gooブログはじめました!

健康的食生活のための情報を発信です。
1980年以前の中学に家庭科、未必修の男性諸氏に医療従事者を含め必要かも。

[アブシシン酸]食生活について語ろう

2024年04月14日 | 美容ダイエット

・アブシシン酸Abscisic acid  あぶししんさん
 植物は、移動が出来ません。種から根を張り、枯れるまで一箇所で成長します。生育している間にそれぞれに植物は身を守る手段を持っているのです。
 植物は、植物性ホルモン、抗酸化物質(ポリフェノール:苦味・色素)などの成分によって自(みずか)らを守ります。植物には、少しぐらいの悪い環境、ストレスから回避できるような仕組みを備え、今日まで子孫を残し生きながらえてきたのでした。
さらに厳しい環境によって遺伝子が突然変異して対応したりすることで、環境の変化、ストレスによる影響を最小限に押さえ生き延びています。
アブシシン酸Abscisic acidは植物のストレス応答ホルモンとして1961年に綿の葉柄から落葉促進物質として単離しています。特に2000年頃より注目されはじめ高等植物によくみられるセスキテルペンに属する植物ホルモンのひとつです。
 静岡大学や鳥取大学、東京農業大学および理化学研究所を中心とした国際共同研究グループによる研究成果で、2014年5月に米国科学雑誌「Nature Chemical Biology」に掲載しているようです。
 休眠や生長抑制、気孔の閉鎖などを誘導し葉や果実の老化・離脱に関与するとともに、種子や芽の休眠を誘導し気孔を閉じさせる働きをしています。
 特に乾燥などのストレスに対応し多く合成しています。
アブシシン酸(ABA)は植物に広く存在し種子形成や休眠・発芽さらにはストレス(乾燥、高塩濃度、低温)応答において重要な役割を担っていると考えられています。
 乾燥などのストレスに対応して合成されることからストレスホルモンとも呼ばれます。
 植物がストレスを受けていない状態では、非常に少ない量です。
 植物が乾燥に耐える為に産生するホルモンとして存在し発芽玄米製品では発芽処理後に乾燥させることにより、玄米の時以上の多量のアブシシン酸を作り出しています。ラットを用いた急性毒性試験でLD50は>5,000mg/kg体重であり症状及び死亡例の観察なしとしています。ぶどうを用いてのアブシシン酸15mg~0.04mg/kg程度を認めています。農産物中のアブシシン酸濃度として、米1.8mg/kg、小麦(玄麦)0.10~0.15mg/kg、ブロッコリー0.7~2.5mg/kg、アボガド<10mg/kg、マヌカハニー328mg/kgを示しています。
000909954.pdf (mhlw.go.jp)

 https://www.mhlw.go.jp/content/11120000/000909954.pdf より
 アブシジン酸の分泌により、 生体の末端から中心部へと水分が移動します。 つまり、末端からの水分の蒸発を防ぐのです。
 高等植物におけるアブシシン酸生合成は、ピルビン酸Pyruvic acidとグルタルアルデヒド3-リン酸Gutar aldehyde 3-phosphate (いわゆる非メバロン酸経路)からカロテノイド、キサントキシン、アブシシンアルデヒドAbscisicaldehydeを経由して合成の経路(間接経路)が主であると考えられています。
 合成経路のカロテノイドまでは色素体(葉緑体)内、キサントキシンXnthoxinから後は細胞質内での合成反応としています。
このなかで、カロテノイドからキサントキシンXnthoxinが生成される反応を触媒する、9-シス-エポキシカロテノイドジオキシゲナーゼ9-cis-epoxycarotenoid dioxygenase(NCED) がアブシシン酸生合成の主な酸化還元・律速酵素(一番遅くに反応をする酵素)であると考えられています。
 植物の環境ストレス回避という意味では、非常に重要なホルモンですが、過剰に生産では、花粉の形成を阻害し、イネやコムギなど穀物の収量低下をもたらすことも広く知られています。
さらに人体においては、過剰に摂取するとアブシジン酸はフィチンとともに細胞活性を抑制し、冷えや、血流障害の原因になるともいわれています。
 世界で初めて、アブシシン酸のストレス応答を制御する化合物の開発で今回の研究では、遺伝子組換え技術に頼らずに、生理活性によって乾燥などの環境ストレスによる作物の生産性低下を解決する技術です。
アブシシン酸の指令を受け止める植物の中のレセプターと呼ばれる受容体の立体構造を緻密(ちみつ)に解析することで、この受容体(レセプターReceptor)の機能を阻害する新しい化合物を創り出すことに成功しています。
アブシシン酸を鍵、その作用を表に出す扉の鍵穴をレセプターとして考え、アブシシン酸という鍵がたくさんありすぎることで、あまりその扉を開けてほしくない場合は、その鍵穴に鍵がささらないようにしてしまうことができる物質を創り出したというものです。
これらの問題を克服するため、植物ホルモンの中でも最もよく研究されているのがアブシシン酸で、農薬としての期待があります。
 乾燥が続くとアブシジン酸をたくさん合成し、そのアブシシン酸によって葉の気孔が閉鎖され、蒸散による葉からの水の損失が抑えられることで 乾燥から身を守るのです。
ホルモンは生物の体内で作られ、少しの量で特有の生理活性を示す物質を指します。
 植物ホルモンには、オーキシンAuxin(茎の伸長生長促進・根の生長阻害・頂芽・腋芽優先生長)、ジベレリンGibberellin(植物成長ホルモン)、エチレンEthylene(唯一のガス態で成熟・老化促進)、サリチル酸Salicylic acid(病原微生物に対する抵抗性のある物質)、 サイトカイニンCytokinin(細胞分裂の促進)などがありよく知られます。
アブシシン酸は、現状では農薬として想定しうる使用方法に基づき通常使用する限り、食品に残留することにより人の健康を損なうおそれのないことが明らかであると考えられています。

 今回新たに、アブシシン酸の存在が注目を受けているようです。 

 

🎇🎊🎉goo blog 20周年,おめでとうございます!

食生活について語ろうは、2001年にOCNで無料のHP開設以来、メールマガジン配信等をしながら一時公開の中断を経て2019年より無料のgoo blogがあることを知り現在に至っております。

goo blogと共に食生活について語ろうの応援よろしくお願いいたします。

 

 

ご愛読戴きましてありがとうございます。よりよい情報をお届けしてまいります。

 


この記事についてブログを書く
« [佃煮]食生活について語ろう | トップ | [丁字草]食生活について語ろう »

美容ダイエット」カテゴリの最新記事