(映)ハスラー2

2011年03月19日 | 映画 レビュー


1986年の作品です。
公開時の日本はバブル絶頂期で、私も20代真っ盛りの頃でした。
この映画がバブル期のビリヤードブームの火付け役となりましたが、
私自身、当時は観ていなくて、
ただそれでも、周囲の友人と共に、よくビリヤードへと出かけたものです。

今から遡ること、かなり以前に、
若きポール・ニューマン主演の1961年作品を観ていますが、
その後、続編と謡われた当作品を、
観よう観ようと思いながら、いつのまにか忘れてしまい、
そしてようやく、鑑賞したわけです。

主演のニューマンは既に他界していますが、
制作時は61才、そしてトム・クルーズは24才。
まず、円熟のニューマンの演技は文句なし、オスカーも納得です。
トム・クルーズは、
この作品と同時期制作の「トップガン」で大ブレイクしたわけですが、
この作品においては、若く、瑞々しく、ギラギラとした演技で、
熟練のニューマンとも、どこかよく似たところあり、
そしてまた似て非なる役どころとして、強烈な存在感を放っています。
その後の彼の、これまでの活躍は言うに及ばずですが、
ブレイク時の眩しい、
今に繋がるダイヤの原石のような溢れんばかりの魅力を映し出しています。

スコセッシの演出、カメラワークも素晴らしく、
ビリヤードの魅力、醍醐味を存分に味うことができ、魅入ってしまいます。

あと最後に、当時はまだ端役で、トムと同い年のフォレスト・ウィッテカーが、
実にパンチの効いた役どころで登場していることにも驚きました。

前作の続編のように描きながらも、
前作とは全く違った作品として後世に残る、良い映画ですね。


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