・バイWhelk/Ivory shell ばい
エゾバイ科の巻貝の総称として呼ばれる。本州から九州にかけて湾内、水深20m～200mまでの砂泥地に生息し地方によって「つぶ」ともいう。沿岸海域の有機スズ化合物からの環境汚染によって激減している。
海産、筍状の巻貝で殻高8cm、殻径3cm、殻が黒褐色より黄褐色で厚く象牙質をしてエッチュウバイ、オオエッチュウバイ、ツバイ、エゾボラ、ヒメエゾボラなどがある。
一部のバイガイの唾液腺にテトラミンTetramine といわれる毒素を含み頭痛、メマイ、しびれなど神経毒の食中毒の症状が出ることがある。死亡例はなく、2～3時間で回復するといわれている。加熱しても分解しないことから唾液腺を除去してから食用とする。
貝殻は、貝細工の原料にしたり、卵のう(卵の入っていた袋)は、海ほうずきとして、子供達の間で遊びに使われる。またこの貝の先を切って鉛を入れバイゴマ(貝独楽)となってベーゴマが生まれたという。
早春から夏(3～6月)にかけて採取し生食もするが多くは、身を茹でて和え物、酢のもの、串焼き、煮物、佃煮にしている。
カリウム(浸透圧の調節作用)320mg、亜鉛(タンパク質の合成に関与)1.3mg、ビタミンＥ(抗酸化作用)2.2mg、ビタミンＢ2(エネルギー代謝に関与) 0.14mg、 ビタミンＢ6(タンパク質の合成に関与) 0.11mg、 ビタミンＢ12(成長促進作用)4.3μg、パントテン酸(エネルギー代謝に関与)1.02mg、コレステロール(過剰傾向にある)110mg/100g中に含む。
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