憂さ晴らして今日も生きる日記

今日も憂さ晴らして生きてる現実逃避が得意なさすらいの介護人
いつかはエッセイとか書いて雑誌に載りたい!という幻想中?

目の不自由なおじさん(1)三越事件・出会い編

2008年02月14日 | Weblog


突然ですが、皆さんは視力はいいほうですか?
私は、毎年視力がよわってきている!と実感して
いるのですが、計測するたびに、1.2くらいの
視力があります(笑)
ちなみに、うちの兄貴も、毎年目が悪くなってる!
といいつつも、2.0はあるそうです(笑)

そんな頭と顔は悪いが目だけは良い一族の私ですが、
数年前に偶然出会った人が居ます。
最初の出会いは、銀座の三越でした。
その頃の私は会社の帰りにフラフラと三越に寄るのが
日課でした。
三越は調度、クリスマスシーズンだった為に人が
あふれていたのを今でも忘れません。その人ごみの中、
白い杖をついて歩いてくる50代後半くらいの男性が
居ました。人ごみのせいでいつもの「勘」で歩く事が
困難だった様子で、1階ジュエリー販売のガラスケースに
突っ込んで行くのが見えました。その目の前に居た
販売員の女はボーっと見ているだけで何のリアクションも
起こさない。そんな様子を見て、私は頭にきた!(怒)と
思ったのと同時に慌ててそのおじさんを助けに行きました。
おじさんに
「大丈夫?」と声をかけ、腕を取って話を聞いたところ、
おじさんは頭の中に描いている1階の店舗図の通りに
歩いてきてらしいのだが、人ごみとクリスマスのために
レイアウトが変わっていたのもあって「何歩目にここを曲がる」
という「勘」がぶれてしまいぶつかってしまったのだそうだ。
私はこのおじさんが目的地とした場所へと誘導していきました。

どうやら、このおじさん、助けた私を三越の従業員だと思ったらしい。
 →とんでもない!あそこの奴らは教育がなってない!!(怒)
  誰も助けに来なかった!私があそこの社長だったら絶対に許さないね。
  従業員教育の徹底と、障害者対応の為の現場改善をしてほしいものだ!
  私が社長ならば、まずは、あそこのジュエリー販売店を撤退させて・・・
  (ブツブツ。。。復讐、ちがった、お仕置きのシミュレーション中(笑))

エレベータの目の前に行くと、おじさんが、
 「あ、エレベータ脇に階段があるでしょ?それを探していたんです」
というのだ。私は何でだ?何で階段なんだろう?と思って聞くと、
 「エレベータは、周りの人に迷惑がかかるので階段でいくんです」
というじゃないか。
このおしゃべりな私が、とっさに言葉が出てこなくなりました。
なんと言ってかえしてあげればいいのか、すぐに出てこないのです。
そんな言葉を迷っている私におじさんは、
 「じゃ、私は3階まで行きます。ありがとうございました」
と何度もお礼を言って去っていきました。

胸がジーンと熱くなりました。
そんな事考えたこともなかった。私は目が良いからそんなことを
考えたこともなかった・・・

私は帰り道、あの時、おじさんに、何という言葉を返せばよかった
んだろうか???と、考え続けていました。
次会ったときには、「迷惑なんて考えないでください!」と伝えよう!
そう心に決めてました。

だが、なかなか三越に行くのだが会えず、何ヶ月か過ぎた頃、
そのおじさんとなんと、地元の駅で会えたのでした。
うれしかったねぇー!

 (続く)





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