休日の終わり、海峡館から帰ってきて来ると、息子と娘は運動場へ遊びに行こうと言った。
娘はぞうりで行くと言って聞かない。
たぶん息子と一緒に遊ぶとついていけなくなるなーと思いつつ、
娘もがんとして聞かないのでそのまま行った。
しばらく遊んでいたが、ちょっと狭い所で遊んでいた娘が
バツが悪そうに私の所にやってきた。
チビッちゃった

あーあ、仕方がない。
息子には、先に家に帰るから、5時になったら戻っておいで
と言って、先に帰った。
所が、ふと後ろを振り返ると、やはり息子もついてきている。
やっぱり一人はさびしかったかな、と思っていたら、
どうも息子の様子が変だ。
かなり欲求不満。
頑張って作っていたツルツル泥団子を、途中で止めて帰るのが
イヤだったんだろう。
歩いて帰ってくる途中で、作っていた団子を
「こんなものいらん!」といって投げ捨ててしまった。
ごめんね、といろいろ訳を説明するが、どうしてもいい訳にしか
聞こえないのだろう。
家について、娘の着替えなどしている時、
玄関にいた息子はとうとう泣き始めた。
普段は怒られたときや、イヤなときでも、大きな声を出して
泣くことは滅多にないのに、この時ばかりは大泣き。
そばに行って「どうした?」と聞いても、
そりゃー場違いということ。さらに泣く。
しばらく隣にいて、黙って落ち着くのを待った。
その間、娘は部屋で一人で遊び、下の息子は隣のジジババのところで
遊んでいた。
10分ぐらい経って、息子に、「どうしたかったの?」と尋ねたら
「大きな団子を作りたかったのに、帰ってしまうからできなかった」と
無念な思いをうち明けてくれた。
それを聞いて、一緒に戻って作ろうと誘ったが、当然最初は乗ってこない。
ならば、私一人でも行ってくると用意を始めた。
所が、下の息子が眠たくなってぐずってきた。
かみさんは夕ご飯の支度で、精一杯で子供の面倒を見れない。
なんとかジジババに説明して、すぐ帰ってくるからと言って
行こうとすると、息子が言った。
「どこに土があるのかわかるの?」
「じゃー一緒に行って教えてよ」
と言うことで、5時を過ぎてから二人で歩いて出かけた。
団子用の土は、運動場のはじっこにある遊具の下の方にあった。
なるほど、これじゃー一人では分からなかっただろう。
「こんな所、どうやって見つけたん?」
「友だちに教えてもらったんだよ」
「誰が知ってるの?」
「友だちと、自分とで、3人かな」
秘密の土は、結構硬くて、大人の手でもなかなか掘り出せない。
まして、小さな石が混ざっていて結構痛い。
それでも、LL玉サイズの卵ぐらいの大きさの玉ができてきた。
「おおー、けっこうデカイじゃん」という息子
「これはデカイほう?」
「そんなデカイの誰もできんもん」
と言うことで、それをこねながら、丸めながら歩いて帰った。
息子は機嫌を取り直してくれたのか、団子作りの話をいろいろしてくれた。

前日にみた変わった雲