◆屠蘇 とそ
世界で初めて麻酔薬(麻沸散:まふつさん)を使ったと伝えられる3世紀、三国時代の医師華陀(かだ)が、十数種の薬草を調合したのが初めという。日本では、平安時代初期9世紀前半、嵯峨(さが)天皇の時代811年頃に唐の医師蘇明(すーみん)が、伝えた屠白散(とはくさん)がはじまりとされ以後、現在の形に変化している。
漢方薬ともなっている屠蘇散の由来は邪気を屠(ほふ)り、人魂を蘇(よみがえ)らせるといわれ当時恐れられていた疫病の予防をさしている。
大晦日の夜に一合のお酒、みりんに浸しておき、翌元旦に最初に雑煮の前に前に年少者より、順次、新年の縁起と長寿を祈念し飲まれる。
生薬として白朮(びゃくじゅつ:オケラ)、桂皮(けいひ:シナモン)、丁子(クローブ)、防風(ぼうふう)、桔梗(ききょう)、山椒、陳皮(ちんぴ:みかんの皮)が主に使われるが種類は配合する人によって多少の違いはある。
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