オーストラリア永住権取得は難しくない!

5つの目標を作り始まった、永住LIFEの幸せなオーストラリア永住権への道

幸せなオーストラリア永住権への道 15 「がんばります。」

2005-09-29 18:40:06 | Weblog
僕が発言をした後も会議は続いていた。

一度、自分の意見を思い切って発言してからは、僕の中で自分に出来る事をしようという思いと、僕は日本人スタッフで日本人のお客さんが喜んで買って行ってくれそうな物を選ぶ事に集中すればいいんだ、という思いが生まれてきた。一度、そう考えると不思議と気持ちも落ち着いてきて、いつのまにか真剣に考え、自分の意見を発言できるようになっていた。

オーナーは新しいブランドの入荷を決める時や、今までにない新しいデザインや商品の入荷を決める時には僕にも意見を求めてくれた。そして日本人観光客の多い2号店の商品は日本人にターゲットを向けた新しい商品構成になった。

会議が終わるまでには丸1日かかった。来期の商品の入荷も全て決まりオーナーやマネージャー、他のスタッフ達も満足しているようだった。
初めて参加した会議に僕は疲れていたが、自分の意見を発言できた事やお店やオーナーに
対して僕の仕事ができた事が嬉しかった。そして、入荷させた商品を売らなければという責任感のような物も生まれていた。

「おい、永住LIFE。」

会議が終わっても、その場に座って考えていた僕に、マネージャーが声をかけた。
「そういえばお前、オーナーに話があるんじゃなかったのか?」

そうだ、途中から夢中になって忘れていた。
今日、僕はビジネスビザを取りたいとオーナーに言いたくて会議に参加したんだった。
オーナーは机の上の自分のファイルを整理して、部屋から出ていくところだった。

「あの、オーナー。すいません、僕オーナーに相談したい事があるんです。」
「今日はご苦労様、永住LIFE。相談って何?」
「あの、ぼく、このお店でずっと働きたいんです。ビジネスビザを取りたいんです。」

オーナーは僕の眼をじっと見て、少し考えるような顔をしてから言った。

「ありがとう、永住LIFE。あなたがこのお店でずっと働きたいと思ってくれて嬉しいわ。
そして、これからもあなたがお店で働いていてくれたら同じように嬉しいの。
でもね永住LIFE、今はYESは言えないわ、会社の方針でビザのサポートはしない事になっているの。あなたがこのお店に来て、まだ3ヶ月よ、いままでの方針を変えるのに3ヶ月はまだ短いわ。」

僕は、なんて言葉を返していいか分からなかった。正直に言えばショックだった。
でもやっぱり諦めたいとは思わなかった。

「がんばります!」

やっと言えた一言だった。オーナーはそんな僕を見てニコリと笑って会議室を出て行った。

なんだか、疲れたな。
表にでて今日の出来事を整理したい気分だった。
僕は自分の荷物を持って、外に出た。

「永住LIFE。」

マーカスが僕の後を追って、会議室から出てきた。

そういえば、さっき僕はずいぶんと強い口調でマーカースの意見に反対をしたんだった。
後で気がついた事だが、人の意見に反対する時や、意見を言う時も、みんなは僕みたいに
強いニュアンスでは話していなかった。僕は会議の時に使うような英語の表現を知らなかったのと緊張していたせいでマーカスに失礼な事をしてしまったと思っていた。

「マーカス、さっきはゴメン。あんな口調で言うつもりは無かったんだ。」
「いいよ、だって永住LIFEの英語は時々おかしな事を言うし、気にしていないよ。」

会ったばかりのマーカスに英語のことを言われて恥ずかったが、マーカスが気にしていない事が嬉しかった。

「永住LIFE,ずっとこの店で働きたいのか?」
「うん、この店は大好きだし。ビジネスビザが欲しいんだ。」
「そうか・・・じゃあ今度一緒に海に行こうぜ、その時にゆっくり話そうぜ、なんせ俺も今日は疲れたからな。」
「ありがとう、マーカス。」

あー、今日は長い一日だった。
早く家に帰ってビールでも飲みたい。

「がんばります。」
僕はオーナーにそう言った。

家に帰り、今日の出来事を考えながら僕はゆっくり眠った。


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幸せなオーストラリア永住権への道 14 自分の仕事

2005-09-22 20:46:40 | Weblog
ついに、会議の日がやってきた。

マネージャーから会議に参加するように言われてから、
毎日、落ち着かない日々を過ごしていた。

大好きなサーフィンに行っても集中できないし、アンドレアスと話していても
頭の中では会議の日のことについて考えていて、よく怒られた。
僕がビジネスビザを取りたいと思っている事を、どうオーナーに伝えよう・・・・

