・ながらみSea snail (ダンベイキサゴ団平喜佐古、団平細螺、団平扁螺)
ニシキウズガイ科、東北以南の砂浜、浅瀬の海岸に生息、千葉県房総半島でよく採取していたが以前よりだいぶ小ぶりで少なくなっている。高さ2.5cm、長さ4.5cmほどのカタツムリに似た巻貝で表面は滑らかで巻きにそって白と黒褐色の交互の縞模様、灰色などそれぞれにあって、内側は、白色で輝きがある。
正式にはダンベイキサゴ(團平喜佐古)というが一般に関東では、ながらみと呼ばれている。ながらみは、同じニシキウズガイ科のキサゴ(高さ2cm、直径3cmで色彩の変化が少ない、本州中部から九州にかけ生息)、イボキサゴ(殻の表面のバリエーションが多様にある)に比べ少し大型になる。海中のプランクトンを餌とし、舌を出し身体を回転させながら移動するという。貝殻が丸くてつるつるしてキレイで貝殻細工にも用いる。
初春から初夏の3~5月に採取し旬とする。よく砂を吐かせ殻のまま塩茹でしつまよう枝でつまみ出しふたを取り除きお茶受け、酢のもの、身を取りだし佃煮にしている。砂出しができていないときは、茹でたものを湯洗いしながら生姜、わさび醤油を付けながら食用とするとよい。身は、さざえのようにらせん状で先細りして先は濃緑色でほろりとした苦味がありここちよい。