだけの人生は、無い。 ---また、逃げるの?未沙。 ライバーを失った絶望から軍務遂行という形で逃げ、ミンメイから退役という形で逃げようとした。 そして今度は自分が傷つくのが怖くて輝から逃げようとしている。 ---でも、輝を失う事の方が怖い…。 比べた . . . 本文を読む

Orgueil(20)

2007-10-13 | Orgueil
夕方になり、薬も切れて眼が覚めた。 それでもまだ頭はぼうっとした状態である。 軽い睡眠導入剤とは言え、多少なりの筋肉弛緩剤も配合されているから、頭だけではなく体中がだるい。 「眼が覚めた?」 半開きの眼を声の聞こえた方向へ向けるとキャシーがデスクチェアに座っていた。 「アタシがわかる?」 「…キャシー」 キャシーはふう、とひとつ溜息をこぼす。しかしそれは安堵の溜息ではない。 「…お腹空いてない?何 . . . 本文を読む

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