結局、当日になっても良いアイデアはうかばなかった。
マネージャーと2人、車で本店に向かう間もずっと考え事をしていた。

「おい、永住LIFE。お前ずいぶん緊張しているようだな。」
「うん、オーナーに会うのは初めてだし、会議にでるのも初めてだからね。」
「お前は、自分の仕事をすればいいんだよ。」
その時は、よく意味がわからなかったけれど、僕はうなずいた。

本店について会議室に入ると、本店のマネージャーや古株のスタッフ達は
もう椅子に座って話をしていた。
一人のスタッフが立ち上がり、ニコニコしながら握手を求めてきた。

「俺はマーカス。お前が永住LIFEか、ずいぶん商品を売ったらしいな。よろしくな。」

すごくフレンドリーで、いい笑顔をしている。
僕はすぐにマーカスの事が好きになった。

僕がマーカスと話していると、大きな身体をした意思の強そうな女性がゆっくりと部屋に入ってきた。その女性が持つ雰囲気から、すぐに彼女がオーナーであることが判った。

オーナーは軽く挨拶をした後に、すぐに会議を始めた。
いろいろなサーフブランドの商品がハンガーにかけられ、机の上に置かれ、
それぞれの商品について、みんなで意見を出しあって、今期の仕入れ分に
入れるか、そうでないかを決定する重要な会議だ。

他のスッタッフやマネージャー達は、それぞれの意見やアイデアを次々に発言していたが、僕はその場の空気に緊張をして何も言う事ができなくなっていた。

次の議題のブランドは、まだ僕らの店には入荷のない商品で最近、日本でも
人気がでてきているブランドについてだった。

「みんな、このブランドについてどう思う?」
オーナーが、みんなに問い掛けるとマーカスが発言をした。

「僕はこのブランドはうちの店のカラーには合わないし、好きではない。
 このブランドの取り扱いはしなくて良いと思う。」

僕の意見はマーカスの反対だった。デザインも素敵だし、きっと日本人には売れるはずだ。
でも、この意見を発言するとマーカスの意見に完全に反対する事になる。
でも、言わないと。このまま黙って座っていたら、今日この会議に出席した意味がなくなる。
オーナーが僕を呼んだ意味がなくなってしまう。

「永住LIFE、あなたはどう思うの?」

オーナーが突然、僕の意見を求めてきた。
どうしよう・・・・・・・・・・僕は少し考えてから言った。

「僕はこのブランドは、日本人には売れると思います。だから入荷をするべきです。」

その日の会議でした、初めての発言がこの発言だった。
緊張していたせいもあって、かなり強い勢いとニュアンスで言ってしまった。
自分の心臓がとてもドキドキしている事に気がついた。

みんなの目が一斉に僕の方に向いた。

オーナーも、マネージャーも、そしてマーカスも僕をじっと見ている。

「永住LIFE,それじゃあ、あなたの意見を取り入れて日本人客の多い2号店には、このブランドをいれましょう。いいわね、マーカス。」

オーナーは、そう言うと、僕とマーカスの両方の顔を見た。

僕の今日の仕事はこれだ。緊張している場合じゃない。

僕は自分の仕事をしなければいけない。




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幸せなオーストラリア永住権への道 13 僕に出来る事

2005-09-14 17:59:49 | Weblog
次の朝、海の行こうと誘うアンドレアスの誘いを断って僕は店に直行した。
そして、職場に着くなりマネージャーに会いに行った。
ビジネスビザを取りたいという事を早くマネージャーに伝えたい。

「マネージャー、話があるんだけれど」
「なんだ、永住LIFE。かしこまって」

マネジャーは読んでいた新聞を置いて話を聞いてくれた。

「僕、この店でビジネスビザが取りたいんだ」
「うーん、前にも一人日本人のスタッフがいて、そいつもお前と同じ事を言って
 オーナーに頼んでいたけれど、結局ダメだったなぁ」

 そうか、そんな事があったのか、でも僕は諦めたいとは思わなかった。

「永住LIFE、それにお前はまだ一度もオーナーに会った事がないだろう?」

 そうなのだ、このお店に入る時の面接もマネージャーがしてくれたし、
オーナーは2つの店舗を所有していて、普段は本店のオフィスにいる為に、
僕が働いているお店には来る事がないのだ。

「なんとか、会えないかな?」

僕はマネージャーに聞いてみた、直接会ってお願いしたいと思ったのだ。

「今、お前が会っても同じ事だよ。オーナーはお前を知らないし、お前が何をできるかも
 知らないんだ。お前はよく店の商品を売ってくれるし、日本人への接客はお前しかできない、
でも前にいた日本人のスタッフだって同じように、がんばっていたよ。」

僕は考えてしまった。
マネージャーのいう事はもっともだった、オーナーは僕のことも
僕がお店で何をしているかも知らないんだ。
どうしたら、オーナーはビジネスビザを出してくれるのだろう・・・・

その頃、日本ではあるサーフブランドが大人気だった。
みんなが行列をして買ったり、プレミアがつくほどの人気だったのだ。
でも、オーストラリア人にはあまり人気がないみたいで店では日本人が来ると
日本人サイズのMばかりが売れて、他のオーストラリア人サイズはほとんど
売れ残っていた。お店のほかのスタッフからすれば、人気のないブランドだと思われていて、
取り扱いの数も少なかった。僕は唯一の日本人だったので、その事実に気がついていた。

そうだ、これだ!
僕はこのブランドを沢山売って、オーナーに僕の事を知ってもらおう。
お店の物がたくさん売れればオーナーも喜んでくれるし、
きっとビジネスビザをだしてくれるぞ。

その日から僕は、そのブランドを売りまくった。
うちの店の在庫がなくなるとマネージャーに頼んで、本店から全てのS,Mサイズを
持ってきてもらった。
最初は半信半疑だったマネージャーも店の売上があがったので、とても喜んでくれた。
僕自身、商品が売れるのも、マネージャーが喜んでくれるのも、
お客さんが喜んで買っていってくれるのも嬉しかった。

1ヶ月ほどたった頃、お店に行くとマネージャーに呼ばれた。
「おい、永住LIFE。今度の土曜日に来シーズンの商品の仕入れ会議があるの知ってるか?」
その会議は各店のマネージャーや長く働いている数人のスタッフしか参加できな会議だった。

「ああ、会議があるのは知っているよ。」
「オーナーが日本人の立場で日本人が好きな商品や、そうでない商品を知りたいから、
お前にも出席するようにと言っていたぞ」

「えっ、本当に!」

やったー、オーナーは僕の事を知ってくれたぞ!
会えるぞ、オーナーに会えるぞ!

僕はとても嬉しくて、その夜はアンドレアスと2人で遅くまで酒をのんだ。

お知らせ
永住LIFEのホームページを公開しました。
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是非、ご覧になってください。  
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幸せなオーストラリア永住権への道 12 新たなる目標

2005-09-06 18:30:12 | Weblog
アンドレアスとの新しい暮らしは楽しかった。
引越しをして1週間後に隣の部屋にアンドレアスの大学の友達3人が引越しをしてきて、我が家が非常に騒がしくなったり。
夜中にアンドレアスが酔っ払って壁を壊したり、音楽を大音量でかけたりと、よくケンカもしたが初めての外国人の親友との暮らしは刺激的でもあり、そして彼から学ぶこともたくさんあった。


ある夜、僕はひさしぶり5つの目標を書いたノートを開いてみた。
そこには半年前に、僕が始めてこの国に来る飛行機の中で書いた目標が書かれていた。

1、現地のサーフショップで唯一の日本人スタッフとして働く。
2、英語しか話せない外国人の親友を作り、一緒に暮らす。
3、海の目の前に暮らし、プール、ジャグジー付きで窓から波が
  チェックできる家で暮らす。
4、たくさんの外国人の仲間と出会い、色々な価値観と世界を知り、共有する。
5、オーストラリアでの暮らしが幸せなものであれば永住権をとる。

うーん、懐かしいな。これを書いた日は本当に不安だったなぁ。

今の僕は、まだまだ出来ないことだらけだけれど、現地のサーフショップで働いて,
アンドレアスと海まで歩いていけるプール付きのアパートで暮らしている。
そして、アンドレアスの大学の友達や仕事場のオージーとも仲良く話すことが出来るようになった。
学校ではスイス人、ブラジル人、香港人、トルコ人と沢山の友達もできたし、近所の商店や飲み屋でもたくさんの友達ができた。


「幸せだなー」僕の心の奥の方から勝手に言葉がでてきた。

あっ、今、僕は幸せだと思った。
オーストラリアのでの暮らしが幸せならば永住権を取ると5番目の目標に書いてある。
それなら、ずっとこの国で暮らせるようにしよう。

永住権を取るなら、まず仕事先でビジネスビザをだしてもらおう!
この頃の僕はビザに関する知識がまるでなかったので短絡的にそう思った。
周りにビジネスビザを取得した友人がいたのだ。

よし、次の目標はビジネスビザだ!

今、働いているサーフショップでビジネスビザを申請してもらえるように
明日、マネージャーに話してみよう。

僕の中に新しい目標ができた。